吉田戦車ファンがファミコン「伝染るんです。」をプレイしてみた感想


吉田戦車が大好きです。

これまで「戦え 軍人くん」「いじめてくん」から、かつて週間ファミ通に連載されたゲーム漫画「はまり道」「「ゴッドボンボン」に至り、子供が生まれてからは「まんが親」まで数多くの吉田作品を愛読して参りました。

そして今回ご紹介する氏の代表作「伝染るんです。」ですが、当時「ドラゴンボール」や「鉄拳チンミ」などのザ・少年漫画を読んでいた小学生の私が、私の兄が友人から借りた本を覗き見したのがきっかけで読み始め、その毒のある雰囲気に「なんだか物凄い漫画に出合ってしまった」と、悪い本でも読んでいるような気持ちになったものです。

その後すっかり不条理マンガの草分け的存在である吉田戦車氏にはまった私は大学生になり、偶然とある質屋で300円程で売られていたファミコン版「伝染るんです。」を購入しましたが、自分の中の何かが失われてしまいそうで今の今までプレイでして来ませんでした。
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氏の育児漫画「まんが親」は私のバイブルでもあります

それから約10年以上経ち、部屋の片付けをしている最中に引き出しに眠ったカセットを発見、「このままプレイしないのも吉田戦車ファンとしては勿体無い、今こそプレイする時なのでは?」と思い立ち、勇気を出してプレイしてみました。

かけ足でご紹介します。

ファミコン版「伝染るんです。」のゲーム画面

ゲームの目的は主人公のかわうそがハワイに行くこと。原作でも確か彼の周りで「ハワイに行った」とかいう話を聞いたかわうそが羨み、ハワイに執着するとかいう話があったと思います、記憶が蘇ってきました。
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タイトル画面から吉田戦車節全開です

かわうその基本攻撃は「つねる」です。リーチがとにかく短い。ジャンプしてBボタンでジャンプつねる、しゃがんでBボタンでしゃがみつねるができます。いずれもリーチは短いですが諦めるなかれ、Bボタン長押しすることで「おどる」「ファイヤー」「全画面フラッシュ」などの長さに応じた特殊攻撃が使い放題で発動できます。
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これ、どうやって渡るんだよ…

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そこ!?

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ステージ上にある店に入ると、「きれいなもの」「もらいもの」など一体何なのかわからない物を、よくわからない価格で販売(体力回復)

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苛めろとか言うくせに攻撃してくる名キャラクターのかっぱ

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「かくしSHOP」がちっとも隠れてない!

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ヤバいの来たぞおい

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通り過ぎるだけ!

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右上ボタンを押しながらAでよじ登ることができるとか、分からないでしょ…

そしてまさかのボス連戦!これはピンチか?
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まさかの同じ動き

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スペイシーなポルトガル

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ポルトガルの空を泳ぎます

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ハワイちゃうんかい

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ハワイちゃうんかい…

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そうこうしているうちにラスボス登場。彼が「杉山課長」でかくて石を吐いてきます

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弱いですけど。

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そしてついに杉山課長を倒し、ハワイに行くことに

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氷上!

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おわり

結論:ファンとしてはいまひとつ。

簡単でさくさく遊べ、本気でやれば1時間くらいでクリアできるボリュームです。そして本作、実はまさかのマルチエンディング!コンテニューの数で4パターンのエンディングの分岐するんだとか。今回私がたどり着いたエンディングは下から二番目のもの、つまりまあまあヘタクソということでしょう、がっかり。
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原作と同じく不条理でナンセンスな感じはありますが、ボリューム不足と画面のチープさで原作の不気味さやシュールさといった独特の雰囲気は伝わらないかなという印象です。「オール5」や「カエルくん」などの渋いキャラクターが出てきますが、雑魚的として何体も出てくる上に特別な攻撃をしてくるわけでもなく、つねる一発であっさり倒せてしまうので感動はありません。
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どことなく「たけしの挑戦状」を彷彿とさせる画面ですが、中身は全く違い本作の方がスタンダードな?横スクロールアクションといった感じです。アクションゲームとしては爽快感も少なく、キャラゲーとしてはボリュームも少ない、かといって笑いに振り切れておらず、平たく言うとファンにはちょっと中途半端で物足りないかもしれません。

むしろ原作を知らない方が「なんか変なゲームがある」くらいの新鮮さで楽しめかもしれませんが、こういう形で吉田ワールドに触れることができたのはファンとして良い経験だったと思います。

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結論:原作マンガを読みましょう!

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