LCD化したゲームギアは乾電池で何時間プレイできるのか?


魅力的なスペックでありながら、不遇な評価を受けてきたハードがある。

セガのゲームギアがそのひとつだと思う。

当時白黒ゲームボーイの対抗馬として登場したカラーの携帯機。鳴り物入りで登場したものの、単三乾電池6本に対し、その稼働時間わずか3時間足らずという燃費の悪さからほとんど携帯されず、200本弱の対応ソフトをリリースし、静かにその幕を閉じたのだった。

あれから約30年が経ち、なんとバックライトをLED化するというとんでもない改造キットが発売。あのカラーではあるもののぼんやりと淡い画面からくっきり鮮やかな画面に変わるのはもちろん、なんとバッテリーの持ちも倍近くにまで改善するのだそうな。

ゲームギアの時代がやってきたのではないだろうか?

LEDゲームギア、改造できないので買いました。

だがしかし、この改造には半田ごてやパーツのカットが必要なのだそうな。そんなスキル、不器用な私ができる訳が無い。

つい昨日だってかっぱえびせんのパーティー開きに大失敗し、夜な夜な掃除機をかけたほどだ。そんなぶきっちょな私が改造を施せるか?答えはNOだ。

よって、買いました。

無事到着してよかった。

メルカリは苦手だ。買う専門だけど、見えない相手の気に触るような行動を取ってしまったらどうしよう。「残念だった」マークが着いてしまったら、誰も売ってくれなくなったりしないだろうか?

そんなことを考えながら商品の到着をやきもきしながら待つ小心者なのだ私は。枕を高くして眠れない。

まずはこちらが所持していたオリジナルのゲームギア。

カラーだけど、当時よくこんな淡い発光で頑張ってゲームしていたよな。思い返してみると、よく布団に潜って遊んでいたり、夜電気を消して遊んでいたりと真っ暗な環境を作り出していた気がする。

そんなゲームギアがLCD化された画面がこちら。

最初に見た感想、眩しい。

強烈な光という意味ではなく、鮮やか過ぎて輝いて見えるのだ。

貧乏くさくフィルムを着けたままなだけど、実際に肉眼で見るとこの1.5倍は鮮やか。もしもまだうちの娘が3〜4歳くらいだったら「これがニンテンドーSwitchだよ」と伝えれば余裕で騙せたかもしれない。それか先日80になったうちの義父母くらいなら騙せるかもしれないな。(なんて事言うんだ)

LCD化ゲームギアに乾電池を装着。

ここからが本題である。

ゲームギアを持っていた方は少なくないとして、単三乾電池を常備して遊ぶ人はそう多くはいないと思う。遊んでいるうちに電池が無くなり、あっという間にバラバラと電池を交換しなければならなかったからだ。ランボーの銃弾じゃないんだから。

これだけあれば、最近だと1年くらいは持ちそう…。

ところがLCD化されたゲームギアは、電池の消費量が半分になると言う。

これまで3時間で力尽きたバッテリーが6時間だったら、時代はゲームギアに軍配を上げていたのではないだろうか?それでもちょっと悩むか。

だとすると、3時間がいかに短いかということである。セガも勢いで発売に踏み切ったのだろうか。私が湯川専務だったら全力で待ったをかけるが、でもそのチャレンジングな精神によって今の携帯ゲーム機があると言っても良い。とか適当なことを言ってみます。

あっという間にこうなった。

家電量販店で買った素朴なアルカリ乾電池10本入りから6本使うと、なかなかのインパクトがある。

そもそも今や単三乾電池もテレビのリモコンか時計くらいにしか使わず、年に数本使うかどうかの役回りになってしまった。その単三乾電池が一気にこれほど消費されるとは、引っ越しでもしたのかというほどだ。その昔ゲームボーイで枯渇するまで使い続けていたのが夢のようである。

6本もの乾電池をずしりと背負い、いざ起動。

動かすゲームは同ハード不朽の名作、エターナルレジェンド。

ズッシリと重い…!

と思ったけれど、Switchとあまり重さは変わんないな。画面は極めてクリア。ああ、マッシブで分厚いこの感じ、懐かしい。アーカイブスで遊んだり、吸い出してパソコンで遊んだりするのとは大違い。この懐かしさを感じるだけでも買った価値がある。

オリジナルのゲームギア乾電池持ち時間である3時間を経過!

問題は、この6本もの乾電池で何時間遊べるのか?である。

開始から2時間、バッテリーランプは弱まる様子もなく煌々と光っている。ゲームも安定している。

良い感じだ。

エターナルレジェンドも2時間もプレイすればレベルだって99になりますよ。

あの頃のゲームは、パーティーのレベルを99にするとかいった大胆極まりないアイテムや裏技が珍しくなかった。

さらにこのエターナルレジェンドには自分より低いレベルの敵が出現しなくなるアイテムまで用意されているので、あとはエンディングまで一直線なのである。

一切のエンカウントをカットし、ストーリーを進めること3時間…

まずは最初の目標であるオリジナルの稼働時間に到達!

まだまだ余裕で動くぞ、LCDゲームギア。

LCDゲームギア、遂に電池切れ!その時間は!?

しかし「オリジナルでは3時間だった稼働時間が4時間になりました!」ぐらいで満足できる私ではない。せめて6時間は持ち堪えていただきたい。

という心配を他所に、弱まる様子を見せずに動きつづけるゲームギア。

気がつけばオリジナルの稼働時間の倍である6時間が経過!

本当に電池は切れるのか?

もしかしたら10時間、いや、20時間くらい動き続けてしまうのではないか?

もしも20時間起動したなら、それはもうSwitch超えハードとして認定し、敢えていまからゲームギア対応ソフトが発売され始めるかもしれない。そうしたら誰が買うんだ?俺か?俺はちょっと買わないかな。とか考えているうちに7時間が経過。凄いぞゲームギア、もはや次世代機だ。

と、その時!

プレイ開始から7時間30分ついにバッテリーランプが点滅を開始!

ラストダンジョンに到達したその時である。

もう少しだ、もう少しでエンディングを迎えるのに、そこまで持ち堪えてくれ!

ラスボスもギリギリ持ってくれている。

あと5分…いや1分だけでもいい、もう少しだけ頑張ってくれ!

数年に一度やってくる、トイレを我慢してもうダメかもしれない状況にも似た気持ちだ!

こんな時に限って5分近くにも及ぶなかなかの長期戦の末、ラスボスを撃破!

ついにエンディングに到達!

やり切った。

この検証はいったい何だったのだろうか。エターナルレジェンドのタイムアタックなのか、LCDゲームギアの電池稼働時間なのか。よく分からなくなってきたけれど、この7時間30分以上は楽しかった。

そして…

そしてゲームギアはついに力尽き、静かに眠るように画面を消した。ありがとう、エンディングを待ってくれたのだね。

稼働時間、7時間40分!

もともとアルカリ乾電池6本で3時間ちょっとで切れてしまうオリジナルに対し、2.5倍ものパフォーマンスを発揮。凄いぞLCD。

単三乾電池6本というなかなかの本数ではあるものの、7時間以上も持つのであれば、ちょっとした旅行や出張のお供としてバッグに忍ばせる選択肢に入るのではないだろうか?ゲームギア。

と思ったけれど、今ゲームギアかゼルダの入ったSwitchどっちを忍ばせるか?と聞かれたら、秒でSwitchと答える。

けれど、何かきっかけがあってゲームギアを外に持ち出す機会があれば、重くてかさばるACアダプターではなく、乾電池で持ち出すのもアリだな…という結論とさせていただきます。そんな機会があればだけども!

この記事へのコメント

  1. 電池の持ちに関して、敢えてエターナルレジェンドなのは愛を感じました(∩´∀`)∩

    1. takeさん、ありがとうございます!
      まさかtakeさんに反応いただけるとは。
      きんのまねきねことてんくうのコウロがあれば7時間半でクリアできることがわかりました(もうちょっと短縮できそう)
      今後ともよろしくお願いします!

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