ここが良かった!今さら「ラストオブアス1」をプレイした感想


PS4「The Last of Us(ラストオブアス)」クリアしました、オリジナルはもう7年も前に出ているし今更ではあるんだけど。やっと今Part2をプレイ中のみんなと同じ場所に立てた気分です、だいぶ遅れてるか。

国産のものとはまるで毛色の違うゲームでしたが、いったいどこが面白かったのか?Part2よりも先にやっといて良かったよ。ちょっと2フライングしちゃったけどね。

ラスアス、こりゃゲームというより映画寄りの何かだわ。

と、すでにそこいらで使われているような表現ですが、映画寄りの何か別のエンターテイメント。さすが本場アメリカ産の底力をまざまざと見せつけられた感じ。ゲームとも違う何か別のエンターテイメント…それは何だ?

と、大風呂敷を広げてみましたが、ゲームですね。

ゲームですが、御膳立てされて型から外すことを善しとしない国産ゲームとは真逆の挑戦的な内容で、ゲーム性よりもグラフィックと演出に振り切ってメッセージ性を押し出した感じ。それ、ゲームとしてどうなのよ?と思うので、Amazonなんかで見られる通りダメな人はダメという評価も頷けるけれど、少なくとも私は楽しかったよとここでご紹介できる喜びを感じつつ。

それにしてもアメリカ産のゲームってのはとにかくリアリティを出すのが上手い。ゾンビから逃げ惑うNPCの立ち振る舞いや、移動中に突然暴動が勃発したり、戦車が突っ込んできて中から暴徒(ハンター)がワラワラとあふれ出てきたりといったハプニングがシームレスにに始まるもんだからギョッとする。バイオハザードのゾンビが突然現れるのとはまた違った焦りを生む。そう言えばfallout4なんかもシェルターに向かっていると核ミサイルが落ちたり、こういう演出が本当に得意。

日常に忍び寄る恐怖。家族や仲間同士の繋がりといったテーマでメッセージ性も強いので、お化け屋敷的なおっかなさやクリーチャーのキモさに振り切ったバイオハザードとは異なり、なまじっかヒューマンドラマ要素が強いので、イベントの節々で自分の家族に置き換えて考えてしまうのが辛い。

ゲーム性はシンプル。それよりも気になるストーリー展開に雑なプレイスタイルでゴリゴリ進める!

ゲーム性を楽しみたいのであれば、同じステルス系アクションだったら他にもありそうっちゃありそう。メタルギアとか。敵の視覚領域も割と甘めで、難易度ノーマルであれば雑に進めても何とかなってしまう。

とか言いながら、隣で見た妻が「そのゲーム、すぐ死ぬよね」とボソッと口にするほど何度も死んでました。ラスアス自体は決して死にゲーと呼ばれる類のものではないので、ゲーム下手な人みたいで恥ずかしかったです。死んだからといって資金が半分になったり、はるか遠くのセーブポイントからやり直させられるなんてペナルティも特段無いので、ストーリーが気になる私はゲームの部分は雑にやっていたと思います。なんか話せば話すほど下手な言い訳をしているみたいだな。

スニーキングアクションの作りは極めてシンプル。基本はエリアに登場する敵をやり過ごしたり倒したりしながら進めていく。強化要素もあるけれど、別に強化しなくても全然平気。

そしてこの戦闘システムは最後の最後まで一貫している。

ラストのシーンでも馬鹿デカいボスを登場させずに最後までこのシステムに徹したのは流石。いかにもなラスボスが登場しようものなら、それまでのストーリーぶち壊しで結局「ストーリー重視のバイオ」に落ち着いてしまったかも。そもそもゾンビやクリーチャーの外観や佇まいのキモさを前面に出しているバイオとは同じホラーでも切り口も捉え方も全然違う。ラスアスのゾンビさんも十分キモいんすけどね。

正直言わせてもらえばゲーム自体はやや単調で多少怠く、途中から作業と化していました。あ、だから雑になっていたのかもね。

エンディングの余韻もまた良し。単体で完結でも良かったかも?

エンディングも良かった。これからこの世界で生き抜く意志を二人の背中に感じてゲームは終了。

その先に何が待ち受けているのか?主人公ジョエルとエリーはたどり着いた集落で平和に暮らしたのかもしれないし、そこは感染者だらけになっていて、これまでみたく一息つく間も無く旅立ちの準備をしたのかもしれない。いずれにしても、全然報われないこの黙示録的なエンディングは有り。我々とは異なる世界で輝き続ける二人のエネルギーを余韻に残しつつ。

さて、ご存知の方も多いでしょうが、続編のPart2では前作でキーとなったキャラクターがいともたやすくアレしたり、やはり主要キャラのセクシャリティがナニだったりと、ストーリー本筋内外で大荒れ。その結果、先日発売3日後のMetacriticを見たらユーザースコアは4.1点ととんでもないことになっていたけれど、果たして今はどうなんだろうか、少しは均されて点数上がっているのかしら?と思って2週間後のユーザースコアを見てみると5.2点に。超クソゲーからまあまあクソゲー評価になった、良かったね。

私もフライングでPart2をプレイしましたが、全然クソゲーじゃないですよ?だけど、これだけメッセージ性の強いストーリーで愛されたキャラクターの割に扱いがあんまりだと言われるのも、ちゃんとPart1をクリアした今なら分かるよ。Part2をクリアしたら、また感想変わるのかもしれないけど。

ラストオブアスは評判通り面白かったです。が、周回プレイは良いかな。インタラクティブな読み物ゲーに近いかも。例えばデトロイトビカムヒューマンっぽい哀しさがあった。デトロイトは人間とアンドロイドの共存を描き、ラスアスでは人間とゾンビとの共存を描いている。テーマは違うけれど、お互い近い何かを感じました。

あと、これ舞台がアメリカだったから武器を揃えてゾンビと対等にやりあえるだろうけれど、一方日本はどんな感じになっていたんだろうか。もう国としての機能を果たしていないのかもしれないですね。日本人といえどゾンビさんになってしまったら話して分かり合えるような仲でもないでしょうしね。目の前の家族が朝起きたらいきなり襲い掛かってきたらどうしようね。妻だったら娘を連れて逃げるし、娘が感染されたらもう最悪だし、とか、実生活に置き換えて考えてしまうような作品でした。うーん、メッセージ性。

さて、改めてPart2続きやります!

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