当サイトでは主にゲームの記事をアップしておりますが、私自身かつてバンドマンでした。
新規コンテンツで音楽活動中のアーティストさんとお話したり、私自身が活動していた音楽仲間と話をする中で、共通していた「バンド解散の兆候」のような話が挙がりました。また付き合いの中で長きに渡る活動に幕を下ろすバンドさんもよく目にします。
なかなか興味深い話でしたので、まとめました。
その1.ボーカルがソロ活動を始める
私の周りで非常に多いパターンです。これまではバンドで精力的に動いていたボーカルが突然ギター(キーボード)片手にソロ活動を始めます。一人であれば動き易くフットワーク軽くPRしていけるわけですが、その背景にバンドとの音楽性方向性の違いがある可能性が潜んでいます。そのうち固定ファンが増えてくると「あれ、バンドじゃなくても良くね?」「スケジュール立てるの楽じゃね?」「チケット売り上げ独り占めじゃね?」とその強みが見えてくると、バンドのメリットを感じられなくなってきます。ボーカルがこの動きを始めたら様子を伺ってみましょう。
その2.普段地味なメンバーが妙にやる気を出す
普段曲を作らないメンバーが急に曲を作ってきたり、ブッキングを紹介してきたり、昨日まで「縁の下の力持ち」だった静かなメンバーが突然やる気を出してきた!これは良い傾向なんじゃないか!?と思いがちですがそうではない場合もあります。自分はこのままでいいんだろうか?と、自分の今の生活に見切りをつけ、最後の可能性にかけてくることがあります。特に30歳など年齢の節目に立つメンバーは注意が必要です。
逆にやる気を無くす場合は言わずもがな。
その3.メンバー間で恋愛関係になる
バンドあるあるですが、異性のメンバーがいる場合は要注意です。
少なからず人前に出る活動をしている以上見た目には気を使っていることでしょう。がしかし「ファンに手を出すのはミュージシャンとしてあるまじき行為である!」みたいなポリシーを持ちつつも、かといって彼女(彼氏)が欲しくないわけではない、そういえばいつも側にいるこいつのこと、俺、好きかも…!みたいなケースは非常に多いです。そうなるともう他のメンバーは二人にどう接していいのか分からず、そもそもこそこそ二人で活動していることに良い気分にはならずギスギスしてしまいます。
先日知り合いのバンドさんはメンバー間で「兄弟」になった挙句、妊娠してから結婚、解散というまさにミュージシャン人生をまざまざと見せてくれました。
その4.遅刻が習慣化してくる
ミュージシャンであれ社会人であれ、遅刻は良くないです、理由は他のメンバーに迷惑をかけるから。ところがことミュージシャンにおいては特に遅刻魔が多く、スタジオやリハーサルに一時間以上送れてくるなんて当たり前だったりします。基本遅刻するのは日常茶飯事だったりします。次第に本人も慣れていき、タダではない練習もままならないことになるとメンバーの不満も爆発します。日ごろから連絡が取れないメンバーにも注意しましょう。
単にだらしないだけではなくモチベーションが下がっている可能性もあります
その5.多趣味・趣味が増える
趣味というものは時間もお金もかかるもの。多趣味なメンバーがバンド以外に楽しみを見出してしまうとそこに時間を投資するようになり、時間が無い、金が無いという機会が増えていき、バンドも趣味の一環と考えるようになります。
新しく趣味が増えたという場合も要注意です。
知人バンドのメンバーは、趣味が高じてセレクトショップの経営者になった人もいるとか。
その6.金遣いが荒い
これは私の周りで多いのですが、最終的に失踪する可能性が高いです。10年くらいのバンド活動で20人以上見聞きしました。もともとバンドマンは不器用で先のプランを立てず、勢いと直感で生きていて、金遣いも荒い人間が多いです。そもそもバンド活動はお金がかかり、ライブでのアガリ(収益)なんてものは無いバンドがほとんどです。
またギャンブルをする人間も少なくありません。連絡が途絶えそうなメンバーは注意しましょう。
その7.曲が増えない
同じ曲ばかり繰り返すのは安定しているように見えてマンネリ化している兆候です。またメンバーのバンドに対する愛情も希薄になっている証拠です。メンバーからの提案が無い場合は自分から持っていきましょう。実際モチベーションが下がっているバンドであっても新曲で新たな可能性を見出せ、やる気が復活するかもしれません。
その8.親しいバンドと妙に時間を作り出す(掛け持ちを始める)
ライブで他のバンドと交流、親しい仲間を増やすのは音楽活動の醍醐味でもあります。ところが相手が実はメンバー探しをしていて、サポートで一緒に活動しているうちに意気投合、正式メンバーとして引き抜かれてしまい、いつの間にか元々のバンドがおざなりに、最終的には脱退となってしまうということも少なくありません。
だからといって仲間を増やさないで閉鎖的なスタンスでライブ続けるのも勿体ないですが。
その9.メンバーに彼女(彼氏)ができる
バンドマンとて人間です。音楽も大好きですが、彼女や彼氏が欲しいに決まっています。なんなら彼女欲しさにバンド続けている輩だって正直少なくはありません。元々バンドマンは猪突猛進タイプが多いので、のめりこんだらとことん尽くしがちです。そのうち彼女に時間も金も費やしてしまい、本人もバンドではなく、相手との将来を描き始めます。
ちなみに結婚、ましてや出産ともなればさらに時間が注ぎ込まれ、続行不可能になる可能性大です。
その10.バイト(仕事)が変わる
仕事が変わるとシフトや生活リズムが変わるため、リハや打ち合わせなどの時間を合わせづらくなります。また新たな出会いでプライベートに時間を費やし始める場合もあります。また新しい仕事が楽しいとそっちに本腰を入れ始め、バイトの場合就職してしまい、社会人としての自覚に目覚めてしまうパターンもあります。
私の周りでもかつて何百万ものお金を機材につぎ込んでいたギタリストが、いつの間にか立派にビジネスマンしている人間は何人もいます。
メンバーの環境の変化を見抜くべし!
得てしてメンバーの環境の変化が解散の兆候になることは往々にしてあり、それを見抜き対策を取ることでバンドの延命措置を取ることができます。
とはいえ多くのバンドはいつか終わってしまうもの、その時を迎え、かつてのメンバーとその後も気を許せる仲間として付き合っていけるかどうかはその時の対応次第かもしれません。