Switch「ワンダーボーイ アーシャ・イン・モンスターワールド」クリアしました。
メガドライブから発売されたオリジナル「モンスターワールドⅣ」のリメイクとなる本作ですが、過去のオリジナル作品や、ここ数年リメイクされているシリーズをプレイしてきたファンとして、今回のリメイクもまた楽しめる一本でした!
ビジュアルを一新、一部の攻守機能をアップデート。動きが超可愛い!
1994年にメガドライブから発売されたモンスターワールドⅣのリメイクにあたる本作ですが、まず一新されたのがビジュアル。
ヤダ可愛い!
オリジナル版のアーシャが今風にトゥーンレンダリングされてグリグリ動き回り、名物でもある宝箱を開ける時のお尻を振る仕草も滑らか。
そしてこの動きに余程こだわりを持っていたのか、尻を振る仕草が複数用意されているときたもんだ。
オシリの話はさておいて、アーシャ以外のキャラクターやステージもビジュアルが一新されてヌルヌル動く動く。
また、敵に攻撃を加えることで蓄積されるゲージを使った「マジカルアタック」という強攻撃、敵の攻撃を受けた時、盾ごとに設定された条件により発動し、ダメージをゼロにしてくれる「マジカルディフェンス」という要素が追加。
オリジナルからアレンジされた音楽も良し。
一つのメインパターンをベースにステージごとで様々なアレンジがされたオリジナル曲から、ジャズ、ブルース、民族音楽的なアプローチを挟んでくるのでニクい。聴いているだけで楽しい。
アーシャ・イン・モンスターワールドの面白さは?
ゲームの内容は基本オリジナルがベースになっているので、システム面での違いはほぼ無し。懐かしいぞ。
複雑過ぎないダンジョン探索とパズル要素で、テンポ良くサクサク進める。マップ上でなかなか足場に飛び移れずにイライラしたり、多少ワンパターンな敵の動きに翻弄されたり、昔ながらのアクションゲームの楽しさ。
強化要素も分かりやすく、敵を倒して集めた資金でより強い武器、防具を購入、極めてシンプル。
昔のゲームってあれこれスキル身につけてビルドして、チュートリアル何時間もプレイしてそれらを覚えて…なんて煩わしさはなく、これくらい単純だったもんだ。
拠点となるラパダーナの街は、奥行きの概念が加わったことにより、建物の裏側に回って隠された通路やアイテムを探し出したりと一つのフィールドでも別のマップを行き来しているみたいに楽しめる改修も。(デバッグ商人はいるのか…?未確認)
ロードも回数こそ多いけれど、概ね快適。
ビジュアルに反して難易度はなかなかの歯応え!
一方その可愛いビジュアルに反して難易度はなかなかの歯応え。
回復手段が少なく、特定の敵がドロップするハートを回収するのが主な方法。途中自動販売機でライフを回復させる手段はあるものの、回数制限あり。
ただし、ボス戦をのぞいてどこでもセーブができるので、こまめにセーブしてさえいればやり直しはどこからでも可能。
ゲームオーバーになるとハートが無くなると前にセーブした場所まで戻されてしまうので、昨今のオートセーブに慣れ切ってしまっているプレイヤーは注意が必要。私も早速1時間前までの状態に戻されて悶絶。
他のモンスターワールドと楽しさを比較した。どれがおすすめ?
モンスターワールドだったりモンスターボーイだったりワンダーボーイだったり、タイトルだけでもこんがらがりそうなシリーズですが、昨今いくつか発売されたリメイクをポジショニングしてみました。
「モンスターボーイ 呪われた王国」はシリーズの特徴を踏襲した完全新作なので、コンテンツは豊富でかなり今風。鍛冶屋の強化やフィールドのギミックも多く、メトロイドヴァニア寄り。
「ワンダーボーイ ドラゴンの罠」はビジュアルのみ一新してオリジナルと全く同じシステムではあるけれど、プレイ中にオリジナルのドット絵とリメイクのビジュアルとをボタンひとつで瞬時に変更可能。つまり、ビジュアルを一新しつつもオリジナルと縮尺が全く同じという職人技。当時オリジナル版をプレイしていた人は感動必至。ある種この3作品のうち一番感動したと言えるかも。
今回のアーシャインモンスターワールドとモンスターボーイ 呪われた王国、ワンダーボーイ ドラゴンの罠、どれがオススメか?と問われると、現代のリッチなコンテンツを求めているなら呪われた王国、当時のオリジナル作品をプレイした人であれば、アーシャ…か、ドラゴンの罠お好み。敢えてその二つのうちどちらかを選ぶのであれば、変身システムで行動範囲が増えていく探索要素や何より瞬時のビジュアル切り替えができるドラゴンの罠に、個人的には軍配を上げたく。
当時オリジナルのメガドライブ版「モンスターワールドⅣ」をプレイした人にはおすすめ!
リメイクと言っても、バリバリに強化要素があって、スキルを付け替えてビルドして、お使いクエストがあって…と、リッチに要素を追加されたものから、あくまでオリジナルの構成を重視してビジュアルを一新したものまで幅広いけれど、本作は後者。
オリジナルから違和感を覚えるような改修をするのではなく、オリジナルをプレイしたプレイヤーが当時を思い返しながら、あの時と同じ感覚で楽しめる、リメイクのあり方として正しいパターンのひとつのように感じました。これで良い!
今回のリメイクに今風のリッチなコンテンツへのアレンジを期待してしまうと、攻撃のパターンが終始少なかったり、ステージのギミックにイライラさせられることもあったりと少し肩透かしを食らってしまうかもしれないけれど、当時モンスターワールドⅣをプレイした忙しい世代の人には、懐かしく、サクッと遊べるドンピシャリメイク作品でした。