「bloodstained ritual of the night(ブラッドステインド:リチュアル・オブ・ザ・ナイト)」をクリアしました。PS4、Xbox One版などマルチ展開されている中、プレイしたのはスイッチ版。
結論から先に申し上げると、超面白かった!
クリアまでこぎつけ、クリア後の要素も一通り遊んだと思うので、ネタバレに気をつけつつレビューです。メトロイドヴァニアのルーツ、キャッスルヴァニアの遺伝子を継いだ正統派アクションRPGでした!
このメトロイドヴァニアを待っていた!大胆なシステム改変は無くとも細かい点でオリジナリティが見られる
さすがIGAヴァニアの生みの親五十嵐孝司氏製だけあって、ドラキュラXやキャッスルヴァニアシリーズの系譜を継いだアクションRPG。そうそう、我々はずっとこのドラキュラがやりたくて、首を長くして待っていたのだった。
主人公ミリアムをモリモリ強化すべく探索しまくり。
育てて倒して探索して、このサイクルのなんと楽しいことか。
基本このサイクルは過去のキャッスルヴァニアシリーズと大きな違いはありませんが、料理システムや髪型変更、能力アップの本レンタル、そしてよくあるお使いではあるけれど、ダンジョン探索と相性が良過ぎて楽しいクエストなど、細かい点で新しい試みも多く見られます。
武器や防具、スキルにあたるシャードを強化する素材と同様、ダンジョンで見つけた食材を集めて行う料理システム自体はまあその辺のゲームにありがち。
ですが、初回のみ食べた時にステータスボーナスが付与され、底上げするというシステムはユニーク。攻撃力や器用さ、運といったパラメータの他にも「MP回復力」のようなものがあり、基本この料理でしか強化することができないものも。
相変わらず大胆なスキル(シャード)で、戦い方のバリエーションが豊富!
本作を含むシリーズの魅力は、豊富で大胆な効果を持つスキル的能力「シャード」。
実用性の高いものからチート級のもの、不真面目なものまで豊富なシャード。
瞬間移動するものから時間を止めるものまで大胆かつチート級の効果があるシャードが存在。これらシャードの入手は雑魚敵を含むモンスターからのドロップが基本で、なんと敵の数だけ個別に存在。(一部シャードをドロップしない敵もあり)
さらに、それぞれのシャードは数を増やしたり強化することでクラスといった能力や効果が上昇、あるいは変化していき、ますますチート効果に磨きがかかってしまう始末。
この手数の多さ。もはやハメ技に近くなっていくシャードも多数。
雑魚を含む敵を探して狩る楽しさ!
上記のシャードを集めるためには、低確率の条件を乗り越えて雑魚をはじめとする敵からドロップさせる必要が。
中には2%といった低確率のレアアイテムなど、敵それぞれに丁寧に設定されているため、エリアを出たり入ったりしながら何度も狩り続けることもしばしば。
が、それが苦にならず。
何度も繰り返すだけなのに、レアアイテムをドロップした時の満足感、感動は何なんだろう。このシャードをパワーアップさせたら、どんな効果になってしまうのか…?と、ついつい時間を忘れてシャード狩りへ。
とにかくシャードの効果は幅広く。
「チート級は邪道。敢えてインチキなシャードは使わないぞ俺は!」と、謎の縛りプレイという男気溢れるプレイに徹するのも結構。
その場合、死にゲーと化す可能性もあるので、あまり頑固過ぎるのも考えものですよ。邪道にチート、何とでも言って欲しい。だって、普通にやったらムズいんだもの。
特にこの斬月。なんなんだあの強さ。
バグは正直確かに多かった。が、それを補う楽しさ。
プレイし始めた頃、ネット上で「バグが酷い!バグが酷い!」と言われていたのを見て、よくあるネガキャンの類かしらと軽視してしておりましたが、実際バグは多かった。私が間違っていた、スマン!
私が直面したのは以下の通り。
・強制終了
・フリーズしたまま動かず
・画面(背景)崩れ
・主人公ミリアムやモンスターのビジュアルが崩れる
後の二つについては画面をスクロールするか、時間が経てば勝手に直るような、ちょっと可愛いとこあるよねで笑い飛ばせるライトなバグですが、上二つについてはゲームを強制的に中断されるため、直面してしまった時のショックはデカい。
上述の通り本作は敵から低確率でドロップする様々なアイテムを集めてナンボの楽しさ。そんな中、例えば苦闘の末超レアアイテムをドロップした直後、セーブする前にゲームが強制終了してしまった日には、どうなんだろう。そんな悲しいプレイヤーがいたら、きっと目の前が真っ暗になるに違いない。
私です。
それを見越してなのか、マップ上にはとにかくセーブポイントが多く設置されています、有難いというか何というか。まあそれ以降はきちんとこまめにセーブするように心がけているので、大きな実害はありませんが。
また、ロード時間が長かったりと作りの面で大雑把な面も否定できませんが、ゲームする上で不思議と気にならなくなっていきます。もちろん私よりも酷い頻度でバグに見舞われている方なんかは辛抱たまらん状態で顔を真っ赤になすっているかもしれないけれど、それを補うかのようなセーブポイントの点在や、そもそもの面白さによって、気にならなくなっていきました。
メトロイドヴァニア好き?絶対買って損なし!
実は本作をクリアしたのは既に2週間近くも前。
正直すっかり旬を逃してしまいましたが、忘れないように改めてレビューしなきゃと思い、遅ればせながら。それほど楽しかった。
そして何度夜更かしし、ヨタヨタしながら出社したことか。
やたらドスの効いた声で、仲間の仇討ちを依頼してくる通称「ぶっ殺おばさん」も、やはりネタになっているご様子。
プレイ中に他ソフトを買ったりしていたけれど、ここ数日でプレイしたゲームの中で一番のめり込んだ。
それはそうと、同じくコナミを退社して独立、有名俳優やミュージシャンを起用し、そのリリースを以って「世界が変わる」と言い切り華々しく発売を飾った小島秀夫監督のデスストランディングはというと、海外大手レビューサイトでの発売から2週間後のユーザースコアは、10点満点中まさかの5.4点。あちらの方々は感情によって過激な評価も平気で付けますが、スコアだけで見れば立派なクソゲー評価。
私も一度くらいはこういうポーズで物事を語ってみたい。
方や、同じくコナミを退社して独立、ヘンテコなコスプレに身を包んだ謎のプロモーション映像を流しつつも、クラウドファンディングで資金を集め、ゼロスタートで本作の開発を始め、同サイトのユーザースコアは8.5点となかなかの高評価を納めた五十嵐監督。二人はいったい何が違ったのか?
ていうか、コナミという会社にいったい何があるのか?今となっては知る由もなく。
どっちもなんだか癖のある変な人ではありそうだけど。
いずれにしても、メトロイドヴァニア系ゲームが好きならばこのbloodstained ritual of the nightは間違いなく買って損無し。これが様々な探索系アクションRPGに大きな影響を与えてきたキャッスルヴァニア!
俺まだ買っていないし、もちろんまだクリアしていないから、2021年で買えるかもしれないんだが……