その時代その時々でおかしなスラングがあります。昨今はというと「バブみ」なんて言葉があって、なんでも赤ちゃん心をくすぐるような母性愛に満ちた魅力を言うのだとか。
全く意味がわからん言葉が横行しているもんだと呆れつつも、我々だって10代の頃に今では口にするのも恥ずかしい言葉を使っていたもの。若者が楽しく言葉遊びをする分には全然問題ないと思う一方、どちらかというとこういった母性を求める時代の流れにひっかかる何かがあります。
母性。つまりかーちゃんのような包容力があり、芯の強さがある女性ということか?いますよ、ゲーム界隈にも。ということで、ゲーマー暦30年の私が選りすぐったバブみ溢れるキャラクターをご紹介いたします。
ベヨネッタ(ベヨネッタ1・2)
デビルメイクライと対をなすスタイリッシュアクションゲームの代表格「ベヨネッタ」。死体を埋葬する仕事を生業としており、記憶を失った魔女という設定。
胸元の開いたピチピチのボディスーツに身を包み、一見妖艶な美女に見えるもその年齢は公式には500歳以上。さらに封印されていた期間を加味すると2000歳を超えることで、ネットでは「おばさん」「ババア」と揶揄されている。
ゲーム中では一定の条件下に置いて、拷問器具を使って留めを刺す「トーチャーアタック」が有名。戦いの舞台で出会った少女「セレッサ」から「マミー」と呼ばれて煙たがるも、時折母親のような優しさを見せるベヨネッタは、まさにバブみの強い女性。
「チビスケ」と呼んで最初は邪険に接するも、次第に姉のような、あるいは母のような慈愛に満ちた態度を取る姿はグッと来ます。
ザ・ボス(メタルギアソリッド)
メタルギアソリッドシリーズに登場する軍人で、コブラ部隊の隊長。主人公(ネイキッド)スネークの師匠で、彼よりも強い。
戦場において設備も無い野戦病院の中で帝王切開し、子供を出産したバケモノ。「メタルギアソリッド3スネークイーター」ではオープニングから主人公スネークを叱責し、骨をへし折った挙句に橋の上から彼を投げ捨てるバブ過ぎる女性。スネークですらこのザマなので、当然普通の男じゃ到底太刀打ちできない。母強し。
イタタタタ!!
ヤンの奥さん(ファイナルファンタジーⅣ)
強い母といえば、「ファイナルファンタジーⅣ」に登場するモンク僧ヤンの奥さん。強靭な体を持ちながらも自国の未来を案じるヤンに「情けない、しっかりしな!」と喝を入れてくれる女性。
ヤンが主人公セシル達と同行することになった際にも背中を預けられる頼もしい彼女は、ファブール城に襲いかかって来たゴルベーザ率いるバロン軍の兵士をフライパンでボコボコにする武闘派でもある。まさにたくましいおっかさん的な正統派のバブい妻。
その後ヤンとの娘「アーシュラ」を出産し、晴れておっかさんに。
アマゾン(ドラゴンズクラウンプロ)
PS4「ドラゴンズクラウンプロ」に登場する屈強な女戦士アマゾン。その筋肉隆々過ぎるビジュアルはプレイヤーに強烈なインパクトを与え、やはりネタ的に扱われるほど。
ゲーム中でも完全な脳筋キャラで、斧を振り回す攻撃はリーチも長く、見た目に反して手数も多い。物理攻撃では全キャラ中最強説も。その頼れる姉御的な存在感は、チームに一人居るだけで心強く、バブみも相当なもの。
漫画やアニメでこれ以上筋肉で太刀打ちできるキャラクターは、幽遊白書の「戸愚呂弟」くらい。(グラップラー刃牙よりも上)
その跳躍もかなりバブい。
でかい婆さん(北斗が如く)
このタイミングで母性溢れる人間と聞いてピンと来たのはこの人。PS4「北斗が如く」のショップの女将、「でかい婆さん」。北斗の拳において、雑魚の中では圧倒的な存在感と知名度を誇る人間。
ちなみに中身はただの暴徒で、その身長は優に2メートルを超える。宿屋の女将に扮してケンシロウたち一行の闇討ちを目論むも、その振る舞いと不自然な体のデカさからあっさりと見抜かれて返り討ちに合う。
同作ゲーム内ではネタとしてショップの女将的な立ち位置で、バーにも足しげく来ちゃったりするにくめないババア。フィジカルの強さはたくましいオカンを思わせる。彼女(彼?)もまたバブみ溢れる人間と言える。
原作はただのヒャッハー。ゲームの方が優しく、バブいババア。
おそらく世間で言われているような「バブみ」溢れる女性っていうのは、何でもかんでもあらまあ困ったものねと許容してくれる、聖母のような女性をイメージされているのだと思いますが、今こうして結婚し子供を儲け、ママ友や保育園を通じて様々なご家庭を垣間見る中で、そんな女性はファンタジー。強いて言えば「しまじろうのお母さん」くらいなんじゃないでしょうか。
しまじろうのお母さんはかなりバブい。
実際に母になると家事や仕事、育児に保育園探しでてんやわんや。母性だとかバブみだとか言ってる暇があったら洗濯物のひとつでも畳めと言われるのが関の山。
本当にバブい女性と一緒になるためには、それ以上に強いメンズでなければいけないのかもしれない。そんな着地点で本日は締めさせていただければと思います。それでは失礼いたします。