相変わらずファイナルファンタジーに頼り切っている感じは否めないけれど、ストーリーの構成だったり謎解きだったり、FFに依存しながらおっかなびっくりFFとの違いを探る実験的な試みを感じるブレイブリーデフォルト。前作は全パラメータカンストするほどまでにやり込みました。本日はシリーズ3作目にあたるブレイブリーデフォルト2の体験版を遅まきながらプレイ。第三弾なのにナンバリングは2なんですね。第二弾は「セカンド」でしたからね。紛らわしいね。また続編に引っ張るくらいならここで捻出してしまって欲しいのが本心ではありますが、今回はどんなシステムや驚きの展開で楽しませてくれるのか?
水彩画風からジオラマ風グラフィックへ。
ハードはこれまでの3DSから所変わってSwitchへ。ハードが変わりどんな変化をもたらしてくれるのか?ワクワクしながら起動してみると、3DSの水彩画のような表現から一変してジオラマのような背景ぼかしによる独特の奥行きを感じるグラフィックへ。
さすがUNREALエンジン、水の表現や光の反射は綺麗。綺麗なんだけど、3DS版の方が印象的だったかも。
ゲームを開始すると、物語のあらすじが。ざっくりと解釈するに、あるべき場所にあったクリスタルが持ち込まれてしまったことにより、各地で天変地異が起きている。それをどうにかしなければ!という志を共にする4人の戦士が冒険する!みたいな感じですね、違ったらごめんなさい。そうそう、前作もそんな感じだったね。映像もストーリーも過去作の雰囲気を保っている。こりゃ紛れもなくブレイブリーデフォルトだ。そりゃそうなんですけどね。
戦闘は相変わらずの快適さ。
この先行体験版はブレイブリーデフォルト2の基本形を短時間で楽しめる特別バージョンなのだとか。そして本作のシステムを活用、体験できるようバトルはやや難易度高めにチューニングされている模様で確かに難しい。そのスリリングさを戦略的に回避するシリーズの特徴的なシステム「ブレイブ&デフォルト」はもちろん健在。
ブレイブ&デフォルトは、使用することで最大4回までターンを前借りして行動することが可能。当然先のターンを犠牲にするので、何も考えずにアホのように大喜びして3回も4回も連続攻撃を繰り出すとその分行動不能になるという相応のリスクを背負うハメに。なけなしの残金でパチ屋に向かうみたいな感じですかね、ご利用は計画的に。
メンバーの育成は、敵を倒すことで獲得できるJPを各ジョブに設定された上限まで増やすことで新しいアビリティが習得できる方式。それ以上でも以下でもないくらいおなじみのシステム。
体験版では難易度が高めに調整されていることもあって、パーティーのジョブやアビリティの組み合わせをしっかりと練らないと全滅。この手のジョブ&アビリティのゲームはそれっぽく組んでもそれなりに攻撃と回復を繰り返せるけれど、ブレイブリーデフォルトでは敵もブレイブ、デフォルトを繰り出してくるので、油断してテキトーなメンバーで構成して鼻でも掘りながらうっかり倍速オートなんてやろうものなら敵からの連続攻撃を超高速で食らってリカバリできない状態に。この戦略性とスリルは相変わらず楽しい。
さて、ブレイブ&デフォルト機能を除けば極めて素朴なターン制バトルですが、本作にも素朴な中でも快適な機能が備わってございましてよ。前ターン行動の繰り返しオートはあるけれど、戦闘を全てオートにすることはできないんだっけ?といっても4倍速モードがあるので戦闘はサクサク。
過去作との違いは、シンボルエンカウントになっていること。過去作はシンボル形式じゃないよね?多分違ったはず。
パーティーのレベルが敵の強さを大きく超えている場合、敵シンボルが一目散に逃げていくので、雑魚をいちいち相手にする必要も無さそう。
戦闘周りはエンカウントを含めて相変わらず快適。
気になる点は、バッテリーの持ちと3DSにはあまり感じられなかったロード時間?
さて、ゲームの中身以外で思わぬところで気になった点が。
ひとつはロード時間。
もちろんローディングだって何も他のゲームに比べても決して長い方ではなく。けれど、スムーズで快適だった3DSのブレイブリーには無かっはずのローディングを要所で目にしてしまうと、ちょっと困惑。特に宿で止まった時など「ここで!?」という謎な場面でローディングを挟んでくるので、少しだけ鼻につく瞬間も。
もうひとつはバッテリーの持ち。
寝転がりながら携帯モードでプレイしていたら、なんと3時間経たないくらいで空っぽに、いくらなんでもこれは早い!
もちろんSwitch本体が発売された時からバッテリーなんて変えていないので、当然バッテリーの劣化はあるかもしれない。けれど、直前にプレイしていた同じくスクエニの聖剣伝説3リメイクの場合は5〜6時間はぶっ続けで遊べたことを考えると、その燃費の悪さも伺えます。戦闘4倍速とか、デフォルメだけどリアルなグラフィックだとか、様々な処理でフル稼働していることはあるのだろうけれど、携帯モードで持ち運んでプレイする方はこのあたり要注意かも。
そもそもブレイブリーの魅力はグラフィックや戦闘ではなく、冒頭で申し上げた通りストーリー展開だと思っているので、この体験版では流石にその本質に迫ることはできず。だけど、遊んだ限りではちゃんとブレイブリーしていたし、期待しています。
確実に売れる裏付けがあって、初めてリリース決定となる発想力の乏しさや新しい物へのチャレンジングな精神に欠ける感じが、スクエニ古参ファンとしてはどこかもどかしさを感じてしまいます。そんな大企業ならではの葛藤もあるのでしょうが、ある種今スクエニの主力コンテンツのひとつとして自信を持っていいと思うんですよね、ブレイブリー。
システムは少なくとも過去作同様に良好でした。楽しみ!