インディーズゲームが熱いです。個人や有志団体など小規模の開発チームで作られたゲームですが、技術の進歩により大手メーカーとの差が縮まってきているように感じます。
3DS、ニンテンドースイッチの「マイティガンヴォルト バースト」は既視感漂う横スクロールアクションですが、ゲームバランスは丁寧に調整されております。間違いなく見本とされる「ロックマン」シリーズに近い操作感に加え、独自の成長システムが加わり、遊びの幅が広い良質な作品となっています。
2人の主人公でそれぞれクリアしてみて、感想、本作の楽しさについてご紹介いたします。
ロックマンと似ているか?
本作は8ビットのレトロゲームを思わせる横スクロールアクションで、世間ではまんまロックマンと言われているようですが、実際にプレイしてみた印象として、ステージ構成といいボスといい、確かにほぼロックマン!似ています。
本作には武器のカスタマイズ機能が備わっていて、ここがロックマンとは異なる強化要素です。
ロックマンは、倒したボスの武器を取得、体力上限増加アイテムやアクション強化パーツをステージ上で探索、獲得することによってプレイヤーが強化されます。
一方マイティガンヴォルトバーストにおいては、同様の探索要素に加え、ステージで得られる「CP」を、弾の速度、大きさ、強さ、連射性能やホーミングといった能力に割り振ることで、プレイヤー好みのショットに強化、変化させることができます。
ステージの構成もロックマンに近いですが、トラップやザコ敵の攻撃は本作の方がやや緩めです。
ボスはそれぞれ攻撃パターンも多く、ロックマンと同等の難易度がありますが、ステージ上で入手できる果物などの「ストックアイテム」を任意のタイミングで使うことで、いつでも体力を回復させることができます。ボスによっては初見で倒すことも難しくはありません。
そして本作にはゲームオーバーの概念が無いため、倒された場所に一番再開ポイントから何度でもゲームをやり直すことができます。つまり救済措置が多いため、ロックマンよりも簡単で手軽にプレイし易い印象があります。
ここが面白い!!3つのポイント
本作の楽しさは「カスタマイズ」「ボスバトル」「やり込み要素」です。
探索して入手できる「モジュールアイテム」に対して、ステージで得られるCPを割り振ることで、弾数、弾道、ホーミング、オート連射などのショット機能に加え、探索に便利なダウジング、攻撃力、防御力アップなどのサポート機能や、エアリアルアクションなどの追加アクションを自由に付け替えることで、様々なプレイスタイルを楽しむことができます。
組み合わせたカスタマイズは30個ほどストックしておき、いつでも編集、使い分けができます。
またステージを何度も繰り返しクリアすることでCP上限値はどんどん増えていくので、より高機能なモジュールを組み合わせることができるようになります。
「ベック」「ガンヴォルト(GV)」と呼ばれる2人のプレイアブルキャラクターがいますが、どちらも基本的には銃を使った遠距離攻撃を主としています。
「ベック」は基本的に攻撃手段は銃一本となりますが、属性や様々なモジュールアイテムで自由度の高いカスタマイズを楽しむことができます。
一方「ガンヴォルト」は銃のカスタマイズバリエーションこそ少ないものの、自身の周りを回る光の弾を放ったり、画面全体の敵を一掃する攻撃をしたりと、魔法のような効果を持つ「スキル」を使うこともできます。
本作の魅力を楽しむのであれば、前者「ベック」を使うことをおすすめします。
そして各ステージの最後に登場するボス戦ですが、このバランスがなかなか絶妙です。
絶対にかわせない!と思うような攻撃であっても、繰り返しプレイを重ねることで少しずつ回避方法が見出せてくるあたりは難易度の高いアクションゲームの醍醐味が味わえますが、至近距離で弾を当てるとダメージが増えるため、いかに距離感を保って攻撃するか、この独特の駆け引きが面白いです。
そして、任天堂機のため、Playstationのようなトロフィーはありませんが、「1時間以内にゲームをクリア」「一切バースト撃破せずにステージクリア」などの特定の条件を満たすことで「ピクセルシール」を獲得できるチャレンジモードがあります。
このピクセルシールは、先述のカスタマイズでストックしておくスタイルのアイコンとして使用できます。
アイテム収集の達成率も見ることができます。
このゲームが好きならば楽しめる!
ロックマンシリーズ
言わずもがな、世間の評価同様ロックマンシリーズに近い手触り感で、この手の横スクロールアクションシューティングが好きであれば間違いなく楽しめます。カスタマイズやアイテムなどの強化、救済措置があるため、クリアを目的とする場合はロックマンよりも難易度は低めで手軽です。
基本的には剣のような近距離武器は無いため、ロックマンシリーズで言うと「ゼロ」よりは「エックス」に近い印象です。
魂斗羅(コントラ)
全体的には紛れもなくロックマンに似ていますが、カスタマイズにより弾道や特徴を変えながらステージを進める感覚は、武器の種類を変えながら進む「魂斗羅」に近い印象を受けました。
また、セガ製ハードでは、同じく横スクロールガンアクションゲーム「ガンスターヒーローズ」に似ているかもしれません。
さて、このマイティガンヴォルトバーストはレトロゲームを彷彿とさせるテイストを謳っているようですが、アプローチはちゃんと今風に作られています。特にカスタマイズの奥深さは秀逸で、繰り返しやればやるほどバリエーション、戦略性が増していきます。
単純にswitch用に最適化されていないのかあるいは敢えてなのか、画面の粗さは多少気になりますが、プレイするうちに気にならなくなってきます。
ガンヴォルトは、インティクリエイツという過去にロックマンシリーズも作ってる開発会社のゲームですよ。
ちなみにベックは、マイティーナンバー9という、インティクリエイツとロックマンの生みの親である稲船氏が作ったゲームの主人公です。
通りすがりですが、モラルどうこうはあまりに開発会社が気の毒なのでコメントしました。ご承知の上だったらすみません。
ご指摘ありがとうございます。
管理人です。
該当箇所につきましては公開前にご指摘頂いており、コメントアウトしたつもりが機能しておらず公開されておりました。大変失礼いたしました。結果として値段以上に楽しむことができました!
改めてコメントありがとうございました。