[画像あり]なんだこりゃ…。スマホ版ドラゴンクエスト2をプレイした感想


先日プレイしたPS4「ゴッド・オブ・ウォー」が楽しすぎて、得体の知れない虚脱感に苛まれて以降、反動なのか、なし崩し的に古いゲームをいじる期間がありました。

その時たまたま目に入ったのがスマートフォン版の「ドラゴンクエストⅡ」。セール期間中という後押しもあって、シナリオも勝手もほぼ分かり切った同作に手を出すことに。今思えばGODが良くも悪くも刺激が強かったので、気持ちはややリハビリ傾向だったのかもしれません。

ところが、このスマホ版ドラクエⅡが思った以上にチープな作り、かつて「RPGといえば」と評価の高かったスクエニのプライドはどこへやら。

ユーザビリティがすこぶる悪いぞ…

スマホ版ドラクエは作りが安っぽいです。

それもそのはず、よくよく調べてみると、そもそもスマホ用に作られたものではなく、かつてガラケー時代に存在したサービス「ドラクエモバイル」で作られたものをベースとしてそのまま移植、スマートフォンのインターフェースに合わせたというものであることが判明。

そうか、それじゃ使い勝手が悪くても仕方ないね…。許す!

とは全くならないけれど、当然グラフィックはそれなり、正直個人で作ったインディーズゲームと並ぶレベルです。

まず、デバイスの特性上、魔法やアイテムを選択する際にはわざわざその名称を2回ずつタップしなければいけない仕様。

物理キーではなく、対象となるボタンにカーソルを合わせてから押下というプロセスを踏むため、これが非常に煩わしい。それが戦闘だった場合には1ターンで画面を何度も何度もタップタップする必要があり、とにかくテンポが悪い。

また、キャンセルボタンは画面の右下隅、これがとにかく押しづらい。なぜこんな隅っこに設置したのか、理解できない。(その後、左利きの私が普段スマホを左手で操作している為違和感を覚えたのか…とも思ったものの、にしても勝手は良くない。)

加えて、仲間に装備品を渡す時にパラメータの移り変わりが分からない。数値が減るのか増えるのか、なんなら装備できるのかできないのかすら、渡してみなければ分からない。

さらに物理キーではなく基本タッチになるので、十時キーの操作がとにかく不便。しかもドラクエ2といえば狭い通路を登っていくようなダンジョンも多く、足を滑らせると真っ逆さまに1階に落とされる始末。その後再び著しく高いエンカウント率のダンジョンを上っていく必要が。

リメイク(?)でありながら、ドラクエならではの「まんたん」といった便利機能なんてものも備わっておらず、ホイミやベホイミなど、回復量の少ない呪文を何度も何度も手で繰り返す必要があるし、戦闘においては当然「ガンガンいこうぜ」といったAIも無し、悪い意味で当時のまんま

ドラクエⅡでよく言われる難易度の極端な高さなんてものは承知の上だし特段不満はなし。それよりも説明するのもうんざりするほど細かいユーザービリティの欠如が見られます。

映像面においても、フィールドも戦闘も全体的にびっくりするほどガラケーベース。魔法の発動時もコマ数の少ないGIFアニメーションよろしく地味なエフェクトがパラパラと表示される程度。もちろんモンスターに動きなどありません。

クリア後の楽しみなど+αの要素は皆無

極め付けはクリア後の要素。

例えばリメイクされたドラクエ3については、すごろくや新たに「盗賊」という職業、クリア後には隠しダンジョンがアンロックされ、クリアすると強力な装備品やその後のシナリオが楽しめたりしたもの。多少はそういったオマケ要素があっても良さそうなものだが、清々しいほど皆無。

エンディングの後は普通にタイトル画面へ戻り、ゲーム再開してもいつも通りのロード

苦し紛れに「音楽は良い!」とか言いたいところですが、正直すぎやまこういち氏のこの音楽は飽き飽きするほど聴いてきたわけで、今更改めて歩みを止めてじっくり聞き惚れるほどでもなし。

良いところは「何も考えずに作業に専念できる」点

これだけ辛辣に申し上げておきながら、私は普段そうそうゲームに不満を抱くことは無いし、評判の悪いラーメン屋ですらそこそこ美味しく頂ける自信がある。

そんな私もまさかこれほどまでと驚いてしまいこうしてこき下ろす結果になってしまったわけですが、それでもひとつ良い点を挙げるとするならばは「何も考えずに黙々と作業ができる」こと、これに尽きます。

これは結構重要なことで、我々ファミコン世代の大人は、とにかくいつも何か考える。仕事の事、家庭の事、それを取り巻く環境とその将来のこと。だからこそ時々何も考えずにいる時間を設けて頭をリセットする必要があります。

例えば私の場合、頭が疲れた時には夜な夜な味玉を仕込んだり、煮干しをグツグツと煮込んで出汁をとり、すまし汁を作り始めたりします。私の同僚の中にも釣り糸を垂らしたり、ぐるぐるに巻いてチャーシュー作ったりする人も少なくなく、MOTHERの生みの親糸井重里氏にいたっては、夜な夜なジャムを煮込んだりするのだそうな。

とにかく頭を休ませるために「何も考えずにできる作業」が良い気分転換になったりします。

そこでドラクエ2。なにせシナリオや次の目的地は概ね知っているわけだし、行く先を忘れていたならば、今ではインターネットというテクノロジーがある。

もちろん初プレイを装って正直に街の住人一人一人に話しかけ推測し、エンカウント率の極めて高いフィールドを行ったり来たり繰り返しながらあてもなく彷徨うのも一つの作法かもしれないけれど、今では同じ時間プレイすれば、それ以上感受性をくすぐられるゲームなんてのは山ほどあるし、今更このドラクエ2に対してそこまで陶酔できるほどでもなく。

コツコツと金を稼ぎレベルを上げ、次の街へ行って武器を買い、分かり切った作業を家でも電車でもどこでもぼんやりできる、そんな作業にある種リラックスのような感覚を覚えました。

いずれにせよこのリメイクは、クオリティとしては正直褒められたものではなく、SFCでのリメイクで感じた感動と比べると大きな隔たりはありますが、当時のファミコン世代が黙々と作業に徹し、頭をスッキリさせるのにはなかなか悪くなかったのかな?と感じました。


この記事へのコメント

  1. 操作周りはスマホ向けに最適化すべきだったとは思いますが、
    調べてガラケー版の移植であることが把握できているならば、
    グラフィックやシステム周りを今のゲームと同レベルの視点でレビューするのは適当でないように思います。

    FC版のリメイクとは言え、ガラケー版は93年にリメイクされたSFC版がベースですから。
    IIIのSFCリメイクは96年でVI(95年)よりも後だから
    すごろくなどの要素が組み込まれているだけで。

    スマホアプリで出すならガラケー版の移植なんかではなく
    現代向けに改めてリメイクしなおすのが
    プライドだろうということであれば、その点は同意です。

    1+

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