オランダにあるパブリッシャーSOEDESCO(スデスコ)社様からご連絡をいただけました。
最近では「OWLBOY」などが有名な同社ですが、3月26日にPS4、Xbox One、Nintendo Switch、そしてSteamでも発売予定のハイスピードレースゲーム「Xenon Racer(キセノンレーサー)」について記事作成のご依頼が。
お声がけいただけるのは大変ありがたいのですが、日本における本作の発売はSteam版のみ。ソフト自体は日本語にもローカライズはされているので環境さえ整えば我々もプレイ可能かと思いますが…。コンシューマーでは未定なこの状態で、そんなで本当に良いのですか?と伺ったところ是非にとソフトをご提供いただけましたので、レビューさせていただきますよ!
その前に、私(管理人)のレースゲー経歴と前置きについて。
とはいったものの、当サイトでレースゲームをご紹介するのも実際に私管理人がプレイするのもなにせ久しぶり過ぎる…というより、初めてなんじゃないか?果たしてそんな私がレースゲーを語るに値するのかしら?
このキセノンレーサーをプレイする前に一度私のこれまでのレースゲーム経歴について振り返ってみよう。
古くは車好きの兄にしごかれたスーパーファミコンのF-ZERO、マリオカートに始まり、リッジレーサー、チョロQ、デコトラ伝説、ワイプアウト、飛び飛びでグランツーリスモというSFから変わり種まで苦手意識を持ちながらも実に様々なレースゲーをやってきたものです。
来客時にはマリオカートなどで接待プレイをし、やり込み好きな性分もあってタイムアタックやモードクリアによる車体やパーツのコンプリートも積極的に行って来たつもりです。
ある程度レースゲーの経験もあるとみなし、私自身がレースゲーのレビューをすることを許す!
舞台は近未来2030年。映像、車体のツヤツヤ感が凄い!
キセノンレーサーの舞台は2030年。磁気による浮上式自動車が空を飛び回る中「キセノンガス」という新しいエネルギーによるホイール式自動車によるレースが開催されることに。
エネルギー再充電システム(ERS)と、人工知能を搭載し、走りながらパーツが可動するマシンで、大手メーカー達がその技術を競い合うというもの。アニメ「サイバーフォーミュラ」的な世界観でしょうか。
ゲームを開始してみると映像が凄い、ツヤツヤのテッカテカ。しばらく見ない間にレースゲームっていうのはこんなにもテカテカになっちまいやがって!さすがUnreal Engineを積んでいるだけのことはあります。近未来の世界に全く違和感無し。
冒頭で申し上げた通り、日本語へのローカライズもなされています。操作説明画面で「アクセル」が「アクセス」になっていたりとところどころヘンテコで可愛い部分はありますが、レースゲームなので特段大きな影響は無く、ご愛嬌といったレベル。
R2ボタンでいったいどこにアクセスするのか?レース中恐る恐る押してみた結果、普通に前進。
基本的な操作は上記の通りで特段複雑な操作は求められません。
コースとなるのはアメリカ、カナダ、ドバイなど、空中を車が飛び回る近未来の市街地から、針葉樹立ち並ぶ大自然まで多彩。そしてその中には東京コースも有り。
東京のコースはというと、ランドマークである東京タワーがある他、そのすぐ脇にお城や家電量販店や居酒屋、アニメショップなどを思わせる看板から「常磐道」「東北道」といった高速道路の標識が建っていたりと我々日本人も納得の日本らしさが再現。
レースは超高速!耐久性の管理とブーストを駆使しながら走行
基本は8台のマシンで一斉に走るレースですが、超速い!
グランツーリスモというよりも、リッジレーサーとF-ZERO、ワイプアウトを足して割ったような印象。そのスピード感に慣れるまである程度時間がかかりそう。今回実際に15時間近くプレイしたものの、ある程度あれこれレースゲーをプレイしてきたつもりの私でもコースの壁や他の車体にゴンゴンぶつけまくり。
視点もFPS、TPSそれぞれ寄りと引きで計5段階ほど変更可能。
画面左下には車体の耐久度を表すゲージが表示されています。壁や相手マシンと接触するとこのゲージがゼロになると、コース上にある再開ポイントまで戻されてしまいます。
チュートリアルで基本操作とドリフトについて学ぶこともできます。
コース上に落ちている「ERSグラウンドリチャージャー」を拾う(通過する)ことで、画面右下にあるERSシステムのバッテリーが充電されます。またドリフトを行うことでもこのゲージが充電されるため、コーナリングでいかにドリフトを活用できるかが肝になります。
トロフィーのローカライズもご愛嬌!
新しい車体やパーツを獲得し、カスタマイズ
メインのコンテンツとなるキセノンレーシングチャンピオンシップを勝ち進むことで新たな車体やパーツがアンロックされ、ガレージで車体をカスタマイズすることができます。
カスタマイズできるパーツはカラーリング、ホイール、リム、フロントウィング、ミドルウィング、リアウィング、窓、ERS(充電装置)。それぞれ最高速度、アクセル(加速)、ドリフト、ハンドリング、ブーストのリチャージ速度、ブースト時間、ブーストパワーに影響します。ハンドリングを強化し、コーナリングしやすいカスタマイズにするのか、あるいはスピードを重視しつつコーナリングはテクニックで補うのか?自分の走行スタイルに合ったカスタマイズが可能。
カラーリングもバリエーション豊富。各パーツへ好きなカラーを設定できる他ツヤ感の強弱を付けることができ、ギラギラでテッカテカのメタリックなカラーリングも可能。
チェックポイント式コースの難易度が高過ぎる…?
チャンピオンシップには8台一斉に走行するレースの他に、コース内に点在するチェックポイントを通過することで残り時間が加算されるモードも。
ところが、このモードが序盤から地獄のように難しい。
想定30以上あるであろうチャンピオンシップのステージのうち3つ目のコースにも関わらず、トロコンでも狙うような容赦ないコンマ1秒の世界。これ、本当に最初から3つ目のコースですよね…?
こういうやり直しを繰り返すと、リトライ時のロードの長さも気になってきます。測ったところ、通常版PS4で約45秒以上。50秒走って45秒ロード、30秒走って45秒ロード、これを繰り返すこと3時間…
全くクリアできず。
このモードをクリアしないことには次のコースへ進んで新しい車体やパーツを獲得することもできない。難易度を変えてみたり、その時点で所持している限りのパーツを組み合わせたりしながら何度もトライしてみるも、クリアできる兆しも見えず。
根本的に遊び方が間違っているのか、あるいはゲームバランスが異常なのか?既に各メディアに出ている本作のプレスリリースを見ても、このモードについては一切触れられておらず。実際クリアできた人、絶対居ないんだと思う!
リリース後のプレイヤーの感想、攻略方法も知りたいところ、なんだこの難易度は。F-ZEROやワイプアウト、いや、ダークソウル3やデモンズソウルなんかよりもよっぽど死にゲーだ。我こそがサーキットの狼なりという方がいらっしゃったら、どうか挑戦してみて頂きたい!
超高速衝突の連続!レースゲーム初心者はハードルが高い?
プレイしてみた印象として、既存のレースゲーの中でも特にスピード感が高く、全体的に難易度は高め。ワイプアウトのように超高速で走行する中で、どのコースにおいてもS字やヘアピンといったキツめのカーブが非常に多く、高いドラテクを求められます。
慣れるまでの間はカーブの緩やかなコースから感覚を掴みたいところでしたが、チュートリアルで基本操作を覚えた後いきなり複雑なコースへ放り出されます。難易度設定もありますが、下げたところで車体の走行速度は変わらず。長い時間をかけて慣れるまで、特に初心者はガンガン壁に激突しながらイライラを繰り返すことになりそう。ですが、これだけくねくね曲がりくねったコーナリングの嵐をくぐり抜けた先には、レースゲームの醍醐味である上達の実感を強く得られそうです。
またオンラインでの対戦に加えて、2画面分割によるオフラインでプレイヤー同士の対戦も可能。
レース開始時の「レッツゴー」表記も可愛い。
それにしてもあのチェックポイント式コースの難易度たるや。これは未だにクリアの方法が分からない。
間も無く発売を迎え、おそらく徐々にクリアできるプレイヤーが出始めることでしょう。腕に自信のあるレースゲームベテランプレイヤーは是非プレイしてみていただき、「それね、やり方違うよ?」「こうすれば簡単にクリアできるから」など是非アドバイスを頂きたいです!
日本のスイッチで発売しますね
臨場感が重要なレースゲーで視点は大事な情報なはずのに
大手メディアでもレースゲーの視点変更に触れる記事は少ないので
とても良いレビューでした