メタルゴッド伊藤政則氏が語る 音楽もゲームも、賛否ある文化は面白い!


先日ご紹介した「ヴィクターヴラン オーバーキルエディション」のリリースにあたり、同タイトルの追加コンテンツ「モーターヘッド」のプロモーション企画として、あのメタルゴッド伊藤政則氏を招いてお話を伺うというパブリッシャー3goo様の取り組みにご招待頂けました。

伊藤政則氏といえば、HR/HM(ハードロック・ヘヴィメタル)界のカリスマ。エアロスミスやローリングストーンズといった超大物アーティストとも交流を持つ大御所。私もご本人様のファンですが、まさかこんなタイミングでご本人にお目にかかれるとは。HR/HMとゲーム、どことなくややニッチでマニアック、エネルギーが内へ向かう印象のカルチャーですが、メタル界の重鎮が感じるこれらの共通点と、彼の目に映るゲームの印象について語ってくださいました。名言は飛び出すのか?

Q:内向的な印象のあるメタル、ゲームに対して世間の風当たりを感じることもあります…
伊藤正則氏:変わってきてるんじゃないの?だってさ、ゲーマーで億稼げる奴とか出てきてるんだぞ?eスポーツなんか見ててもさ。言い方悪いけど、昔はゲームをする人ってのはゲームセンターに溜まってた不良だったわけですよ。スノボをやってるやつなんてグレてる奴だったわけで。だけどもそんな奴らが1億、2億と稼げるようになったわけじゃない?てことはやっぱり特化したところまで行けば…っていう空気に今はなってると思うよ。

加山雄三さんの頃は「エレキは不良になる」って皆言ったわけじゃない、PTAとか教育委員会とか。エレキは60年代は昔は触っちゃいけないものだったんだよね。ギターは弾くと不良になるんだよ。でもそこにはいくつかの「嘘」が入っていて。ギターって高いんだよ。30万40万、輸入物とかね、高いんだよ。高いものは買えないんだよ、庶民は。つまり親は買えないんだよ(笑)そういうのに近寄らせたくなかった。「買ってくれ」と言ってもチャリンコなら買えるのにギターは買えない。「あれは不良になる!」って。上手くできてるんだよ。つまり今だったら通用しない論理ってのが60年代に生きてたわけですよ。その伝統なんだよ。「長髪は不良になる」とか、ロック聴くと「いつ卒業するんだ?」とか「ゲーム?まだやってんのか…もう大人だからやめろ」とかね。つまり世代間、興味がある人と興味がない人との断絶ってのがあるんだよ。でも逆に言うと、興味のある人と興味のない人が断絶して、こういう圧力がぶつかり合ってるってことは、それが「面白い」ってことなんだよ。例えば君の奥さんはメタルには興味が無い。でも、君は娘に聞かせたい。ってことは、メタルはすっげー面白いんだよ!

でも確かにゲームやってて「お前ゲームばっか…」って言う人いるよね。今電車乗っててもギター持ってる若い子いっぱいいるけどさ、70年代とかもうちょっと前あんなのいっぱいいたら、親は顔しかめたと思うけどね。茶髪だって今もう普通じゃん。「茶髪じゃねーよ、カラーリングだ」って言う。その面白いものに対して線引きで近寄らせないようにするんだよ、規制の価値観っていうのは。ゲームもそうだけどね。そういうとこってあるんだよ、何でも。自分が体験してればメチャクチャ面白いってことが分かるんだけども。そういうチャンスを多くの人に平等にあげたいなって僕なんかも思っているけどさ。

賛否の意見がぶつかり合う文化は面白い!

上記のインタビューの中で、「ゲームと音楽には似た世界観がある」とも仰っていた伊藤政則さん。ゲームと音楽は似た世界観があり、このゲーム「ヴィクター・ヴラン」をひとつの契機にして、レミー・キルミスターという人間、あるいはモーターヘッドというバンド、そしてその背景にあるロックンロールというものは何か?そこに興味を抱き、興味を広げて行ってくれる人が少しでも増えれば、レミーが制作に携わったこのゲームが存在するもうひとつの意義があると仰っていました。

また、これまで超大物のインタビューや個人的な親交などの裏話についても惜しげも無く聞かせて下さいました。お話を伺う中で、伊藤政則さんのお話から、アーティストへの興味や関心以上に、彼らに対する敬意を感じることができました。

個人的にも伊藤政則さんのライナーノーツやテレビ、ラジオに大きな影響を受けたこと、それによって素晴らしい人や音楽との出会いを経験できたことについて改めて感謝の意思を伝えたところ「それが僕の仕事だからね!」と笑顔で仰っていたのが印象的でした。

最後にテープカットならぬヴィクターヴランオーバーキルエディションの「アイアンフィストカット」の時の様子についてご紹介したいと思います。

それでは皆さんごきげんよう、さようなら!

こんばんは、伊藤政則です

どう?ゲーム機似合ってる?

伊藤さんすみません、まずお話を

これがヴィクターヴランモーターヘッドというコンテンツでして

良いじゃない、レミー。不老不死伝説の象徴の1人だったからね

テープカットを?この伊藤に?

でも俺、ゲーム分かんないよ?

伊藤さん、私が教えますから

そうですそうです、そこで…はいボタンを押して!

あ、敵が居ないところ攻撃しちゃいましたね…

…誰も倒していないですね

これ、壊れてるんじゃない?

※「アイアンフィストカット」には多少脚色がございます

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