「ウンジャマラミー」が今でも面白い3つの理由


プレステの「ウンジャマラミー(un jammer lummy)」が好きです。
ウンジャマラミーも好きですが、シリーズや音ゲー、リズムアクションゲームの元祖にあたる「パラッパラッパー」も好きです。

久しぶりにプレイしてみてもやっぱり面白いんです。でも今日の洗練されたリズムアクションゲームに比べると、やや乱暴とも思えるゲームシステムはクソゲーと紙一重な部分もあり、果たしてコレ、一体どこが面白いんだろうか?なんて思ったわけです。

ゲーム性としては荒いのに、得体の知れない楽しさがある

音ゲー、リズムアクションゲームは、ステージの音楽に合わせてボタンを上手に押して、曲が終わった時点で一定のスコアに達していればステージクリア、というのが主流です。
ウンジャマラミーはというと、コンピューターとの掛け合いをしながら1フレーズ毎に合否を判定されます。NG判定が2回連続で続くと「GOOD」「BAD」「AUFUL」といったグレードが1段階下がり、最終的なグレードによってステージクリアか否かが決まります。
要するに、途中まで極端にヘタクソでもベストな演奏をしていても、最後の2フレーズ次第でクリアかどうかが決まってしまうという、努力が全く報われない、逆に言えば頑張らなくてもクリアのチャンスがある荒っぽいシステムになっています。
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途中までメチャクチャ決まっていても、最後の2フレーズ次第でゲームオーバーになるシビア過ぎる仕様

ハイスコアや即興性を求めたら楽しみ方は無限ですが、ステージクリアを目標に置くと、最後だけミスってもゲームオーバーという、なんとも言えないシビアなシステムです。
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ゲーム内容だけ聞くとクソゲーと言われても仕方がない

しかも判定は結構シビアです。リズムにドンピシャでハマった!と自分では思ってもNG判定されてしまうなど、イマイチ基準もわからなかったりします。
それなのになぜこんなにウンジャマラミーを愛して止まないのだろうか。その魅力を私なりに考えてみることにしました。

その①曲とギターリフ(フレーズ)が桁外れにカッコいい

先述のゲームシステムだけ見ればゲームとして破綻している気がしますが、プレイし続けられるのは、流れる音楽やフレーズがとにかくカッコいいんです。
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サントラも唯一くらいに持っています

因みに私は長い間音楽活動もして来ましたが、はっきり申し上げてこれほどギターがカッコいいゲームを見たことが無いです

BGMはもちろんギタリストがニヤニヤしてしまうような音作りだったり拘りまくったリフだったり、そしてギターが題材なだけあって、80’sからヘヴィロック、ロックンロールまで、ギターがキラキラ輝くジャンルがフィーチャーされています。
それもそのはず、本作のプロデューサーは、アニメ「シティーハンター」のオープニング曲でも有名な「PSY・S」というユニットで活動されていた松浦雅也さんで、J-Popはもちろんファンクやジャズ、ハウス、テクノなど、様々なジャンルを経て音楽の魅力を熟知した方なので曲は言わずもがな。
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本当に音楽が好きな方なんだなという印象。

その②ヘナチョコだけど何か取り柄のある主人公と、毒々しくも憎めないキャラクターたち

ストーリーやキャラクターはシュールです。主人公のラミーは普段はヘナチョコだけど、ギターを持てば最強!という女の子ギタリスト。
脱線しますが、エヴァンゲリオンの人気の理由の一つとして、これまでヒーローの鉄則であった真っ直ぐで強い熱血漢ではなく、弱々しい主人公の碇シンジくんに自分を投影できるということが挙げられます。それと同じく普段はヘボくて鈍臭いけれど、何か一つ自分にも取り柄がある!みたいな隙のある主人公に共感できるのかもしれません。
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ちなみにオープニングでもヘナチョコからの変貌ぶりを発揮

主人公だけではなく周りのキャラクターには皮肉っぽくて毒があり、個性的です。言葉遣いもスラングで生意気だし歯に衣着せぬ感じで話すし、なんだかハラハラします。
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可愛いキャラクターが涼しい顔でなかなか強烈な言葉を口にします

その③シュールでシニカル、カラフルでサイケデリック、良過ぎるセンス!

ウンジャマラミーは音ゲーのはしりでありながら「beatmania(ビートマニア)」「太鼓の達人」といった今でこそ定番の音ゲー程大きな指示を得ませんでしたが、理由として「オシャレ過ぎる」「アート色が強い」ことが挙げられたようです。つまりビジュアルの癖が強いということです。

ですが、システムもストーリーもシンプルなので、一通りプレイしてエンディングを迎える頃には私も説明し難い魅力に取り憑かれていました。
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クリアだけであればプレイ時間は実質30分程度!

凄く面白くはないけど…凄く良い!

世の中には説明不可能な面白さのゲームがありませんか?システムは至ってシンプルだし判定もなんだか乱暴なのにどうしてか引き込まれてしまう、そんなゲームにウンジャマラミーは当てはまるのかなと思います。

当時リズムに合わせてキー入力する音ゲーの走りだったパラッパラッパーは、それまで全く類を見ない新しいジャンルでとても衝撃的でした。今その面白さを否定するのは非常にナンセンスですが、こうして発売から早20年以上経過した今も動かしてみるとやっぱり引き込まれる理由として、システムの不条理さを大きく上回る説明不可能な魅力があるからに他ならないと思います。
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ロックギター好きとしては、是非ともウンジャマラミー2を出して欲しい!

それにしてもプロデューサーの松浦雅也さん、「ビブリボン」「ケロリカン」「モジブリボン」など、センスの良いものを集める嗅覚、それを上手にマージする能力が物凄いです。最新ハードでも新作をリリースしてくれるのを待っています!

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