インターネットで予約受け付け開始から数時間、いや数分で売り切れてしまう人気商品があります。今回で言うと「アレスタコレクション ゲームギアミクロ同梱版」という限定生産のゲームです、お恥ずかしい。予約開始に気づいたのが開始から2〜3日後。既にどこも予約できず途方にくれていた中、藁をもすがる思いでノジマに駆け込んだところなんとすんなり予約を受け付けてくれた!ノジマさん、神だ。あんた神だよ。
無事にレジて前払清算を済ませ、やっと枕を高くして寝られると安心して帰宅。でも、人気商品をあんなにサクッと受け付てくれて、本当に無事受け取れるのだろうか?一抹の疑問が残ったものの、ま、ちゃんとお金も払ったし、取り置きしてくれることでしょう!
ところが、後日ノジマから一本の電話がかかり、不安は現実のものになってしまいました。
ある日突然ノジマから予約取り消しの電話が…
テレワークにもすっかり慣れ、自宅で仕事をしている最中一本の電話が。
なんと全然予約できなかった「アレスタコレクション ゲームギア同梱版」の予約を受け付けてくれたノジマさんじゃありませんか。いや、先日はお世話になり。いったいどうされましたか。
分かった。予約の時「別店舗に納品されたものを取り寄せるので、発売日からお渡しまでに数日いただくかもしれません」と案内を受けたので、もしかしたら「お渡し日が確定しました」のご連絡か、「発売日にお渡しできます!」かもしれない!
前のめり気味で話を伺ってみた結果「大変申し訳ないのですが、こちらの商品についてはお取り置きできない商品で…。せっかくのご予約ですが、キャンセルさせていただくことはできますでしょうか?」とのご連絡が。
ふむ、予約やっぱできないとな。なるほど。
ちょっと待ってくださいよ〜!
そもそもこのアレスタコレクション、限定版で全然予約できなくて、いきなり予約できないって、僕また路頭に迷っちゃうじゃないですか〜!あと、こないだ自分のサイトで「ノジマで予約できるよ!」とか書いちゃったじゃないですかっ!
と、往年の栗井ムネ男ばりに食い下がりたい気持ちを抑えつつ。
もう食い下がってもしょうがないので、「承知しました、前払い金はどうすれば良いでしょうか?」の問い合わせに対し、お返しいたしますので、受け取りに来て欲しい、との回答。
ちょっと待ってくださいよ〜!
なんで御社のミスなのに、払った金を取りに来いとか言っちゃうんですかっ!!普通は菓子折り持って自宅までお返しに上がるのが筋なんじゃないんですかっ!
とか言わず、「承知しました、今週末にでもお伺いします」とお伝えし、電話終了。
支払い済みのお金をお店に受け取りに行ってみた結果。
と、ここまで書いておきながらここで申し上げますと、言うほどムカついてはおらず。もちろん残念ではあるけれど、しょうがないよね。諦めの早さも私の良いところである。
でも、行くのは単純にめんどくさい。もしかしたら、お詫びの一品でもいただけるのか…?あのノジマの謎のサルのキャラクターグッズとか…!?という意地汚い根性をぶら下げながらお店へ。
ここで応対してくれたのは、予約当日応対してくれたお兄さんではなく全く別の男性店員さん。
事情を説明すると、少々お待ちくださいとレジへ。複数の店員さんとわちゃわちゃ会話を開始。これは何かお店でトラブルが発生した時の風景だ。きっと事象を共有したうえで、「文句言われるかもしれないから、お前対応しといてよ…」「え〜、俺嫌ッスよ、俺のミスじゃ無いっすもん」とかいうやりとりがなされているのかもしれない。
数分でさきほど応対してくれた男性店員さんが、申し訳なさそうに謝ってくれて「返金手続きをさせていただきますので、もう少々お待ちください…」と説明してくださいました。こちとら怒ってもいなければクレームを言うつもりもないので所在なさげにレジ周辺でプラプラしていたところ…
PS5のポスター発見!
ここに張り出しているということはつまり予約を受け付けているのか?あるいは、発売日に予約以外の店頭販売を予定しているのか?この予約キャンセルのお詫びに、こっそり裏口で取り置きしてくれたりとかしないだろうか…?と、下心満々で店員さんに伺ってみると、それは丁寧に難しい、発売何ヶ月かはしばらく品薄が続くのでは?とやんわり返され終了。
そうこうしているうちに、返金の準備も整ったようで、改めてレジへ案内される。今回は清算額が1万円以上とのことで、返品領収書なるものを書いて欲しいのだそうな。
住所、氏名、電話番号と、免許証の番号を控えるとのこと。これから予約をするのではなく、予約をキャンセルするためだけに書類を書くというのはなんとも非生産的で、書けば書くほど強まる残念な気持ち。
一通り書き終えて支払額を返金してもらい、頂いたポイントもしっかり取り消しに。これ、もしこの日までにもらったポイントを使い切ってしまっていたらどうなるのだろうか…。
手続きを終えてお店を後にしようとしたその時…
改めて謝罪をされ、御足労いただき…と、ノジマの何かをいただきました。中身はキャンデーとのこと。
…ちょっと待てと。
バカにしてるのか!?私はね、こんなキャンデーごときでね、言いくるめられるような安い男じゃないんだよ、君、失敬だな!いやまて、正直ちょっと嬉しいぞ。むしろまた来たい。
その後ノジマで乾電池を買って帰った。ピンチがチャンスに変わった瞬間である。
そしてキャンデーをいただき、上機嫌でお店を後にするのであった。
ノジマが入っている調布パルコに隣接したミスタードーナツからはドーナツの甘い香りが漂い、店内では子供が指についたクリームを舐めていた。
午後3時、木漏れ日は既に少し赤く色づき、散歩中の犬が元気に落ち葉を蹴り上げて小走りしている。穏やかな週末、冬も近い。
私の反応は正しかったのだろうか?これまで生きてきた人生、間違っていなかっただろうか?これで良いのだ、きっと。
ノジマ側からキャンセルされ、キャンデーいただきました。
自宅に帰り、妻に事情を説明すると、「安いね…」と一言。金額にすると20〜30円くらいであなたはお店に馳せ参じ、書類を書かされたわけだと。
そう言われると、ちょっとモヤモヤした気持ちではあるけれど、飴は娘にあげたら喜んでいた。
確かに妻と話していて、金額換算してしまうとなんとも寂しい気持ちになってしまうけれど、飴をいただいて喜んでいる娘の顔を見たら、それで十分だろう、という他愛もない話に落ち着きました。何にせよ、私も安い男である。でも、お店の方もそれは申し訳なさそうに何度も謝罪をしてくれました。今後も私はノジマを利用させていただきますとも。
ただ、事例としてこういったケースもあり得るということは肝に命じつつ、予約時は注意しようと思います。肝心のアレスタコレクションを求める旅は続く。