ブレイブリーデフォルト2をクリアしました。作中のボスも全て撃破、レベルもジョブも最大にしたので、そろそろ感想を語っても良い頃かなと。
結論としては面白かったです。ジョブチェンジ、アビリティシステムのルーツであるFF5をプレイしてきた世代としては、なんとも懐かしいような、期待通り、そして想像通りでもありました。
伝説級装備がその辺に落ちている!
想像通りと語っておきながら、意表を突かれたのが草刈りで拾える強力なアイテムの数々。
本作ではフィールドやダンジョンに生えている草を剣で刈ることができ、消費アイテムや資金の他にもイージスの盾や飛竜の槍など、オリジナルFFではゲーム内でひとつ取れるかどうかの伝説級装備品がボロボロ落ちている。
もちろん装備すればそれなりに強力なので、貴重品であることは間違いないのだけど、こういった一本道のRPGで可能性が転がっていることにビックリ。本作は武器、防具の強さだけで大きくダメージが変化するわけではないけれど、単純に思わぬ場所から強力なアイテムを発掘できてしまうのは楽しい。
アビリティは似たシステムのゲームの中でも幅広め。
強力な装備品をその辺で拾える大胆なシステムに加え、プレイスタイル次第で色んな難易度が楽しめる大胆なアビリティの効果によって、本家FFよりも幅広いカスタマイズが可能。
習得したアビリティと組み合わせによっては、以降のゲームは完全に無双と化すことも。それ故ワンパターンになってしまうこともあるけれど、この大胆さは好き。
ジョブにしてもアビリティにしても、ストーリーの進行に応じて段階的に勿体ぶりながら小出しに獲得していくのも楽しい。新しいジョブのアビリティを見ては強そうだの弱そうだの、習得した時の戦い方に思いを巡らせる、そんな楽しみの回数は多い方がいい。
いつもの安心感。劇的な感動や驚きは無し。
安定した楽しさではあるけれど、シリーズ初作のあのひっくり返るようなストーリー展開や、令和の時代に新風を巻き起こすような斬新なアイデアが散りばめられているか?というと、斬新さや驚きは皆無。
人によってはこう表現できるかも、「素朴」。
スクエニのジョブ、アビリティシステムの礎を築いたFF5に、典型的なお使いクエストを散りばめ、お得意の美麗グラフィックで表現。
500円のインスタントラーメンが話題の一蘭のラーメン食べた感じ。一蘭は美味しいし、人に誘われたら「行く行く」ってなるし、食べた後も満足。
いつだったか、博多のお土産にといただいた生ラーメンを食べた時にあまりの美味さに衝撃を受け、リピートでお取り寄せしたことがあるし、本店にラーメンを食べに行くためだけに福岡に行きたいなと思ったことがある。お土産をくれた人にそれを伝えたら「そのラーメン屋はそこまで名店ってわけではないんですよ」と言われ、博多のラーメンレベルの高さに恐れ慄いた記憶がある。
ブレイブリーデフォルトにはそういう眼から鱗の感動は無かった。回り回ってラーメンに例えてしまったけれど、それは私が今お腹が空いているからだと思う。
ストーリーやキャラクターはあまり印象に残らず。
ちなみに長崎で人気と言われるちゃんぽん店に入った時「リンガーハットと同じ美味しさだ」と思った。
そうだ、リンガーハットだ、2〜3年に一回くらい家族で入るリンガーハットで、いつもの安心感のある美味しさに近いかもしれない。言ってて思った。ブレイブリーデフォルト2とはリンガーハットである。(リンガーハット名誉の為に申し上げると、リンガーハット、大好きです。)
違う、今日は長崎ちゃんぽんリンガーハットの記事ではなく、ブレイブリーデフォルト2の話でしたので、一度軌道修正します。
ストーリーはというと、超王道。突っ込みどころも多い。
例えば、序盤から登場するキーマンとなる軍事国家で様々な国家を侵略、傍若無人の限りを尽くす男がやがて主人公たちに敗北すると、その瞬間掌を返したように「行け、光の勇者たちよ!」みたいな発言したりとか。
あと、異文化の相手に対して「酒でも飲み交わそう」みたいなアプローチで分かり合っちゃう薄っぺらいシーンが多くて鼻につく。なんか仲間内の馴れ合いみたいなシーンも「がんばリベンジ」にあるように、シナリオのダサさは今に始まった話でもないか。ここは「そういうもの」と割り切ってあまり深く考え込まず、話半分で進めていました。
もちろんストーリーなんて見る人によって捉え方が違うし、タイタニックで号泣する人もいれば、動物ドキュメンタリーで嗚咽する人もいるわけで。ただ、私はブレイブリー2で感動するシーンは無かったな。ズコー!ってなるシーンはちょいちょい。妖怪ウォッチの方がグッときた。
シリーズ他作品と比べて?
最後に同シリーズ他作品と比較してどうなのか?
セカンドはシステムは嫌いじゃない。だけど、スクエニお得意の後付けストーリーという往生際の悪さは気に入らない。
その点2は完全に独立したストーリーで(1の主人公とか登場してきたらどうしようと思っていたけれど)1、セカンドをプレイしなくても楽しめるし、単体でストーリーがちゃんと完結してくれるので、2セカンドというわけの分からない展開がなくても成り立つと思う。今後出す出さないは分からないけれど。(スクエニだから出すだろうとも思う)
その違いをストーリーの意外性とシステムの複雑さで分類。
ストーリーは衝撃の展開を見せた初作に対し、こちらはかなり王道。言い方を変えれば分かりやすい。別の言い方をすれば面白みに欠ける。行きずりの仲間と小悪党たちを倒しながらクリスタルを奪還する。以上。
システムの複雑さはシリーズ通して大きく変わらず。ただ、「新機能」と銘打って導入されたサブジョブは、戦略性が増すというよりはややこしくしているだけな気がする。
あと、ロードが頻発で長く、メニュー画面のキーレスポンスやユーザビリティも全体的にもっさりしている。レベル上げしようと思ったら、敵シンボルが逃げる逃げる。銭形のとっつぁんばりに敵を追いかけ回す日々。俺、何してるんだろうか。(ゲームです)
最後の最後で好き放題書きましたが、面白かったです。(ほんとに)
単体で面白いRPGを遊びたい、という方にはおすすめです。
体験版はほんと酷かったけど製品版はましになってたかな
BGMは擁護できないレベルでしょぼい