推理アドベンチャー「春待ちトロイダル」が新感覚過ぎて何周も遊んでしまう!


ケムコ様からご案内いただけました「春待ちトロイダル」。

ドット絵のビジュアルが特徴的な推理アドベンチャー。

結論から申し上げると、ゲーム構成が革命的すぎて10周以上プレイし続けるほど楽しんだ。なんだったんだこのゲーム。もちろん結末にも当然の如く騙されました、コロッと。

※ストーリーのネタバレはありません。

春待ちトロイダル、どんなゲーム?

春待ちトロイダルを既存ジャンルで例えると

・推理アドベンチャー
・育成シミュレーション
・カードゲーム

をミックスさせたゲーム。

舞台は、卒業式を10日後に控えたとある離島の高校。

ある日社会人である主人公は「悪魔」を名乗る女の子から、離島にある高校の生生となって「無事卒業式を迎える」よう告げられる。

また島には、特定の方法で祈願することで「絶対に成功するおまじない」というものが存在する。

クラスメートは全部で13人。

ところが、そのうちの一人が絶対に成功するおまじないで「12人が無事に卒業できますように」と祈ってしまったことで、卒業式当日にとある事件が起こる。

事件はなぜ起きたのか?この事件をめぐり、登場するキャラクターとの関係性を高めながら行動や思惑を探り、真相を解明していくのが本作の内容。

キャラクターとの関係性を高めていくカードバトルは、シンプルで瞬時に理解可能。

登場するクラスメートとの親密度を高める主な手段は、学校内外での行動と、カードバトルの「対話」で行う。

対話で使用されるカードは、「質問」「恋バナ」「人の話」「世間話」4種類の話題(属性)があり、それぞれに1〜10の数字が振られている。

カードバトルと言うと身構えてしまいそうであるけれど、大まかにはカードに書かれた数字の大きな方を出せば勝ち。と極めてシンプルなルール。

出したカードの数字が同じで引き分けたら次の手に持ち越し、同じ話題(属性)で勝利すればボーナスというくらいでほぼ全て。いわゆる「ジャンケンホイホイどっち出すの」スタイル。なるほどルールは一瞬で理解できた。

相手がどのカードを出すかはその表情にヒントがあり、ここが駆け引きのポイント。

親密度を高めると関係性レベルが上がり、各キャラクターの趣味や交友関係、将来の希望などパーソナルな情報や、ストーリーを進める中で事件の真相に迫るヒントになる話を聞き出すことができる。

親密度が高まっていると、特定のタイミングでヒントとなるセリフやイベントが発生。

さらに別の視点からヒントを得るべく、他のキャラクターとの親密度も高めていく、というのが基本の流れ。

ポイントを引き継いで周回プレイすることで、より真相に近づいていく!

対話の他にも、勉強や運動などを行うことで「メンタル」「集中力」「話題発掘ポイント」「トーク力強化ポイント」といった主人公のパラメータを上げることができる。キャラクターとの関係レベルを上げやすくなったり、所持しているトーク(カード)を強化されたりする。

ふふふ。何を隠そう私くらいになるとだね、こういうのはときメモで散々慣れているので得意分野なのだよ。

1周目で全パラメータをMAXにしてだな、キャラクター全員との親密度も最高にして、事件の謎をズバッと解き明かしてやりますよ。

ところが、パラメータも上がりにくければ特定の子に入れ込み過ぎて全くヒントが得られないまま。卒業の時を迎える。

まあでもおまじないですからね。クラスメートの人数をひとり少なく祈願したからって何も起きないかもしれんしね。

ところが卒業式でその「事件」は起きた。

…マジ!?

これは無理だろう!

ときメモラーの申し子である私をもってしても、たった10日で藤崎詩織を落とせるかっていう話ですよケムコさん。

相手が出すカードだってかなり強いし、キャラクターとの親交も深められない。ヒントも満足に得られなかった。勘の弱い私なんかが分かるわけないでしょうよ!

誰とも満足に親交を深められないままバッドエンディングの顛末を眺める。

と思ったら、謎のポイント獲得。なんだこりゃ。

その周回で取った行動がポイントに変換される。

ポイント画面を終えるとタイトル画面に。

セーブデータをロードすると2周目が始まり、ナビゲーターとなる悪魔が再び登場。時間がループし、悪魔はもう一度卒業式10日前からやり直して欲しい、と話す。

強化…?

ただし、次の周からは先ほど獲得したポイントを使って手札を強化したり初期パラメータを上げたり、またアビリティを習得したりして次の周で有利になるよう強化することができる。

これが本作の特徴ということか。

アビリティも、パラメータの上昇率を高めたり減少率を抑えたり、関係性ポイントの上昇率を高めたりといったパッシブなものから、相手の手札の数字を下げたりといったアクティブなものまで様々。

つまり、周回するごとに親密度が上がりやすくなるスキルを身につけたり、カードを強化したりして、より深くヒントを得やすくなる。

強くてニューゲームなど、周回プレイ厨にはたまらないぞこれは!

推理パートは、散りばめられた点と点が結びついていく楽しさ!

2周、3周と繰り返すうちに少しずつ真相に近づいているのを実感。周回するごとに別のキャラクターからより新しい情報を得られるため、繰り返せば繰り返すほどより深い情報を得られる。

そこで、いくつかの怪しさに気づく。まさかアイツが…?論理的かつ抽象的な思考力をくすぐられ、点と点がカチッとハマる快感!

ループするたびにより真相に近づく構成が斬新すぎる。

と思ったら、ファミ通さんでもこの作品ゴールド殿堂入りになったのだそう。やっぱりね。というか人によってはこれプラチナでも全くおかしくない。

この値段で何周ものめり込むほど遊べるのは嬉しい。8bit風の音と今風のデジタルを混ぜたメロディックな音楽もキャッチーで好み。

1〜2周程度で事件の真相が分かるプレイヤーさんがいるとすればそれは相当鋭い勘の持ち主であると言える。繰り返しプレイすることでより親密度が高まり、そこから見えてくる驚きの展開によって全く別のシナリオが見えてくるこの構成は、推理アドベンチャーでこれまで見たことが無いかも。ちょっと革命的。おすすめ!

春待ちトロイダル | My Nintendo Store(マイニンテンドーストア)
春待ちトロイダル – PS Store

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。