PS4、Vita、Playstation VRなどなど、一本のソフトに何億円も何年も社運をかけて開発する時代になりました。どのタイトルも物凄い映像技術で圧倒されますが、そんな時代だからこそ敢えて逆行し、趣すら感じるファミコンのゲームをプレイしてみたくなる私です。なりませんか?ならないか。
ファミコンのソフトを大量に所持している知人邸に行くと、かつてプレイしたもののクリアできなかった「ドラえもん」を発見。1986年12月12日発売、30年程前の作品です。
どこに進んで良いか分からずうろうろしているうちに四方八方から攻撃してくる手加減の無い敵の攻撃に手も足も出ず、当時小学生低学年だった私にはどうしていいか分かりませんでした。が、現在はレトロフリークの、好きな所でセーブ、ロードができ、何度でもやり直すことができる超便利な「クイックセーブ(ステートセーブ)」機能を駆使すれば恐いものはありません。ところが思った以上にボリュームがあったので、まさかの2日間に分けた記事となります。
それでは30年前の忘れ物を取りに行ってきます。
3部構成でアクション性の異なるステージ
本作は「開拓編」「魔境編」「海底編」の3部に分かれていて、アクション、シューティングなどゲームシステムがそれぞれまるで異なる仕様です。
まず最初のステージ「開拓編」ですが、フィールド型のアクション。操作する主人公のドラえもんは最初丸腰、武器を何も持っていません。フィールドを探索しながら武器を手に入れ強化していきます。
新たな武器を手に入れると威力や攻撃範囲が強化されます。ここではナメクジや、なんだか原作にはおそらく出てこなさそうな敵が結構な数の弾を発射してきます。本当に当時のファミコンって何でもありです。フィールドを探索しているうちに隠しダンジョンを発見。
隠しダンジョンに入ると横スクロールに
ここに武器や体力の上限を上げるキャンディなどのアイテムが落ちています。このアイテムを探して強化するシステムはどことなくゼルダの楽しさに近いような…。労力に対する対価の構図がよく出来ています。
このステージでは何も無い空間に攻撃をすることで隠しダンジョンや隠しどこでもドアを発見しながら進んでいくので、見つけるのがなかなか面倒ですが、プレイしているうちに怪しい場所や傾向が分かって来ます。
隠しどこでもドアやマンホールを抜けるとなぜか墓地へ。
敵の無数の攻撃を避けながらどこでもドアやマンホールを抜けるとそこは墓場。さらに敵の攻撃が激しくなって来ます。この時点で50回くらいはレトロフリークのセーブ、ロードを繰り返しており、得体の知れない罪悪感を感じます。ヘタクソな私が悪いのか、こんな便利な機能を持っているレトロフリークが悪いのか。
墓場を抜けると再度横スクロールダンジョンに。どうやら工場か何かの建物らしいのですが、上へ上って行くとボス登場!
どこかで見たことのあるような…
角の生えたボスですが、どうやら本タイトルのモチーフとなっている映画「ドラえもんのび太の宇宙開拓史」の最後に出てくる敵のようですが、どこか既視感のある姿…。あ!
…こいつか?
そう、ドラゴンクエスト4の「エスターク」!これに似ているかも。いや、そんなに似てないか。まあ似ていようがいまいがこのボス、結構強いです。発射してくる弾が無数過ぎて、こちらの攻撃する隙が非常に少ないです。ここでもレトロフリークのセーブ機能でクリア。技術をなめるなよ。
ちなみにステージに存在するアイテムは下記の通り。
次のステージへも持ち越せるので頑張って揃えておきたいところ
シューティングステージが斬新な「魔境編」
第二部である「魔境編」ですが、アクションステージだった「開拓編」とは一変してシューティングステージです。
スネ夫とジャイアンが出てくるのか?
ドラえもんにしては何となく禍々しい雰囲気のこのステージも全体的に何となく既視感を感じます。どこで見たんだろうか…。
隆起した山々や蔦など…
これか?
ちょっとファミコンのグラディウスを彷彿とさせなくはないステージです。グラディウスというよりは「沙羅曼蛇」に近いか。敵の弾数は少なくはない印象、ちょっと狭い造りになっているので、大きく動くと壁に当たってダメージを受けます。グラディウスのように敵の攻撃一発で死ぬわけではないので、クリアできないレベルではありません。
そしてこのステージでちょっと斬新なのが、隠しルートが存在し、発見して進むことができるとその先にはあのキャラクターたちが待っています。
ジャイアン発見!
そう、タイトルで出てきたジャイアンとスネ夫が仲間になり、オプションのような役割で弾を発射してくれます、これはかなり協力。ステージにはいくつか隠しルートがあり、ジャイアン達だけではなくアイテム等も手に入ります。
結構豊富でどれも役立つ!
特に「ひらりマント」というアイテムはかなりの回数敵の攻撃を防いでくれるもので、そこそこ上手な方であれば、入手以降ほぼノーダメージでクリアできるかもしれません。そういえば本ステージはスクロールが横だったり縦になったりと途中で切り替わるのですが、これはなかなか面白いですね。
縦スクロールは数あれど、上から下へのスクロールは珍しい。
スクロールが横になったり縦になったりと切り替わりますが、見下ろし型のドラえもんの姿が可愛いです。そうこうしているうちにやはりグラディウスっぽい佇まいで弾をボカボカ吐いてくる山のようなボスが登場。
どこに当てればよいかわらかなかったが…
とりあえず出現早々死角となる敵の懐(口元)に素早く移動し、適当に連打しているうちに撃破。このステージはそこまで難しく無かったかと高をくくっているとステージのボス登場。こいつが最後だったか。
何かの船がなかなかの速度で縦横無尽に動き回る
このステージのボスもやはり映画「ドラえもん のび太の大魔境」をモチーフとしているので、同映画の最後に登場する相手のようです。なんか規則性の無い怪しい動きで弾を飛ばしてきます。「敵弾を避けつつ攻撃を当てる」というなんのひねりも無い攻撃でもって、無事クリア。大した事は無いです。
そしてついに最終ステージ「海底編」へ!
どうにか「開拓編」「魔境編」の2ステージをクリアし、最終ステージ「海底編」へたどり着くことができました。この「海底編」が最終ステージであることは既に知っていたのですが、自力でここまで達したのは初めてです。
開始当初はレトロフリークの「ステートセーブ機能」や「倍速機能」でもって小一時間程度でサクッと終えて、エアコンの効いた部屋で、詰みまくっている放置ゲームでも着手しようと考えていました。ところが予想以上にボリュームもあり難易度も高く、この時点で2時間以上は所用しています、大誤算でございます。
もちろんここまで来たら後はクリアまで一直線です。ついに長きに渡る呪縛から解放される時が来ます。