何これ…?ナメてました PSVR対応「TETRIS EFFECT(テトリス エフェクト)」プレイした感想。


新しいPS4のテトリス「TETRIS EFFECT(テトリスエフェクト)」は、PSVRに対応とのこと。

意味が分からない。

だって、テトリスって、アレですよね?あのブロックがポトポト落ちてくる。そのテトリスにVRですって?自身の頭上から巨大なブロックでも落下してくるのか?危険!楽しいというより危険だ!ここ最近でこそ「ASTRO BOT」や「Firewall Zero Hour」などでPSVR株も急上昇中ですが、だからといって何でもかんでもVRにすりゃ良いって物じゃない。

というタイミングで、期間限定で無料体験版が公開されていましたので試してみることに。

私が知っているテトリスをもう一度確認しておこう

TETRIS EFFECTのVRを体験する前に、私が知ってるテトリスについてもう一度確かめておこう。

私が思い浮かべるテトリスとは、PS4でもましてやスマホでもない、ゲームボーイ様だ。白黒の画面にマイナー調のロシア民謡が軽快に流れるあれこそがテトリス。そして、高得点を叩き出してスペースシャトルを宇宙へ向けて飛ばすのだ。それ以上でもそれ以下でもない。

その後ファミコン版テトリスをプレイ。カラー以外に特に変化は無く、特段新鮮さも無かった。だけど、それで良かった。だってテトリスだから。

だけどVRになると話は違ってくる。どれ、やってみようじゃないか。空から降ってくるブロックを避けるゲームとやらを!

写真はマインクラフト。

TETRIS EFFECTのVR版にはオリジナルの機能が。

早速PS Storeで体験版をダウンロード。体験版にも関わらず、そしてテトリスにも関わらず!そのファイルサイズは1.5GBもあるのだとか、大層なテトリスである。一体どこにそんな容量を使うというんだ、生意気なテトリスだ。早速起動してみようじゃないか。

タイトル画面は宇宙に光るテトリスのロゴと光る粒子がフワフワと浮かぶスペイシーな雰囲気、綺麗。私が知っているダサいテトリスとは印象が違う。だってもうあれから30年も経ったわけですからね。

だけど、綺麗なだけならどんなゲームでも表現できる。

体験版でプレイできるモードはJOURNEY MODEなるもので、いわゆるストーリーモード的な位置付けのもの。パッと見る限り、そのステージ数は30近く。

そして右上にはプレイヤー自身のレベルと思しき数値が。これが何を意味しているのか、現時点では謎。

ステージを選択すると、Tipsでゲームの説明が。○ボタンと×ボタンでブロック(「テトリミノ」と言うのだそうな!)を左右に回転、下ボタンで早くブロックを落下、上ボタンで瞬時に落下という操作はこれまでのテトリスでもおなじみのもの。

ところが、L1、R1ボタンで「ホールド」という機能を使うことで落下してきたブロックをひとつキープしておき、いつでも好きなタイミングで落下中のブロックと入れ替えることができるという甘やかされた機能が!いつから!?前からあったんですか!?あ、そうなんですね。

そしてこちらがこのテトリスエフェクトから備わっているオリジナルの機能。プレイ中に溜まっていくゲージが最大になった時にL2、R2ボタンを押すことで「ZONE(ゾーン)」という機能が発動。このZONE中にはブロックの落下とラインクリアのカウントが停止。動き出すまでにガンガンブロックを組み立てていき、ZONEの時間が切れた瞬間一気に複数列消去され、積み上げたボーナスを獲得することができるというもの。要は超必殺技ですね。

それでは早速ゲームスタート。

TETRIS EFFECT、何コレ、凄く良い…。

ステージ1を開始すると、そこは薄暗い深海。

正面にはいつも通りのテトリスの画面。BGMは今風にテクノ調のビート。このステージ1では海底を思わせるスローで落ち着いた曲調。雰囲気あります。


VRだからといって上下左右後ろに何かが表示されて利活用されているわけではなく、正面にプレイフィールドが表示されているのみ。VRとはいえ、きっとこれがテトリスの正しい画面の使い方なのでしょう。

だとしても正直地味。わざわざVRでなくても良かろうにというのがこの時点での正直な感想。

ちなみに下を向くとこんな感じで海底らしきものが。

それでもテトリスはテトリス、あの頃と全く変わらない楽しさ。きっと今ゲームボーイのテトリスを与えられても私は楽しく遊ぶ自身がある。

おなじみのルールでラインを消去すると、パーっと光の粒子が画面いっぱいに広がっていきます。このあたりはさすがVRらしく綺麗な演出。

それはそうと、テトリスなんて何年振りだろうか。ルールはもちろん知っているけれど、久しぶりに動かしてみるとやはり感覚は鈍っているもの。

感覚を思い出しながら手堅く少しずつラインを消して行くと、その映像出に変化が…!

先ほどまでは薄暗かった深海に、光の粒子でできたエイやイルカ、やがて巨大なクジラまでが登場。

さらにBGMのビートに合わせて色は変化し、どこからともなく伸びやかに泳いで来たクジラが光を大きく放って弾けたり。そして、BGMも歌入りになるなどの変化が。エンヤやアラニスモリセットのような落ち着いた、でも抑揚と伸びのあるボーカルが加わり、映像、音楽が少しずつ彩りが加わる。

なんだこれ、楽しい…!

グルーヴ感溢れる音楽と映像が、スリリングなテトリスの邪魔にならない程度に意識に入ってきて、高揚感をくすぐってくる。なんだこれ、ワクワクする。この先どんな風に映像が移り変わっていくのか!?

そうこうしているうちにステージに定められた目標の30ライン消去を達成し、ステージクリア。そのままステージ2へ。

ステージ2はまた世界が異なり、古代エジプトを思わせるエキゾチックでミステリアスな雰囲気の「ファラオ・コード」なる世界。こちらもラインを消すごとに少しずつ映像や音楽が展開していく。

なんだこれ。自分は今あのテトリスをやっているのに、次の展開、新しいステージが見たい…!

TETRIS EFFECT、感情を揺さぶってくる…!

今回デモ版でプレイできたステージは3つ。最後の3ステージ目は、どこか未開の地に住む民族の儀式。時間にして30分程度。正直凄く良かった。

やっていることで言えば「テトリスをやっている最中、周りに流れる映像が音楽に合わせて変化します」に尽きるわけですが、それがVRだからなのか?作り手のセンスによるものなのか?あるいは、これまで抱いてきたテトリスに対する先入観とのギャップなのか?

積み上がるブロックのラインを消去していくスリリングさに加えて、サブリミナル的に押し寄せる映像や音楽の展開から得られる心地よさ、高揚感が凄い。感情を揺さぶってくる。

これ、感受性の強い人であれば泣く人もいるんじゃないだろうか?

冒頭でブロックが頭上から落下でもしてくるのでは?とか、そしてテトリスはあれ以上でも以下でもない、あのままで良いとか思っていた自分が恥ずかしい!

こう進化したか、テトリス!

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