評判良くないっぽい「ラスアス2」だけど、私は好きよ?その理由。※ネタバレあり


今日も今日とてラスアス2(ラストオブアスPart2)。ゲームの進捗は雰囲気的に終盤が見えてきた中盤ですが、既にネット上に続々と挙がってくるクリア報告から大分遅れを取っております。そんなプレイヤーさんたちの感想を見てみると、ゲーム自体は悪くないけど、どうしてもあの展開が受け入れられない!という否定的な意見が多いご様子。

私も中盤を進める中で特に問題視されるシーンも通って参りましたが、現時点では言われているほど嫌いじゃないというのが素直な感想。進捗報告を兼ねて、現時点でのレポートを。

※ガンガンネタバレします、未プレイの方はご注意ください。

ジョエルの死はたしかに衝撃。だけど、ストーリーには純粋に感動。

特に本作で賛否を分けるきっかけになるのは、前作ラストオブアスの主人公ジョエルの死でしょうね。前作で長い時間行動を共にしてきた思い入れの強いキャラクターなわけだし、そう簡単に殺されてしまった日には先日ご紹介した通り、metacriticで海外のプレイヤー各位がキレ散らかしているのも頷けます。

理想的とも言える主人公が突然パッと出の勢力になぶり殺しにされるシーンに前作ファンは大きなショックを受け、これだけでその後のストーリーが何も入ってこない人もいたことでしょう。

だけど、脚本の構成には素直に感動しましたよ、私は。

前作のエンディングでは免疫を持ったエリーを犠牲に世界を救おうと(実際に救えるのかは疑問)したファイアフライからやっとの思いでエリーを連れ出したジョエルは、エンディングでエリーに「他にも免疫を持った人間がたくさんいた」「ファイアフライは薬品の開発を中止した」とエリーに苦し紛れな嘘をつきます。

その2年後、ずっと話せずにいた疑問を投げかけるエリーに対し、それが嘘だったと認めるジョエル。そんなことエリー本人も分かっていただろうけれど、足枷になっていたモヤモヤが晴れてこれから二人が前に向かって進んでいけそうな、どこか救われた気も。

そしてまた同じ中盤くらいに前作からつかの間の休息を得た二人の思い出深い探索シーンもあったりするわけです、ジョエルが死んだ後に。

もうこういうのやめてくれ。

これまでエリーを守り通し、世界の平和よりもエリー個人の命を尊重し、そしてこんなエピソードがあったわけだ。亡くした娘とエリーとを重ねていたのか、そんなジョエルの振る舞いに、同じ娘を持つ人間としてはもうこの時点で序盤に抱いた違和感や嫌悪感はどこかえ吹っ飛んでしまいましたよ。

イベントシーンや表情の作り込みに気合い入りまくり。

散々感傷的にさせておきながら、肝心のアクションパートの見せ方は前作に増して凄い。

サバゲーでもやっているような広いエリア内でのスニーキングアクションもこれまで通り楽しいけれど、ところどころで発生するイベントシーンは圧巻。なんか遊園地の派手なアトラクションで遊んでいるみたい。

車を奪って逃げるシーンなんかは、相手勢力のWLF兵をなぎ倒したと思ったら今度は大量のゾンビに追われることに。このカーチェイスや走行車両からの射撃なんかはもう映画そのもの。もう本当に丁寧に作られていて、力の入れようを実感。

ストーリーの好みはあったとしても、丁寧さで言えば、キャラクターの仕草や目線ひとつひとつ職人技のように手を抜かずに作られているクリエイティブはもう気合い入りまくり。

そういえばLGBTは慣れました。

ジョエルの死ともうひとつショックだと語られたのが、登場キャラクターのセクシャリティ問題。こちらもやはり主人公であるエリーがレズビアンであることはかなり抵抗がありました。

多様性が求められる時代で、特にアメリカなんかはエンタメにもそういった多様性は取り入れていきましょうねという文化なのだそうな。そこに忖度しすぎてもノンケから言わせてもらえりゃなんだかめんどくせー世界だなとも思いながらもなんちゃらデラックスさんとかマッキー逮捕とかきーちゃんが令和になって覚醒したりと日本は日本でオープンな時代になってきたので、私自身少しずつ免疫が付いて来たのかもしれません。組合の方々は男女どちらの感性も併せ持ち、感受性豊かな人を超えた存在として神格化されていた時代もありましたが、今となってはこの人たちなんだか楽しそうで良いなあと軽い感じで捉えられるようになりました。

そうでなくてもハグしたり机の上にどかっと足を乗せたり、海外の映画やドラマなんかを見れば文化の違いに多少の違和感を感じるのは今に始まったことでもないし、アクセントと捉えて楽しんできたわけですしね。

もう中盤になる頃にはレズビアンだったパートナーがバイだろうがはいはいそういう愛の形もあるのねと受け入れております。前作で長い時間一緒に旅してきたからこそ、こういう愛の形に抵抗感を抱いたけれど、やがてそれすら認められるようになってきた。きっとKABAちゃんとかはるな愛さんとかのご両親はこういう気持ちで受け入れてきたんだろうなと。わかんないけど。LGBTの要素を絡めたと言ってもここはやっぱり私がノンケである以上それ以上の感情を抱くこともできず、ここに特段メッセージ性を感じることはありませんでしたが。

これくらいストーリーに起伏があっても良い。

序盤にショッキングな出来事が起こりすぎましたが、中盤に差し掛かるあたりで当時抱いた違和感や嫌悪感を感動が上回りました。

たしかに主人公としてのエリーの未来を考えると(ジョエルに至っては未来すら途絶えてしまった)アビーを導いていく行為に抵抗感を感じるかもしれないけれど、このアメリカそのものががどうなっていくのかを考えた時に主人公が変わってもましてやセクシャリティがどうだろうが関係なしに先の展開は気になっています。もちろんPart3も楽しみ。

それだけこのラスアスはストーリーやその演出に重きを置いているし、多少の御都合主義があったとしてもこの先どう見せてくれるのか気になります。とか言って、エンディングを迎えてみて「なんだこの終わり方!」と不満を垂れ始めたらごめんなさい。

そろそろクリアしたい!

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