先日ゲーム賛成派、反対派それぞれのネット上からまとめてみましたが、やや感情論、感覚論になってしまいました。それはそれで個人的に興味深かったのですが、今度はややそれらしいデータに沿った話です。
子供がゲームをねだる言い回しとして「みんな持っている!」という定型文がありますが、果たして「みんな」ってどのレベルのものなのか?
自分の子供の周囲にいるゲーム好きな一部のグループだけで、大多数はゲームなんて持っていないんじゃないか?お母さんは騙されないから!ということで、世帯ごとの所持数や、実際にどのタイミングから与えているかざっと調べてみました。
3割以上の世帯は何かしらのゲーム機を所持している
こちらは東京ゲームショウ2015年の調査結果から。子供の有無、家族構成を問わず、世帯ごとのゲーム機所要状況についてのサマリーはこちら。
DSの所有率が凄い!
世帯の年齢は問わず、約3割の家庭にDSがあるようです。ゲーム機は複数あるので、単純に何かしらゲーム機を持っている家庭で言うと実際はもっと多いかもしれません。若い世帯に比べてゲーム機に触れる機会が少ないであろう高齢者世帯を考えると、体感的に周辺でゲームを所持している家庭はさらに多く感じるかもしれません。
子供の9割は何かしらのゲーム機を所有している!
続いてちょっと古いですが、2010年の総務省データより、子供のゲーム機所有状況です。今度は子供(18歳未満のすべての者)がいる家庭に絞られます。
3DSの所有率ハンパない!
回答した全ての保護者1,387人に対して子どものゲーム機の所有状況について調査した結果、「ニンテンドーDS(DS Lite/DSi/DSi LL含む)」が79.5%、「Wii」が52.7%、「PSP」が31.1%、「PS3」が12.5%、「X box」が1.4%と、子どもが何らかのゲーム機を持っていると回答した保護者は89.2%。一方「いずれも持っていない」と回答した保護者はわずか10.8%、9割近い子供が何かしらのゲーム機を持っているということです。つまりこの時点で「みんな持っている」というのはあながち間違っていないかもしれません。(だから買う買わないはまた別として…)
また中学、高校と学年が上がるにつれて、ファミリー向けでカジュアルなイメージの強い任天堂機から、PS3などコアなハードへ移り、所持率も少しずつ減少していくようです。
遊びの幅も広がり、徐々に他の趣味や楽しみにシフトしていく?
ルールの遵守はできている?
さて、全員ではないにせよ、確かに「みんな持っている」は概ね間違ってはいないようです。だからといって、買ったら買ったでのめり込んで宿題も家族団らんの時間も疎かにしてしまうのでは?ということで、ある程度のルールを設ける家庭は少なくないと思いますが、実際に子供たちはルールを守っているのか?
インターネットで調べてみると、以下のようなルールが多いようです。
・一日にゲームをしてよい時間を決めている
・宿題や勉強が済んでから
・夜遅い時間にしてはいけない
・友達とソフトの貸し借りをしない
・何かに合格するなど、成果をあげたときに買う
・1週間にしてよい回数を決める
・自分の小遣いで買わせている
・家族が揃う時間帯にはしない
・年間に買うゲーム機、ソフトの数を決めている
なるほどつまり節度を持ってやりなさいということですね。納得です。そして以下も総務省のデータとなりますが、果たして子供達はこれらのルールを遵守してゲームをしているのか?調査結果はこちら。
みんなまあまあ守っている?
子どものゲーム機の使い方にルールがあると回答した保護者(704人)に子どもがルールを守っているかを聞いたところ、「守っている」が48.7%、「どちらかというと守っている」が37.4%で、「守っている」と「どちらかというと守っている」を合わせた『守っている(計)』は86.1%と、なかなかの割合でルールを守っており、一方「どちらかというと守っていない」(9.9%)と「守っていない」(3.0%)を合わせた『守っていない(計)』は12.9%です。
他の子供達と一緒にゲームをさせても、ルールを設ければちゃんと節度を持って楽しむ「可能性が高い」!
先ほども申し上げましたが、買う買わないは置いておいて、「他の子も持っている」というのは確かにその通りかもしれません。そして学年が上がるに連れて、少しずつ趣味も増えたり変わったりするものかもしれません。あまり悪影響ばかり案じて、他の子供達とのコミュニケーションのきっかけ、可能性の種を摘んでしまうのは少しもったい無い気もします。
もちろん無理矢理ゲームに触らせる必要は無いと思いますが。
個人に依存するでしょうが、確率論で言うと約9割の子がルールを守ってゲームをしている模様です。(親の知る限りでは)楽しみの幅を広げるためにも触らせてみてはいかがでしょうか。