誕生日やクリスマスのプレゼントを物色してつくづく思うのが、そんなものいつ誰が使うのか?今後も続けて使うのか?全く分からない、使い所の無いものを欲しがる。
でも子供にとってオモチャに求めるのはそういうことじゃないのですよね。子供はその瞬間瞬間を楽しむことに一生懸命なのだ。彼らに学ぶことも多い。だけど、我々だって、かつては意味のわからないものを無性に欲しがっては数分で飽きて二度と使わなくなってしまったオモチャがあった。
そして私は思った次第でございます、そうだ、ビックリマンを買おう。
昭和生まれ、30年ぶりにビックリマンに出会う。
とは言ったものの、今この令和の時代、復刻版でも発売にならない限りビックリマンチョコは購入できず。
そういえば、ニンテンドーDSでビックリマンがあったような気がする。ということで、最近大好きなメルカリで買ってしまいました、ビックリマン大事典。
そう、あの杖でゴチーンと叩いているパッケージ。
申し訳ないですが、ここからはビックリマンを知ってる体でどんどん話を進めて参りますよ。ビックリマンに関心の無い方、「なんだよそれ、今は鬼滅っしょ」という若い世代は、お父さんにビックリマンの話を聞いてみると、もう少しお父さんとの距離が縮まるかもよ。
人気過ぎてシール目当てに捨てられていたチョコレートを近所の公園で目の当たりにしたり、小学校のホームルームで「ビックリマンのチョコは捨てないように」というお話が先生から挙がった時、ニュースでやっていたのと同じだと当時初めて社会現象を肌で感じたものでした。
シールのキャラを丸々コピーして、背面のメーカー名だけちょこっと変えるというどこぞの周辺国家もバカにできない振る舞いを企業が平気でやっていたのだから、それはもうなんでもありのエキサイティングな時代。
その後90年代に突入してキッズの関心はカードダスやゲームボーイに移り、いつの間にかビックリマンシールについて語られることは無くなりました。(そんなゲームボーイもこないだメルカリで買いました。)
ポイントを増やしてビックリマンチョコを爆買いし、コレクション!
違う、今日の話は「私とビックリマンシール」ではなくて、ニンテンドーDSの「ビックリマン大事典」なのだった。
そんなこんなでメルカリで購入したビックリマン大事典を起動。ジャンルは「コレクタブルデータベース」というもので、その名の通りゲーム性はほぼ無し。
過去のビックリマンシリーズほぼ全てのキャラクター、背面を見ることが可能。こんなのあったなあ、懐かしい。私は小遣いをビックリマンにガツガツ費やすタイプではなかった。たまたま近所にビックリマンを箱買いしまくって、ダブったカードを全部くれる羽振りの良い社長の息子がいたけれど、絶対お菓子捨てていたと思う。
先日帰省した時に彼の家は無くなっていたので、単に引っ越したのかもしれないし、ビックリマンを買い与え過ぎて破産してしまったのかもしれない。
さて、ゲームの方は1日一回はポイントを使わずにビックリマンチョコを1つ開封可能。出たシールのレアリティに応じてポイントも獲得。
そして、メインのコンテンツは「ビックリマン大検定」なるビックリマンにまつわるクイズ。
ところがこのクイズの難易度はなかなかの高さ。TVチャンピオンで息巻くようなビックリマン博士ではないと、実力での回答は困難かも。
イラストや名前から正解を推測することもできるけれど、キャラクター同士の関係性だったり、誰が誰を創造したのかだとか。一冊の教科書にできそう。
1回20問のクイズに正解すると、正解率に応じてポイントを獲得。このポイントを使って、ビックリマンチョコを開けまくり、中のシールをコレクションしていくというのが本作のメインコンテンツ。
片っ端からダーっと引いていく。
これぞ当時のちびっ子ができなかった大人買い。こういうこと当時したかった。
もちろん100個開けようが1000個開けようがチョコレートは食べる必要なし。当時チョコをポイポイ捨ててしまった悪い子もこれにはニッコリ。
謎な悪魔を引いてしまった時の残念感もそのまま。
一個のシールを開けるのに必要なポイントは、当時の金額と同じ30ポイント。一度のクイズに適当に答えて200〜300ポイントもらえるので、40個入った箱を全て開けるのにだいたい10分程度頑張ってクイズに答えていく。
やっぱりヘッドが出るのは嬉しい。
無作為にプレイした結果、ヘッドが出る確率は50分の1くらいかな。当時買ったビックリマンからヘッドが出たのはなかなかの確率だったということか。
未獲得のカードも最初から見えてしまうのが残念。
一通り触ってみて感じたのは、過去のビックリマンが網羅的に見ることができるのは嬉しいし、懐かしい。兄弟や友達と自慢し合った思い出が蘇る。
がしかし、ゲーム内で未獲得のシールも白黒で全て見えてしまうのはちょっと残念。
獲得したシールから開放されていく仕様であれば、当時のシール見たさに継続してワクワク感やモチベーションが保てそうだけど。
そもそもゲームではなくジャンルとしては「コレクタブルデータベース」と明記されているので、これで正解なのかもしれないけれど「コレクタブル」の要素にもう少しゲーム性を持たせても良かったんじゃないか?ゲーム機で遊ぶわけだし。
晩期ビックリマンのガッカリ感。
あと、自身が興味を失ってからのビックリマンを振り返ってみると、終盤シリーズのヘッドにスペシャル感無し。
当時のニーズを分析していった結果がこのデザインなのかもしれないけれど、ダサ過ぎてビックリマンしてしまうとは思わなんだ。
最終世代のヘッド。ホログラムもキラキラも無く。
こちらは最終世代の天使、他のカードもだいたいこんな調子。
法改正の煽りをモロに受けたショックは気の毒だけど、販売終了してしまった理由は単にそれだけじゃない気もしなくはない。全盛期のカードはもっとキラキラしていたし、その奇想天外なビジュアルとおとぎ話の登場人物になぞらえた親しみのあるキャラクターに当時の我々キッズは心ときめかせたもの。多少の思い出補正や贔屓はあるかもしれんけど。
復刻版で時々発売されていますが、法改正により一枚100円近くの金額に。その100円で、子供のお菓子でも買ってあげようとか、懐かしさだけで手を出さないつまらん大人になってしまったものだけど、もし今後「全盛期のヘッドだけが出るビックリマン復刻版」が発売されたら、ちょっと買ってみることにしよう。