Switch版に移植された、あの「アブない」国造りシミュレーション「TROPICO(トロピコ)6 Nintendo Switchエディション」ゲット。
先に申し上げておきます、やった方がいいです。
逆に子供は絶対ダメだぞ。(CEROレーティングD(17歳以上対象)だから割とガチ)
過去、当サイトで物理ボタンの無いスマホ版の操作性に対してその操作性にブーブー文句を言ったトロピコですが、それじゃ物理ボタンのあるSwitch版に移植された結果どうなんだとプレイした結果、ボタン操作ももちろんできるしタッチもできるときたもので申し分の無い仕上がりでした。内容は言うまでもなく。
シリーズ6も超楽しい!が、国造りの方針に悩む!
TROPICO(トロピコ)ってどんなゲーム?
初めてトロピコの存在を知る方もいらっしゃると思うので、まずトロピコとはいったいどんなゲームか?についてご説明を。
プレイヤーはカリブ海に浮かぶ小国「トロピコ」の大統領となって、様々な産業を作り、施設を開発し、他国と交易を行い、法律を定め、超大国にお伺いを立てたり国内の政治派閥と折り合いをつけながら自国を発展させていく国造りシミュレーションゲーム。
データで国民の幸福度を見ながら、自国が求められている改善策を施していく。
仕事で言うPDCAサイクルですね。どんどん回していきましょう。
そこに暮らす国民ひとりひとりにカーソルを当てればその人がどの施設で働き、どんな政治的思想を持ち、暮らしに何を求めているのかを知ることができるのも特徴。
そんな国民の声に耳を傾ける民主主義国家にするもよし、運営メディアすら牛耳ってプロパガンダを流しまくって、気に入らない反対勢力の人間を殺害する独裁国家にするもよし。
拘束や事故に見せかけてキーパーソンを表舞台から遠ざけるのは、現実社会でも組織や国家の常套手段。
テーマがテーマなだけに、ややこしそうな印象を持たれるかもしれないけれど、国の運営、経済を回すだけで言えばコツさえ掴めば戸惑うことも無く。
何も無い無人島のような状態から人々が活動を開始し、少しずつ国が大きく発展していくのを眺める。その営みの愛おしさたるや。我が国の民よ。
けれど、いきなりゲリラや海賊が攻め込んできて、可愛い自国民を殺害したりするんですよ。
あれよあれよと破壊されていく施設。お花畑国家日本に暮らす私はそれをただ眺めて見ていた。
じゃ、どうするか?
こちらも兵舎を儲けたり、海賊を公営化したりするわけなんですね。
国民を守ることもできず選挙で落選してしまったり、クーデターによってプレイヤーが追い出されてしまったり、他国に侵略されたりするとゲームオーバー。
こういう国のあり方こそが、アメリカ様に守っていただいてホカホカご飯を食べて暮らす我々日本人が見て見ぬふりをしている小国の、そして世界の現実なんだと思う。
その後我が国のスパイは、ついにランドマークである自由の女神像を強奪することに成功!こうして世界はギリギリ回っているのだ。
タッチもキー操作もできるSwitchの携帯モードが遊びやすい!
実際問題諸外国でも資産の奪い合いが日常的に行われているのだから、経済や治安だけじゃなく、価値観そのものも日本人はかなり特殊だということをもっと知った方が良いと思うよ。という意味でも、学生諸君はこのトロピコをプレイしなさい!(17歳になったらね)
我々がボンヤリしている間にも、どこぞの国が我が国の技術や知識を盗もうとしている。それは国家間におけるごく当然の振る舞いなのだ。
違う、そういう話じゃなかった、今日はトロピコ6の紹介だった。
前回スマホ版をプレイした時、データや対象物が細かいトロピコをタップで操作するのはなかなか至難でした。せっかくゲームは面白いのに。
それが物理ボタンのSwitchに移植された結果、
物理ボタン、超快適。
やっぱりゲームは物理キーですよ。
とか、ボタン操作がなかったスマホ版に不満を垂れた直後に、ちゃんとSwitchのタッチ操作にも対応していることを喜ぶ。
逆にボタンだけだとそれはそれで煩わしい場合もあるので、こういったメニューの豊富なゲームこそボタンとタッチどちらもハイブリッドに使えるのはSwitch版の利点。
スマホのように指日本でピンチイン、アウトや画面の回転ができてしまうのも良い。
不謹慎でシニカル、ニヤリとする相変わらずの世界観も健在。
スマホ版以来のトロピコですが、相変わらずの世界観。
西海岸的なカラッとした感じでも、エスプリの効いたヨーロッパ敵な雰囲気でもなく、中南米特有のジメッとした感じがたまらない。
またローカライズのセンスが秀逸。説明文のあちこちにいちいちシニカルな表現が散りばめられていて、どれを見てもニヤニヤしてしまう。
自身の大統領のキャラメイクも可能。
ビジュアルに加えて、各施策の効果に影響が出る「特性」を選ぶこともできるけれど、カリスマ、仕事中毒、情け深い、という特性の他にも「放火癖」なんてものがある。
ちゃんとCEROの審査は機能してる?大丈夫!?
ロード中に流れるTIPSはTIPSで審査ラインギリギリの内容。
金正日の長男(金正男)が東京ディズニーランドに行きたいがために偽造パスポートで日本に入国しようとして拘束され、その後親父に勘当されたことや、サダムフセインが収容所で一番困った顔を見せたのは、要求と違ったシリアルを出されたことだとか、政治にちなんだかなり際どいエピソードを紹介。
ご近所の国では絶対発売できないようなエピソードや…
子供の輝かしい未来を憂うNPO団体の方々が見たら失神してしまいそうなエピソードまで。
不謹慎だけれど、知ってると飲みの席でちょっと盛り上がる小ネタばかりなので、ぜひプレイして教科書では学べない知識を得て合コンで使っていただければと思う反面、やっぱりドン引きされるかもしれないので、TPOはちゃんと考えてください。
資本主義?共産主義?自身に眠る思想が浮き彫りに。
あちらを立てればこちらが立たずのバランシングが相変わらず楽しい。
資本主義者、共産主義者、軍国主義者、宗教信奉者、さらに時代が現代になると、環境保護論者、知識人といった派閥も出てくる。環境活動家や青年実業家的など、今風の派閥です。
国内派閥だけではなく、トロピコを取り巻く超大国とも折り合いを付けなければならず。
アメリカかロシアか?さらに時代が進めば中国、EU、中東なども登場。どの国に付くべきか?ジャイアンみたいな超大国に対してコウモリ外交など通用しないのだ。
俺、アメリカ。お前らもちろんロシアにスパイ工作するよな?
諸外国との交渉にやきもきしている間に国内では軍国主義者から核ミサイル施設を作るべきだと煽られ、作ったら作ったで環境保護論者や知識人からは見放され。
俺は保守だ、私はリベラルよと主張しつつも実際にこのトロピコをプレイしてみると、自身に眠る思想が浮き彫りになるのも面白い。
複雑?難易度は?シリーズ初心者でも楽しめる?
中南米のねっとりした世界観と、政治という複雑かつ癖のありそうなテーマや街づくりゲー特有の手探り感も兼ね備えているので、初心者や不慣れな人には難しいのでは?と思いきや、ゲームはとても遊びやすい。
特に海外産ゲームは「さあ、遊べ!」という投げっぱなし方式が多い印象を持っていましたが、まったくそんなこともなく。初期のシムシティの方がよっぽど放り投げ感があったかも。
もちろん施設やデータが豊富なので様々に影響し合う奥深さはあるけれど、この少しずつ自国が発展していくのを見る楽しさは無条件に楽しい。(それが不謹慎であっても…)
苦楽の末に出来た自分の国を眺めるのはまた一興。
シュールでシニカルで不謹慎、でも街づくりゲーが好きならば間違いなくハマるはず。
そして、国内メディアを眺めてみれば腐敗度数高そうな日本の政治だけど、トロピコをいじっていると、実は日本の政治ってとてもクリーンで、奇跡のようなバランスで成り立っているのかもしれないと思えるし、豊かな暮らしだって、綺麗事では片付けられないしがらみの上に成り立っているのかもしれない。日本において、事故に見せかけた暗殺なんてものは無い!
と、信じたい。
また本作は植民地時代、世界大戦、冷戦、現代と時代をまたいで国づくりをしていくことになります。
初心者でも安心して遊べるテーマ毎に覚えていくチュートリアルを経て、サンドボックスモードで世界大戦〜現代までプレイいたしましたが、どんどん近未来的な施設も出来上がっていくと同時に、時代に即した憲法の設立も求められるように。取り巻く超大国や派閥も増えていくのでより悩むことは増えていくけれど、それがまた楽しい。
このトロピコ6、とにかく時間泥棒です。ずっと遊んでいられる。
しかしホンット悪いゲームである。大人の不良がニヤニヤしながら遊ぶシミュレーションだと思う。どういう方針で、どんな国家ができたのか?他のプレイヤーと結果を比べてみたい。
トロピコ 6 Nintendo Switchエディション
ニンテンドーeShop | Amazon
やりたい!
なんか他機種版と比べてジャギジャギしてるような、、、
マジそれな