あの高難易度にして名作と呼ばれるスーパーファミコン「アクトレイザー」がリメイクされ、「アクトレイザールネサンス」として配信開始。ニンテンドーダイレクトで突如発表された当日!ああびっくりした。けれど、これは嬉しいサプライズ。
私管理人もスーパーファミコン版を楽しんできた世代でして。いったいオリジナル版と何が違うのか?オリジナルに泥を塗るようなリメイクになっていないのか!?厳しい目で見て差し上げよう!
とか随分な位置から申し上げてみましたが、楽しいです。
アクションパートはダメージが可視化され、新アクションも追加。
最初にメインとなるアクションパートについて。
まずダメージが可視化されているのが今風、自分がどう強くなったか、相手にどの程度ダメージを与えられているのかがわかりやすい。
攻撃のバリエーションも増え、上部への斬り上げや斬り落としも加わり、オリジナル版では基本前方のみだった攻撃範囲がグッと広がった。
また、3回まで連続攻撃をしたあとで斬り抜けることもでき、この間無敵時間となるため敵の後部へすり抜けることができる。
そして新たに加わったのがバックステップ。
後方へ飛び退いて敵との距離を瞬時に取る新アクションで、斬り抜け同様この間も無敵状態に。
至近距離の攻撃一発で倒せない場合それは被弾を意味するオリジナル版に対し、ダメージを与えてすぐに回避行動を取れるこのアクションによって、難易度が大きく下がった印象。
またステータスの底上げができるアイテムをステージで探す探索要素もあり。
シミュレーションパートにはタワーディフェンス要素が追加!
アクトレイザーの特徴的なコンテンツといえば、街を大きく発展させていくシミュレーションパート。
当時アクションゲームでありながら、街作り要素がゲーム内で遊べてしまうことと、世界観の演出に大きな感銘を受けたものですが、このリメイク版ではこのシミュレーションパートに大きなテコ入れが入っていた。
街の発展に伴い増加していく人口でプレイヤーがレベルアップしていったオリジナルに対して、「信仰心」というパラメータでレベルアップする仕様に変更。
信仰心は、街の発展時に発生するクエストなどで獲得することができる。
じゃ、クエストっていったいどこで発生するのか?
というと、本作で大きな追加要素となる、敵の襲来から街を守るタワーディフェンスパートで受注。
このシミュレーションパートでは、一定の時間で突如魔物が現れて街を破壊していく。
これに対して、発展させた街からの献上物である素材や食材などで砦を建設させたり応戦する村人を回復させたりしながら応戦。
そしてこのタワーディフェンスで大事な役割を担うのが、街のNPCキャラ。
魔物が集中する場所や通路、動線上などNPCキャラを所定の場所へ誘い、魔物と接触すると攻撃を開始。
基本魔物への攻撃は、砦に設置されている武器と、このNPCキャラによるもののみとなるため、NPCの強化も防衛戦において重要な要素になり、レベルアップするためには市民の希望をクエストで叶えていくことになる。
またエリアごとで発生するクエストはNPCキャラを取り巻くストーリー仕立てになっていて、ちょっと良い話なのだ。
難易度も遊びやすくなっている。
先にご紹介したアクションの追加、そしてその他細かい操作性などによっても全体的な難易度は遊びやすくなっている印象。
オリジナル版はジャンプ中に方向転換をして攻撃をすることができず独特の慣性がはたらいていた一方、このルネサンスにおいては空中で方向転換しながら攻撃ができるほか、斬り抜けやバックステップ時に無敵時間も発生。
この特性を活かしてボス戦で隙を突いて後ろに回り込み、相手を何度も斬り続けるということもできてしまう。
こんな優しい仕様、オリジナルでは許されないぞ!私を誰だと思っているのだ、超高難易度のオリジナルをプレイしてきたスーファミ世代だよ!
いや、むしろ遊びやすくなり、ありがとうございますと申し上げたいです。
私と近しい働き盛りのスーファミ世代におかれましては「オリジナルのあの難易度が良いんだよ!俺が若いころはな…」と仰りたい気持ちも心中お察しいたしますが、酸いも甘いもご経験されてきたベテラン世代のニーズにお応えする難易度変更も可能でございましてよ。
また、ステージの構成も複数に分割され、チェックポイントも設けらステージ途中から再開することも可能。これはかつてスーファミを楽しんできた働き盛りのライフスタイルにフィットした仕様とも言えるし、そんな大げさな話でもないか。
総評:アクトレイザールネサンス、良いリメイク!買って良かった!
まだプレイして10時間ほどですが、このアクトレイザールネサンスは、オリジナルから大きくシステムを変え過ぎず、今風に遊びやすい仕様になっていた。
また、オプションでオリジナル版のBGMに切り替えることができるのも懐かしくて良い。あの時のままの音楽でプレイすると当時の苦手意識が蘇ってきて、ボス戦がとてもスリリングになるので、深層心理にはたらきかける音楽の威力はすさまじい。
オリジナル版でも携わったゲームミュージック界の巨匠古代祐三さんの曲はやっぱり良い。
「当時小さ過ぎてクリアなんてできなかったよ!」という元ファミっ子の皆さまは、大人になった今ならクリアできそうな難易度と遊びやすさになっているし「スーファミだとか、そんなレトロなゲーム遊んだこと無いよ」という若い衆も、かつてこういう名作があったのだという温故知新体験ができるかもしれない。
引き続きプレイ進めます。買って良かった!