ニュースをパラパラ見ていると、気になる記事が飛び込んできた。
「セブン-イレブン、おでんにオニオンスープを誤使用 自主回収」
セブンイレブンは、近畿地方で販売したカップタイプの惣菜「味しみおでん」の一部商品の製造過程で誤ってオニオンスープを誤使用したとのこと。なんですって…?
これはひょっとすると…美味しいんじゃないか?
試してみました。
まずはオニオンスープを作る。
ということで、買ってきました。
あからさまなおでんの食材たち。
レジの方に「今日この人の家おでんなのね」と家の食生活を見透かされているようで、なんだか恥ずかしいや。
でも残念でした、今日はおでんではなくて「オニオンスープおでん」なんですね。(結局おでんじゃねーか)
唐突ですが、セブンイレブンのおでんは美味い。
実は私大学生の頃にセブンイレブンでアルバイトをしていて、お店で準備をすることもあれば当時から個人で時々買ってもいたのでよく知っている。つゆはさっぱりしているのにダシが効いているし、それぞれの具には店舗で仕込む前から味がしっかりしみ込んでいる。自慢じゃないが、セブンのおでんは美味いのだ。我が物顔で申し上げたけれど、今は無関係な人間だった。
ニュースによれば「製造過程で誤って」と書かれているので、おそらく具に味を付ける段階で、オニオンスープを使ってしまったと推測。
ということで、まずはオニオンスープを作りましょう。
オニオンスープのレシピは以下の通り。
・水1000cc
・玉ねぎ1玉
・コンソメブロック4粒
・オリーブオイル大さじ2
・塩少々
まずはオリーブオイルで玉ねぎをくたくたになるまで炒めます。
玉ねぎは実は糖度が高く、高いものだと糖度15度で、甘めのイチゴくらいなのだそうな。なんて表現を時々目にするけれど、甘いものが食べたい時にイチゴか玉ねぎかどちらを食べるかと聞かれた時私は迷わずイチゴを食べるけどね。でも、玉ねぎ炒めるとそのくらい甘みが際立ちます。個人的にこの甘みをフィーチャーしたいので、あめ色手前くらいまでしっかり炒める。
玉ねぎを炒めたら、水とコンソメを投入し、塩で味を整えます。
ここでしっかりと煮込んで玉ねぎの出汁を取ります。アクを取り除いたらここでオニオンスープの完成。
味見した結果、美味い。
そのまま食えそうなおでんの具材とこの玉ねぎスープとかでもう今日の晩御飯良いですか?と妻に言おうとしたけれど、妥協はだめだ、ここからが本番なのだ。
ここで主役であるはずの玉ねぎも全部取り出してしまいます。
え?今日オニオンスープじゃないの?
取り出した玉ねぎは酒のアテに。
そりゃオニオンスープのオニオンなので、当然美味しいよね。
おでんの具をオニオンスープに入れて、煮込む!
ここにおでんの具材を投入して、それぞれにしっかりとオニオンスープの味をしみ込ませていきますよ。
それー
まじですか!?
ま、間違ってませんか!?
オニオンスープが少し戸惑っているように思えた。
私は玉ねぎを煮たシンプルなスープとして生まれてきたのではないのか?
今まで黙っていてゴメンね、君はおでんのつゆとして生きるんだよ…。
わたし、オニオンスープですよ!?
そうだよね、俺だって怖いさ。始めは誰だって怖い。
だけどどうだろう、フグやキノコだってみんな恐る恐る食べては失敗を繰り返しただろう。そんな歴史の中で美味い物が生まれていった。食べ物とはすなわち「挑戦」なんじゃないかな?
とか適当なことを考えながら、次々におでんの具材をオニオンスープに放り込んでいく。
見た目は完全におでん。だけど、部屋に漂うのはオニオンスープの香り。