Switch版｢改造町人シュビビンマン3異界のプリンセス｣感想。CD-ROMで表現力が増した意欲作！

Shinyuden様からご提供いただけました、「改造町人シュビビンマン3異界のプリンセス」。

1992年にPCエンジンから発売された名作横スクロールアクション第3弾が、今時なコンテンツや新機能を収録して現行機に移植。前回シュビビンマン2をご紹介させていただいたけれど、この3作目はどんな内容なのか？

クリア後のレビューです。

ゲーム開始直後にムービー再生！

そうだった、シュビビンマンは3からソフトがHuカードからCD-ROMになったのだ。

PCエンジンはCD-ROMになってゲームの容量が爆増。ムービーが入ったりキャラクターには音声が入ったりして当時のゲーマーをときめかせたもの。シュビビンマンを動かしているうちにすっかり脳がPCエンジン時代にさかのぼって感動。キャラクターが喋るぞ！？

そして声優勢のこの豪華さよ。

シュビビンマンの太助は山ちゃん、キャピ子はサザエさんのカツオですか。

さらに奇面組一堂零の千葉繁さん、シティハンター海坊主の玄田哲章さんにシャアの池田秀一など（例えが全部昭和だな）今でも第一線でご活躍されている大御所声優ばかり。これだけでも価値がある。

ストーリーの要所でムービーが入ったりステージ中にもボスとの掛け合いが音声で入ったり、Huカードだった前2作に対して演出面において大きな進化を感じた。

アクションは攻撃（剣）にジャンプ、誘導シュビビーム、壁蹴りのアクションとシンプル。

難易度も適度で遊びやすく、シリーズ最高難易度とされた前作2と比較するとかなり易しい印象。敵は画面外から無数に湧いてくるためその場に留まっていると被弾してしまうが、アイテムなどもランダムでドロップしてくれるので体力を回復しながら慎重に進むことも可能。

壁蹴りアクションはステージ上で使い所も多く、ボス戦でも活用することができる。

そして特徴的なのが、ボタンを長押ししてから離すことで発動する誘導シュビビーム。これ楽しいぞ！

ビームと言いつつ、放たれてから十字キーで敵を追尾することができる球体のエネルギー弾。慣性が強く動きが遅いので癖はあるけれど、序盤のボスなら数発当てれば倒せてしまうほど強力。空中を飛び回るボス戦などにも超活用できる。

ステージの構造も、シンプルな横スクロールから縦横自動スクロールステージ、巨大なメカを操縦するステージ、シューティングステージまで多彩。メサイヤといえばシューティングは外せない。

プレイの巻き戻し機能もあり。フレーム単位でプレイをすぐ巻き戻せるため、被弾したら直前に戻ってやり直しのチートプレイも可能。

ステートセーブも可能なので、先日ご紹介したグレイランサー同様ステージやボス直前でセーブしておいて動きを覚えるのにも役立つ。アクションが好きだけど得意ではない私のようなプレイヤー向けの機能だな。

シュビビンマンといえば1画面で二人同時の協力プレイ。

1990年代は当たり前のようにあったものだけれど、すっかりソロゲー専門ゲーばかりになってしまった昨今では貴重。

特徴的な協力攻撃は、一方が放った誘導シュビビームをもう一方が受け止める…と同時に、自身も誘導シュビビームを放つと「協力シュビビーム」に発展。

ただしフレンドリーファイア有りなので、誘導シュビビームを受ける際タイミングを外して協力シュビビームへの転換に失敗するとダメージを受けてしまうので、応用は難しいかも。ゲラゲラ笑いながら遊ぶには楽しめるネタ的なアクションに留まりそうか。

体力は共有されるので、どちらか一人が足を引っ張るともう一人も被害を被ってしまう。でもそういうので良いんですよ。ちょっと険悪になるくらいが楽しいのです。

協力プレイの場合はJoy-Con左右でのおすそわけプレイではなく、コントローラーが2台必要。

オプションで選択でき、敵の攻撃を被弾しても体力が減らない「無敵」、画面上の敵を一掃できる「撃滅」といった今風のチート機能も有り。

ジャケットのほかに取扱説明書も全ページ収録。昨今インバウンドでレトロゲームの価格が軒並み高騰している中でこのコンテンツは嬉しい。

ボリュームは過去作に比べてあっさり目。サクッと遊びたい方には丁度良さそうではあるけれど、シリーズで難易度のそこそこ高い横スクロールアクションを楽しみたいのであれば、前作シュビビンマン2がおすすめ。過去当サイトでもご紹介しているので参考にしていただきたく。

先述の通り、本作はシリーズの中で難易度やボリュームこそコンパクトではあるけれど、演出面ではシリーズで大きく進化した作品。オリジナル版を持っていた方、当時PCエンジン、CD-ROMプレイヤーだった方には懐かしみながら楽しめそう。おすすめ！

スキあらばGAME