改造町人シュビビンマン2 原作ファン、新規プレイヤーも価値あり！Switch移植版の感想

Shinyuden様からご提供いただきました、改造町人シュビビンマン2 -新たなる敵-。

シュビビンマンと言えば、オリジナルは1989年PCエンジンから発売され、PCエンジン初の二人同時プレイ可能な横スクロールアクションとして話題となって販売数10万本ものヒット作となった超名作じゃありませんか。まさか令和の現行機で遊べることになるとは。

そしてこの度1991年に発売された2作目も現行機に移植されたとのことで、早速プレイしてみました。

説明書、ギャラリーも収録、80年代後期〜90年代初期の懐かしいあのテイスト！

しかし懐かしい、シュビビンマン2。

その出会いは、私が小学生の頃にさかのぼる。よく遊ぶグループの中で唯一PCエンジンを持っていた友達の家に集まり、コントローラーを回しながらプレイしたのがシュビビンマン2だった。

しかしあまりの難易度に結局誰もクリアできないまま、やがてそれぞれ思い思いの夢を抱き小学校を卒業していった。（公立だからみんなそのまま同じ中学に通ったのだけど）

当時の説明書もバッチリ収録！

やがて時は経ち、移植されたSwitch版にはあの時めくっていた取説も見ることができる！

当時ゲームのプレイ時間を制限されていた小中学生の我々は、攻略本や取扱説明書を眺めてはプレイした気になっていた。操作説明、挿絵、何度読み返したことか。

取扱説明書の他に、同作のイメージビジュアルなども見ることができるギャラリーも収録。

この平成初期の絵柄よ。

シュビビンマン2とはどんなゲームなのか？

いきなりシュビビンマンとの馴れ初めを語ってしまい恐縮ですが、このシュビビンマン2とはどんなゲームなのか？

強化要素がありステージ選択型だった1作目とでは大きくジャンルが変わり、2はステージクリア型の横スクロールシューティングアクションに。既存のゲームで言うとロックマンに近い。また、アクションの面では剣による近接攻撃が撤廃された一方でショットが上方向にも撃てるように。

そして、シュビビンマンが変形し、平成初期PCエンジンが覇権を握っていたシューティング形式のステージも登場。

ロックマンのように様々な武器を切り替えて試行錯誤する必要は無いので操作自体はシンプル。

高いとされる難易度はどの程度か？お助け機能も充実！

しかし前作とは打って変わってチャレンジングな難易度になり、賛否された作品。支持者からは、その絶妙なゲームバランスにシリーズ最高傑作と評価されている。

特にボス戦はロックマンと同様相手の行動パターンを繰り返しプレイしながら倒し方を身につけ、自身の上達を実感できる。

確かに難易度は高い。が、上達を実感！

繰り返す度に前回よりも相手に多くダメージを与えられるようになっていく。初見では手も足も出ず、一撃すら与えられない相手すらいたのに。

楽しすぎる。楽しいというか、嬉しい。

しかし、あの頃は時間もたっぷりあったし情熱もあった。今はゲームに費やす時間も高難易度に挑む体力も無い。

そんな大人になった皆さんも安心して欲しい。

移植版にはなんと無敵化、ボス弱体化、そして必殺技を発動できるビットの無限化、なにより巻き戻しなんていうチート機能も備わっておりますし、あの頃クリアできなかった場所だけ振り返るステージセレクト機能も備わってございます。

あの頃あまりの難易度にクリアできなかった雪辱を今果たす時！もちろん未プレイの方も、本作をクリアできれば横スクロールアクションは十分上手いと誇れるレベル。

1画面二人同時横スクロールアクションにも対応！

シュビビンマンといえば二人同時プレイ。こちらももちろん同じ画面で二人で楽しめましてよ。

ただし、コントローラー（Joy-Con）は2セット必要で、お裾分け持ちには残念ながら非対応。

お互いの動きが一度に把握できる1画面二人同時プレイの面白さは、オンラインだの何だのとは比べ物にならない普遍的な楽しさがある。

ダメージは二人で共有しているので、どちらか下手なプレイヤーが被弾した責任はもう片方のプレイヤーへも影響してしまう。ベテランプレイヤーのテクニカルな動きもヘタクソなパートナーの前では無力なのだ。

また二人でタイミングよくチャージショットを放つことで協力シュビビームという合体技が発動。

拡散型の超強力なショット技ではあるけれど、タイミングはシビア。パートナーとの相性に大きく依存しそう。「せーの」で呼吸を合わせて失敗し、責任の押し付け合いでキャッキャしたり大喧嘩したりしながら遊べそう。

オリジナルの裏技は？スクロール系がいくつか再現できた！コマンド型は確認できず。

さて、オリジナルのファンとして気になるのは、あの頃の裏技がそのまま再現できるかどうかも重要と思われる。

自動スクロールステージに登場する特定のボス戦でわざと落下し、復活時に宙に浮いた無敵状態でしばらく待つとスクロールが止まるなど、スクロール系の裏技は再現できた！

しかしながら、エンディング画面で上を押しながらセレクトボタンを押すことで実行できるサウンドセレクトモードや、ステージ中にポーズをかけて左、セレクト、Ⅱボタン（攻撃ボタン）を同時押しで何度でも行える体力回復など、PCエンジンでは実施できたコマンド型の裏技は再現できなかった。ただ、体力回復については無敵モードで補えるので実質的には不要か。

しかし嬉しい。そもそもPCエンジンのゲームというのはなかなかクローズアップされず、移植される数も多くはない。そんな中でこの名作シュビビンマンが現行機、安価で遊べるということそのものが有難い。少年少女の頃プレイしたことのある方、隣で見ていた方はもちろん、若い方々も温故知新的に楽しめる名作でした。価値あり！