あれ?意外と良かった?「龍が如く7」クリア後の感想。


PS4「龍が如く7 光と闇の行方」をクリアしました。

過去シリーズに比べると主人公もシステムも一変した今作。それでもマンネリ打破のため実験的な試みは大事だし応援したい気持ちも手伝って、当初批判されたコマンド型RPG化も「まあまあチミ、そうカッカしなさんな。やってみないと分からないじゃないか」精神でプレイ開始。ところが、先日ご報告した序盤〜中盤で既に違和感が。新年早々今年のガッカリゲーオブザイヤーノミネートが頭をよぎるも、いやいや、クリアしてみなければ面白いかどうかなんて語れやしないよね。と、どうにかこうにか気持ちを奮い立たせつつ。

そんなせめぎ合いを続けながらもクリアしてみて実際にどうだったか?クリア後のご報告です。

龍が如く7、悪くなかった!(でも、女性が加わることでリアリティ激減)

前回序盤〜中盤あたりでご報告した際は、これまでのナンバリングとのテイストの違いに違和感感じまくりでしたが、最終的にはなかなか楽しめました。

章を追うごとの気持ちの高まり具合を、今流行りっぽいグラフで表すとこの通り。

ゲーム開始時、戦闘のコマンド型化による抵抗感はまだ感じられず。主人公が変わったことに対しても、ストーリーの全容が見えていない序盤ではまだ判断できず。

ところが、主人公春日一番が横浜に拠点を移し、ホームレス生活へ。これが仲間も環境もストーリーもとにかく地味。

ストーリーの展開や起伏の少なさに徐々に薄れる期待。しかも戦闘を含め、サブクエも敵キャラも何もかも、過去作に比べてかなりコミカル寄り。

このまま受け入れられずに終わるのか…?という不安に追い討ちをかけるかのように新たに受け入れ難いモヤモヤしたものが。大きく変わってしまった戦闘システムなのか?主人公が桐生さんではなくなったことか?

そのどれでもなく、行動を共にする仲間に「一般の女性」が入ったこと。

それこそがこちらの向田紗栄子さん。

はーい!

はい、可愛いですね。可愛いんです。サッちゃん。

ネタバレ少なめに申し上げると、この紗栄子さんは格闘経験も何もない20代カタギのチーママで、主人公たちと共通する謎を解くため一行と行動を共にすることに。

ところが、やがて「仲間だから」という理由で、元ホームレスを含むむさ苦しい男性3人とワンルームのアパートに住むことに。

…なんで!?

しかも、そんなチーママがハンドバックを振り回して主人公たちと屈強なヤクザと対等に戦うわけですよ。

チーママがヤクザの本拠地に乗り込み、挙げ句の果てに捉えられて腕を吊るし上げられ、ホラ言わんこっちゃ無いと思ったら釈放され、性懲りも無くまた別のヤクザの本拠地に乗り込むとか言い出す始末。

そんな鋼の精神の素人って、この世にいるのか?きっとどこかにはいるんですかね。いや、強靭な精神というより、どっちかというとちょっと危ない人間の部類だよ。

リアリティの有無で言えば、過去シリーズだってヤクザがロケットランチャーぶっ放したりとか非現実的な描写はありましたけど、これが紗栄子じゃなくてアコギの男性だったらまた違っていたのかもしれない。春日一番の弟分とか、あるいは神取忍みたいな女子プロレスラーとか。それも違うか。

今回はRPGなんだし、パーティーに一人や二人は女入れた方が様になるよね。とでも言わんばかりに、結局RPGのシステムありきでストーリーを無理やり当て込んだ感が否めない。まあ仲間の違和感で言うと、元看護師のホームレス(格闘経験無し)も同じですけどね。

「仲間!」「仲間!」「仲間!」が、若干鼻につく中盤ストーリー。

さらに中盤くらいまでは「仲間だろ…!」「仲間だぜ!」みたいな寒いやりとりも目立ち、私のテンションもトーンダウン。

特に、ヤクザの本拠地で大勢のヤクザに囲まれている最中にメンバー同士で「コイツゥ」みたいな友情の確かめ合いが始まっちゃった日には真顔ですわ。

これまでの龍が如くの格好良さっていうのはさ、黙して語らずの精神だったじゃない。口には出さない男同士のなんていうか、あるじゃないですか。だけど今回春日一番御一行は、恥ずかしげもなくそれをいちいち口に出しちゃうんですよね、本人の目の前で。

まあこれは単独行動からパーティーになってしまったゲームの宿命かもしれませんね。「仲間」とか「絆」とか。そういうものを連発すると、なんか言葉そのものが凄く薄っぺらく感じてしまうんですよね。他人に対する依存心が強すぎるのか、お互い一緒にいることに快楽を覚えちゃってるのか。

そんな「仲間」を巡るお涙頂戴シーンも当然出てくるわけですが、何度も何度も仲間仲間言われたらもう後半にはお腹いっぱいですって。なんか、ワンピースみたい。ワンピースよく知らんけど。

ホント、こんな感じ。

この仲良しこよしの見え透いた茶番劇に抵抗があり、もうストーリーが全然入ってきません。

戦闘をはじめ、一新されたシステムは?

6章に入ると進めども進めども同じ景色のローグライクRPGさながらのダンジョンがあり、ややワンパターンな戦闘が1時間以上も続く仕様に苦痛すら覚え、この時点で私の中での本作への評価は早くも2020年のガッカリゲーオブザイヤーノミネート作品へ。

何せダンジョン探索中、戦闘を含め2時間全く同じBGMが延々と流れているので、マインドコントロールでもされているかのようなおかしな気分になってきました。

そういえばコマンド型戦闘については「素朴」の一言。オートAIは気の利いた行動をしてくれないため、まだまだ改善の余地はありそう。

瀕死状態の味方を回復するのに、「にんにく」や「謎の葉」など、HP10程度しか回復しないような「食材」を一生懸命放り投げたり、混乱している状態の敵に対しても真っ先に攻撃をして目を覚まさせたりもする。

違う、そうじゃない!(鈴木雅之みたい。)

看板や自転車、三角コーンなど付近にあるオブジェクトを自動で判別して掴んで振り回したり蹴りつけたりするあたりは本作のオリジナリティか。ところが、結構な頻度で敵に当たらなかったりするので、ただオブジェクト蹴って終わり…なんてことも全然珍しい話ではなく。

召喚魔法にあたる「デリバリーヘルプ」も金を消費することで発動できるというなんとも言えないモヤモヤ感が。

後半になるについれてストーリーの展開に変化が!相変わらずついついやってしまうミニゲームと武器強化!

ところが、中盤〜後半になると、ストーリーに変化が!仲間だ絆だの話は続いていきますが、私がその鼻につく馴れ合いに慣れてきたのか、ストーリーが急展開し、親子、幼馴染など男同士の熱いドラマが。そうそう、これが龍が如くだよね。

そうなってくると、良い面もちゃんと見えてくるわけで。

今回は優しさ、おしゃれ、知性といったパーソナリティに関するパラメータをサブシナリオやストーリー上の様々な行動でレベルアップさせることができ、これに応じて新たな知人が増えたり、イベントが派生したりします。

それからミニゲーム「会社経営」で資金を貯めて、それを元手に武器開発工場に投資し、強力な装備を作り…みたいなこういう本編と寄り道との繋ぎ方は、さすがシリーズのノウハウを活かしているなと思いました。

それから、本編のボリュームがちょうど良い。

私のクリア時間は30時間ほど 。もちろんやり込もうと思えば倍以上の時間を費やせますが、私のように次々に新しいゲームをプレイしたい人間にとって、これだけサクッと飽きずに終わるものは有り難く。

そしてもう一つ良いと感じたことが。ストーリーではなく、登場人物に関してちょっとだけネタバレになるのでご注意ください。

主人公は春日一番になりましたが、あの人が登場します。

そう、これまでのシリーズ主人公桐生一馬さんです。

この扱いがとても良かった。

これが仲間にでも加わったりキーパーソンとしてガンガンストーリーに絡んできたらもう今後も収集つかなくなってしまうと思いましたが、今回はあくまで前作の結末として至った通り無戸籍者(死んだ人間)として扱われ、とある組織の護衛として少しだけ登場。あくまで脇役としての扱い、後腐れの無い感じがとても潔かった。桐生一馬の物語は6で一旦終わったのだ。

以上、当初不安視していましたが、実際にプレイしてみた結果、なかなか良い作品でした。始めた頃は自分の中で「龍が如くはこうあるべき」みたいな凝り固まった考えから来る先入観があり、それが後半にいくにつれて少しずつ払拭できたのが良かったのかも。

ただ、Amazonなんかのレビューを見る限りでは評価の低いコメントも結構あり、それぞれの意見も理解できます。

ストーリー本筋とでコミカル、シリアスの住み分け、そのギャップを埋めることが自分なりに徐々にできてきたのが大きかったのかも。もしも少しプレイしてみて「こりゃクソゲーだわ」と判断してしまった方、割とサクッとクリアできるので、一度最後までプレイしてみると良さがジワジワと分かってくるかもしれません。


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