あのケムコ様から新作タイトルをご提供いただけました。
10月7日にPS4、PS5、そしてXboxシリーズでリリースされる「ドラゴンプラナ」。
ドット絵が可愛い見下ろし型フィールド、サイドビューの戦闘というレトロ感を意識しつつも今風のビジュアルではあるけれど、ファミコン育ちの私にとってケムコとは真田十勇士やスパイVSスパイなのだ。
鼻の鋭利に尖ったスパイとなって、トラップを仕掛けたり時に直接攻撃を仕掛けたりしながらもう一人のスパイより先に隠されたアイテムを探して建物から脱出する。あのルールは小学生になったかどうかくらいの当時には難解だった。
けれど、大人になった今ならば同世代同士酒でも飲みつつ年甲斐もなく大はしゃぎしながら楽しめるはず。
想像力を掻き立てるドット絵と分かりやすい王道ストーリー。
もうこの際スパイVSスパイの思い出を語りたい。
そんな気持ちをグッと抑えて今日はドラゴンプラナについてご紹介したく。
ドラゴンプラナでまず印象的なのがドット絵グラフィック。(ここまではスパイVSスパイと同じだ!)
ドット絵は良い。
常々当サイトでドット絵の魅力について語っているけれど、ドット絵はキャラクターの表情が細かく表現されないため、プレイヤーの想像力に委ねられる。
時にフォトリアルと銘打った蝋人形みたいなビジュアルをも上回るのだ、我々の想像力というものは。
そんなドラゴンプラナのストーリーはというと、「ヒューマン族」「エルフ族」「ドワーフ族」「魔族」と4つの種族が暮らす世界で、禁忌の地に封印された「魔族竜王キール」の復活を阻止するべく、各国の王子、王女が種族の勇者として立ち上がり、かつてキールが封印された経緯を辿りながら旅をするといったお話。
初めのうちは敵対していた種族の異なるメンバーが、ストーリーの進行とともに心を通わせていく様子は、周囲の目を気にして考えることばかり多くなってきてしまった我々ファミコン世代にとっては、直球で分かりやすくどこか懐かしくもあり。
王道ではあるけれど、しっかりと練られたストーリーは突然大きく展開していくのだ。なんか小田和正みたいなこと言ってますかね。
ジョブ、武器改造、ハクスラ(レアリティ)、突然変異型モンスター、リワード、RPGの楽しいやつ全部乗せ!
「ははーん、これはファミコンとかスーファミとかのゲームを模したシンプルなやつね?」
ドット絵と言うとすぐにそんなことを思い浮かべがちだけれど、みんなが大好きな今風のRPGのあれやこれやが凝縮されている。
まずはジョブシステム。どうだ!
もうこのワードだけで大半のRPGファンはワクワクしていると思う。どうだって言われても、私が作ったわけではないけれど。
さらに本作におけるジョブシステムは上位の職業へランクアップする。しかも一度上げたジョブレベルをリセットして周回強化することで、ジョブの持つスキルを最大5段階まで強化することができる。
またジョブの特性でフィールド上で塞がれた道を切り開いて進むこともできる仕掛けもあり。
そしてボード。
レベルアップで獲得できるSPを消費し、キャラクターごとに定められたツリーで能力を解放し、レベルアップや装備品とは違う軸でステータスの底上げをしていく。
続いて武器強化。
獲得した武器、防具は、別の装備品を素材として基本能力を強化したり、バフ、デバフ効果といった付加効果アドオンしたりしながらガンガン強くできる。
同じ名前であってもドロップする装備品には付加効果や強化された値など個体差があり、戦闘中に倒した敵がポロッととんでもなく強い武器をドロップすることもある。このハクスラ的なランダム要素もまた戦闘の楽しさを助長している。
サブクエストの他にも表彰、モンスター図鑑など達成条件を設けられた要素が多数あり、ことあるごとに報酬が貰えるのが嬉しい。
また、同じビジュアルで色が異なる「突然変異」モンスター、いわゆる希少種も一定の確率で出現し、倒すことでより多くの経験値やゴールドが獲得できる。が、とんでもなく硬くなって登場したりするので緊張感あり。
ビジュアルこそレトロではあるけれど(エフェクトは綺麗)「あるとととりあえず楽しい」思いつく限りのRPG要素が一通り詰め込まれている。
「陣形」「連携」、快適すぎる「倍速」「ショートカット」で、戦闘が戦略的でサクサク。
戦闘は、スピードの高いキャラから敵味方入り乱れて行動するコマンド型リアルタイムバトル。
攻撃方法は通常攻撃のほかに、キャラクターごとに設けられた固有スキルやジョブのレベルを上げることで習得できるスキル、行動によって溜まるゲージを使った一斉攻撃の「連携技」などがあり。
また、戦闘中にジョブを変更して戦略を変えたり、陣形によって様々な特殊効果を得たりすることができる。
新しい陣形や連携技などは、ストーリーの進行などで追加されるのか。なるほど。
また、最大で3倍までの倍速機能やエフェクトのON、OFFの他に、自分よりも大きくレベルの低い相手とエンカウントすると、戦闘を行うことなく勝利となる戦闘ショートカット機能もあり。
古くはMOTHER2で登場してRPGプレイヤーに衝撃を与えた、一瞬で戦闘が終わるあの画期的な機能ですね。
戦闘ショートカットを使わずとも、倍速機能を使えば一度の戦闘は秒で終了。
おかげでレベル上げもアイテム稼ぎも捗る捗る。
効率化の鬼のようなゲームだ。
快適なオプション、やり込み要素がすごい!
ドラゴンプラナの特徴のひとつがPRPなるポイント。
このPRPでは、所持しているだけで経験値、ゴールド、そしてジョブレベルを上げるJPの獲得量を2〜4倍にするアイテム、戦闘終了後にMPが全快するアイテム、先述のボード解放に使用するSPがガッツリ獲得できるものまで、様々なお役立ちアイテムと交換可能。
ただでさえ戦闘でもダンジョンに落ちている宝箱からもドーピングアイテムもガンガン手に入り、時間をかけた分だけステータスがメキメキ強くなるというのに、それ以上大胆なお役立ちアイテムが使えるとなるといったいどこまで成長するって言うのさ?
ダンジョンでは最大3倍まで出現率のコントロール調整も可能で、図鑑コンプリートや経験値稼ぎ用に、ダンジョン内のモンスターを集めて3連続で戦闘をすることもできる。
ファストトラベルで移動やサブストーリーの攻略もサクサク。
ドラゴンプラナ、いいとこ取りしたRPGが超快適に楽しめる!
ちなみにPRPは追加課金でも購入することができるけれど、無課金でも戦闘で手に入るものなので必ずしも課金する必要はなさそう。
実際追加で課金した日にはとんでもない速さで無双プレイできるようになるんじゃないか?
と思って、レベルを上げに上げてから余裕綽々に未開の地へ足を踏み入れたら、とんでもない敵に遭遇して何度か全滅したので注意。なんという絶妙なバランス。これはやり込みたい。
それにしてもさすがのケムコ、手堅い。
遊びやすいRPGをコンスタントにリリースしている印象だったけれど、ここまでサクサク快適だとは恐れ入りました。
またカジュアルかと思ったらシナリオもきちんと作り込まれている、こういうわかりやすいRPG久しぶりに遊んだ。小難しいこと考えないでずっと遊んでいられる。幸せ。
PS5でドット絵のゲームを動かす背徳感もまた乙。ロード時間?ナニソレ。
RPGの面白い機能全部載せ。快適なシステムを凝縮したようなRPGです。
Switch版は少し遅れて11月に配信開始とのことですが、古き良きRPGをじっくりやり込みたいプレイヤーにおすすめです。
そうだ、冒頭で申し上げたスパイVSスパイは、若者にはピンときませんよね。
これがケムコ往年の名作スパイVSスパイだ!これもおすすめだよ!