スクエニ良リメイクSO2Rと聖剣伝説3どちらが面白かったか?


ここ数年、日本のRPG界を牽引していたスクウェアエニックスのレガシー的な作品の数々がリメイクされてきた。オリジナルが偉大すぎるが故にスクエニのリメイクは賛否あるものも多い。

そんな中ここ数年で特に印象的だったのが、聖剣伝説3とスターオーシャンセカンドストーリーRだ。

過去の栄光を振りかざし、3Dにしただけのものやキャラだけを寄せ集めた薄っぺらなものではない。愛されるが故にファンを失望させてはいけない、そんな強い意思を感じる。そんな2つのタイトルを比べ、どちらが面白かったのかを考えてみました。

バランスを整え、別ゲーに生まれ変わらせた聖剣伝説3。

ちょっと待ってくれ、評判の良いスクエニのリメイクといえばお前、FFⅦやライブアライブなんかもあるだろうが。お前の目は節穴か?という鋭過ぎるご指摘は見て見ぬふりをする!

まず、聖剣伝説トライアルズオブマナはリメイクのお手本という印象だったし、「リメイクというのはこういうので良い」という感想もインターネットで多く見られた。

ドットの2Dから3Dアクションになり、完全な別ゲーに。

装備品の幅も広がってオリジナルにはなかったアビリティ要素が追加され、ビルドの楽しさが大きく増した。オリジナルでは効いてるのかどうかすら怪しかった魔法系キャラの打撃攻撃など、全体的なバランスも調整された。結果、どのキャラクター構成でも十分にクリアまでたどり着けるようになり、組み合わせ次第で全く違う立ち回りが楽しめるようになった。

さらに、名物システムであるクラスチェンジに、もう一段階上位のクラスを作ってしまったということはファンを喜ばせたことだろう。パワーインフレし続けて悟空がとうとう神様になってしまったスーパーサイヤ人みたいだけれど、ロマンがある。

一方で、キャラクター育成の上限に割と早く到達してしまったり、決して多いとは言えない探索要素に対して、基本一通り遊んだら終わり…というコンテンツのボリュームや、一本道シナリオであるが故に作業になりがちなのも正直な感想だった。

とはいえ、キャラクターごとにラスボスが異なるという特徴的な構成と、新たに実装されたデータ引き継ぎによる周回要素により(レベルは戻ってしまうけれど)ラスボスそれぞれと戦いやすくなったことも嬉しい。

【長所】

・絶妙なバランスの良さ
・全て作り直し、オリジナルから大胆な変更を加えている

オリジナルの良さを活かしながら快適機能をドバドバ盛り込んだSO2R。

続いてスターオーシャンセカンドストーリーR。

こちらはトライアルズオブマナに対し、戦闘もマップもオリジナルの原型を留めながら、快適機能を中心に新しい要素をドバドバと詰め込んだ印象。

快適機能に加え、これまで頑なに拒まれシリーズで初めてデータ引き継ぎ周回プレイがついに実装!これによって大量のやり込み要素も捗ること。

アイテムクリエイションにより様々な効果をもたらす武器防具、そしてアクセサリーも生成可能で、カスタマイズの幅も良い。特にオリジナルには無いハクスラ的な効果をもたらす「ファクター」は、キャラクターや装備品の弱点を補う無限の可能性を秘め、まだまだ検証の余地あり。

あまりに快適すぎて、あっという間にやり込んでしまうこど。

実際RTAのプロでも何でもなく、PS版で50時間以上クリアに時間をかけた私が10時間もかからずに1周できてしまったほどなのだから。ボリュームが少ないのではなく、快適過ぎるが故に少なく感じてしまうのも損な気がする。様々なゲームを取っ替え引っ替えプレイする身としては嬉しい限りではあるのだけれど。

あとは見てほしい、この派手さ。もうエフェクトが派手すぎてキャラクターが何をしているのかまったく分からないけれど、こんなん結構みなさんお好きなんじゃないですか?私なんてのはこれくらいで良い。バカと煙は派手な方が好きって言うじゃないですかって失礼だな。

【長所】

・やり込み要素のボリューム
・快適性
・オリジナルの原型もしっかり残されている
・遊び方の幅

個人的にはスターオーシャン2Rに軍配を上げたい!

聖剣伝説3とライアルズオブマナとスターオーシャン2R、どちらがより楽しめるリメイクか?

個人的に推したいのは、スターオーシャン。

あの特徴的な2Dっぽい3Dの戦闘は当時のまま。オリジナルの遊びをきちんと残したまま、あの頃成し得なかったやり込みを、25年もの時を経て実現しやすくしてくれたことに感謝。

トライアルズ…の方は「あのキャラクターが3Dになって音声を入れたらこんな感じなんだね」といった発見は楽しめたけれど、手触りは全く異なる別ゲーであるためストーリー以外に懐かしさは感じられず、やり込み要素に少し物足りなさを感じた。

やはりドーピングアイテムに設けられた謎の上限はひっかかる。これが撤廃されれば、狂気のやり込みに興じるプレイヤーも多かったと思うのだけれど。

最終的には、最高難易度の裏ボスを一定時間内に倒せば隠しアクセサリーが手に入るくらいだったか。「くらい」と言ってもこの最高難易度の裏ボスがとにかく強いので、かなりの時間と創意工夫を求められるのだろうけれど。

しかしながら、私のように難しいゲームを敢えてマイルドに楽しむような、天邪鬼なプレイヤーではなく、バランスの整った手応えのあるアクションゲームが遊びたいという方は、聖剣伝説3トライアルズオブマナはスリリングで楽しいはず。

オリジナルってあんなに聖杯使ったっけ?と思うほど戦闘不能に陥るけれど、よく考えたらオリジナルもなかなか頻繁に聖杯を使い続けていた気がするな。

身も蓋もない話をしてしまえば、そもそもが両者全くジャンルの異なるゲームであり、優劣を付けること自体ナンセンスだったり今更思うわけではある。けれど、オリジナルを愛する人間としては、この先も何かしら出るであろうリメイクを楽しむべく自分の好みを知っておくという意味では価値のある比較だと思いたい。

と、散々SO2Rを推しておきながら、今手元でトライアルズ…のバグ技で遊びまくっているのだけれど。楽しい!

ドーピングでやっと攻撃力が1000を超えた。(バグ技だけど)

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