SFC「騎士ガンダム物語大いなる遺産」はクソゲーなのか?


レトロゲーム熱が再燃しております。棚にしまっておいたスーファミのカセット達が火を吹くぜ。本日はスーパーファミコン「騎士ガンダム物語 大いなる遺産」。

この騎士ガンダム物語大いなる遺産は素朴なコマンド型RPGである。過去プレイしたことがあるので知っている。けれど、過去に開始早々途中でやめてしまった。挫折してしまった理由はなぜだったのか?確かにこの大いなる遺産はレトロゲーのクソゲー系サイトや何かでも取り上げられることがあるけれど、面白くないのか?

もう一度プレイしながら振り返ってみよう。

一撃死の恐怖!一戦一戦が緊張感の連続!

このゲーム当時定価は10,000円くらいだったはず。しかしながらメルカリというとんでもなく便利過ぎるサービスにより600円という破格で購入。当時定価で買ったちびっ子が聞いたら発狂しそうだな。円安だ物価高だなんだと言ってる場合か!

ゲーム開始早々、一度諦めてしまった理由を思い出した。

当時ちびっ子に大人気だった騎士ガンダムをテーマにしているにも関わらず、とてつもなく難易度が高かったからだ。

すぐ戦闘不能に。

ダメージの振り幅がデカすぎるので、その辺の雑魚からのビンタであっても一撃で倒されることも。

特に魔法使い系キャラは防御が紙切れ過ぎて、いくらレベルを上げても相手の攻撃に耐えられない。

アイテムや魔法で回復していると、あっという間にMPは枯渇。ダンジョンの最後や次の町まで持たない。

状態異常攻撃も容赦なし。

全4章構成になっていて、あのアムロレイを操作する3章は特に曰く付きで有名。

3つの町と2つのダンジョンを通過する長い道のりをしばらく一人旅するのだが、アムロの防御があまりに紙切れすぎて、エンカウントして逃走に失敗すると即セーブポイントまで戻される鬼畜仕様。崖から這い上がってきた子ライオンを再び谷底に落とす親ライオン。くじけるどころか俺だったらグレるよ。

超手探り、攻略のヒントが厳しすぎる!

難しいのは戦闘だけと思うなかれ。攻略そのものもなかなかハードコアですぜ。

これを見てほしい。

極めて少ないヒントの中、足元をしらべることで次の移動先(階段)を探し出したり、訪れた街を行ったり来たりしながらくまなく住人に話して回らなければ道が開けなかったり、いかにも昭和〜平成初期のRPGという手探り。攻略サイトが無い当時、いったいどうやって情報の伝達をしていたのだろうか。人間って凄い。

こちとら昭和生まれなので、昨今のお膳立てされたRPGに比べたら遊び応えがあるとも言える。一方Z世代や何かの若い方々には苦痛かもしれないな。ヒントが少なすぎて。

この塔のてっぺんからアイテムも使わずどうやって天上の街へ行くというのだ?

その難易度すら乗り越えて先に進めた先には相応の達成感も得られるのだけれど、探し回っていたらいったい何時間、いや何日かかるというのだ。他のゲームやりたいよ。ということで攻略サイトを活用しまくり。今でもスーファミ時代のゲーム攻略サイトを閉じずにおいてくださっている管理者様方に心から感謝。

セリフが何か…変だ!

昭和、平成のゲーム、特にバンダイのゲームは台詞回しも秀逸だった。

これは、どう捉えたら良いのだろう。

セクハラパワハラめいた言葉から載せられないような差別発言まで様々。多様性警察の方々が黙っちゃいないぜ。

全体のテイストも謎で、下から下からガンダム達にお遣いを頼んだかと思えば届け物を持たせた瞬間に依頼を受けたのだからと突然高圧的になったり、戦闘不能を回復してくれる教会的な施設の人間が「忙しいから帰れ」という物言いだったり。開発中バンダイの人たちに嫌なことでもあったのだろうか。

もうちょっと言い方ってものが、

あるでしょうに。

そもそもすぐに戦闘不能に陥りやすい本作において、生き返らせる度に帰れ帰れと言われ続けるとこっちも悲しくなってくる。ずっとそんな調子なのだ。

そんな歯応えとノリを楽しんでいるうちにクリアしちゃったのだけれど。

とか文句垂れながら続けているうちに、突き放されるような物言いや難易度に体が慣れてきた。「普段暴力振るったり金遣いが荒いとこもあるけど、優しいところもあるし…」みたいな感じか。

どうしても分からない行先は攻略サイトに頼ればいいし、高い難易度だって時間をかけてレベルを上げさえすれば生存率も高まる。仲間だって5人と多く、入れ替え可能だったり賑やかな感じも嫌いじゃない。とか遊んでいるうちにラスボスも倒してしまった。

第一「緊張感の連続」だの「攻略が難解!」だの、捉え方によっては褒めている見出しを付けたものだ。つまり、結構面白がってやっていた。

ENDって、かわいいね。

クソゲーかと言われたら、全然そんなこと無かった。今思い返せば、諦めた理由は私の根性が無かっただけなのかもしれない。昨今のゲームには無い突き放すような不親切さだって、ファミコン、スーファミ世代には懐かしく感じた。

昨今素朴なコマンド型RPGがめっきり減ってきてしまった。ペルソナもメガテンもそれぞれ面白いのだけれど、町から町へ渡り歩くタイプのRPGは無心になれるのでやっぱりレトロゲームはやめられない。

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