PS4「ゴッド・オブ・ウォー」が面白いです。息子アトレウスに対するクレイトスの厳しくも優しい振る舞いを見て、同じ父である自分とのギャップに愕然としつつ、アトレウスの成長に心打たれては斧を振り回す毎日です。
さて、このゴッド・オブ・ウォー、海外では熱狂的なファンも多く、その一人でありデザイナーでもある男性がPS4のコントローラーをとんでもないGOWモデルに加工してしまったと話題になっています。
話題のゴッド・オブ・ウォー仕様のコントローラーとは?
話題になっているゴッド・オブ・ウォー仕様のコントローラーはこちら。
これはコントローラーなんかじゃない、クレイトスだ。
こちらはデザイナーでシリーズのファンでもあるDevin L Smith(デヴィン・スミス)氏が個人的に制作したGOW仕様のPS4コントローラーDUALSHOCK4。
今回発売されたPS4ゴッド・オブ・ウォーを待ち切れず、PR映像などから本作のクレイトスをイメージして作ってしまったのだそう。とても個人が作ったとは思えないクオリティです。
ゴッド・オブ・ウォーの主人公であるクレイトスを模し、カラーリングはスパルタの亡霊のトレードマークである朱色とクレイトスの肌の色で組み合わせ、グリップには本革の紐が巻きつけられています。
さらにその背後には古代を思わせるエンブレムが飾られ、なんとオリジナルのコントローラーにあるライトをこのエンブレムに移動させるというこだわり様。
全体的に豪華な感じが抑えられたそのコントローラーで最も目立つのは、古代ギリシア文字「Ω(オメガ)」がタッチパッドの中心に飾られている点。驚くことにこのタッチパッドは装飾が開閉式になっていて、裏返すことできちんと使用することができるのだとか。このレベルの作品を個人で作ってしまうのだから驚きです。
ちなみに過去にゴッド・オブ・ウォー仕様のPlaystation3用DUALSHOCK3がソフト同梱で発売されました。そのビジュアルはこちら。
う〜ん…。
カッコいいよ?かっこいいんだけど、さっきのコントローラーを見た後だと本当にコレ公式なのか?と疑いたくなるほどチープに見えてしまう。というよりも氏の作品があまりにも本気過ぎるため、そう感じてしまうのも無理はなく。
デザイナーデヴィン・スミス氏、その他の作品は?
デヴィン・スミス氏は自身が「End of Line Designes」名義で活動されているデザイン業の紹介ページにて「幼少の頃からゲームや映画から多くの影響を受けてきた。グーニーズやララクロフトのような冒険に思いを馳せては、いつもかっこいい銃や機械を持つことに憧れを抱いていた。」と語っています。それからなんと独学でデザインを学び、こういった作品を作るようになったのだとか。
またデヴィン・スミス氏はこのゴッド・オブ・ウォー仕様のPS4コントローラー以外にもXboxやハードにまで様々なデザインを施しているようで、ポートフォリオにいくつか作品が紹介されていました。
こちらは「Fallout4」仕様のPS4コントローラー。主人公が腕に装着するデバイス「Pip-Boy」の色味や質感が完全に再現されています。
タッチパッドはゴッド・オブ・ウォー同様開閉式カバーになっていて、Pip-Boyのモニターを模したデザインになっています。その風化具合はまるで本物の古びた金属のようなビジュアルです。
続いてこちらは「メタルギア」仕様のPS4コントローラー。ファントムペインでのスネークが装着した義手の赤と望遠鏡、そして全体的に引き締まったメタリックブラックで配色。剥げかけた金属の質感がシリーズの雰囲気を醸し出します。多少加わったアレンジも主張し過ぎずバランスが絶妙。
続いてはこちら、驚きの元祖ゲームボーイ本体。モチーフは不明、オリジナルかもしれません。この風化したニュアンスを得意とされているようです。
もはやいい塩梅のヴィンテージ感を超えて、どこかの遺跡から発掘でもされた古代文明の遺品にしか見えない擦れ具合。およそゲーム機とは思えません。
最後にこちら。実はこちら「トゥームレイダー」をイメージしたXbox Oneなのだとか。もうもはやゲーム機ではない佇まい。先のゲームボーイと同じく遺跡から見つかった古代文明の何かといった雰囲気です。
デヴィン・スミス氏は「ゼロから生み出すこと」をポリシーとしてデザインをしているとのこと。どの作品もまさに匠の技。
シリーズ生みの親の手にも渡る!今後の販売は?
このオリジナルゴッド・オブ・ウォーコントローラーの存在はシリーズのクリエイティブディレクター、シナリオライターでもあるコーリー・バルログ氏へも知れ渡り「こんな素晴らしいコントローラーまで作ってくれて感謝している、デヴィン、君は素晴らしい才能の持ち主だ!」と感謝の意を表明しています。
自分の作品をこんな形で敬愛してくれるなんて、これはゲームクリエイター冥利に尽きるのではないでしょうか。
個人製作のため残念ながら今のところ販売はされていないものの、メーカー側でもその存在については認知、ポジティブに捉えている点もあって、「今後このデザイナーがソニーと正式にライセンス契約を締結し販売されることになれば、飛ぶように売れるのでは?」と、現地のメディアはその可能性について報じているのだとか。
とはいえこれだけリアリティのある素材に拘って制作するとなると、当然お値段もそれ相応になりそう。さしあたってはどうしてもGOW仕様のコントローラーが欲しいのであれば、上述の「God of War: Ascension オリジナル DUALSHOCK(R)3 コントローラー」に頼るしかなさそう。
いずれにしてもデヴィン・スミス氏、とんでもない才能をお持ちの方のようです。今後もこういったゲームのキャラクターや世界観を模したクリエイティブで我々を楽しませてくれるかもしれません。