あの音ゲーの元祖「パラッパラッパー」が、2017年にPS4版へ移植されることが決定したとのことです。12月5日から無料体験版の配信も始まりました。
私は本作をはじめ七音社ゲームのファンで、オリジナルのPS1版、2作目「パラッパラッパー2」や姉妹作品「ウンジャマラミー」ももちろんプレイ済みです。PS1でリリースされたパラッパラッパーがPS4版への移植ということで、気になるグラフィックや操作感を確認すべく、早速ダウンロードしてみました。
グラフィック、アニメーションはきめ細かく滑らかに超改善!
体験版ではステージ1「フルーツ道場」でタマネギ先生とのラップバトルがプレイできます、いや懐かしい!そうそうこんな感じ!パラッパラッパーは大好きな作品の一つですが、姉妹作であり、ラップではなくギターを鳴らす音ゲー「ウンジャマラミー」にハマり過ぎて、オリジナルをすっかり忘れていました。やっぱりパラッパも面白い!
そしてPS4への移植ということで、このグラフィカルでポップでエキセントリックなキャラクター達が一体どんな動きを見せてくれるるのか?動かしてみると…
メチャクチャ綺麗です!いやびっくりした。もちろん元のデザイン故に所謂「ファイナルファンタジー」みたいな実写さながらの美麗グラフィックではないのですが、このきめ細やかなペラペラした可愛いキャラクターが、グニャグニャ滑らかに動く姿は綺麗で見ていて楽しいです。※画像は拡大できます
ただ、ムービーシーンはどうしても引き伸ばした感があるので劇的に綺麗になっているという印象はありませんでした。
それでも映像や言い回しは相変わらずおしゃれでポップ
ポップでオシャレでキャッチー、音楽は申し分なし!
音楽は「良い」どころの騒ぎではなく、「メチャクチャ良い!」です。
本作のプロデューサーである「松浦雅也」さんの凄いところは、取っ付きにくそうなジャンルや通好みのアレンジであっても、彼独自のフィルターに通すことでとてもキャッチーに、誰でも聴きやすくしてくれるところだと思います。
好きなアーティストは「VAN HALEN!」みたいなむさ苦しいジャンルが好きで、ヒップホップやハウスミュージックのようなオシャレな音楽とはまるで無縁な私でさえ「ヒップホップってグルーヴィーでメチャクチャカッコいいかも…!」と思ってしまうほどです。
レスポンスに若干の難あり??
音ゲーはとにかくキー入力とサウンドのレスポンスの良さが命で、ここにタイムラグがあってはせっかくキー入力のタイミングがバッチリ合っていても、気持ちよくプレイすることができません。
…なんかちょっとだけタイムラグがある…?
プレイしてみた印象として、キー入力の後に若干のタイムラグを感じました。ただでさえ1フレーズの判定が○か×かの2パターンで少しのミスも許容されないシビアなシステムのため、このタイムラグは気になるところです。PS1のオリジナル版では特に感じずに気持ちよくプレイできましたが、これは体験版だから…?であれば良いのですが。このままの状態でリリースされたらかなり理不尽に感じる箇所があるかもしれません。
システムは当時のままシンプル
本作はリズムアクションゲーム、音ゲーの走り、元祖と言っても差し支えない作品ですが、それから約20年、今では音ゲーはそれぞれが独自の進化を遂げて洗練されています。本作について、グラフィックこそPS4仕様できめ細かくなっていますが、肝心なゲームシステムは当時のままなので、昨今の音ゲーに比べるとシンプルで物足りなさはあるかもしれません。
さて、先述の通り私はパラッパラッパーファンであり七音社ファンであり松浦雅也さんファンでもあります。ただこれをPS4の一ゲームとして考えると、目新しさには欠けてしまいます。
そしてなんということでしょう、同じく七音社の姉妹作品「ウンジャマラミー」はゲームアーカイブスでわずか617円で購入できるというのに、有名なパラッパはゲームアーカイブスで購入できないとは!今のところ販売価格は未定とのことですが、そんなパラッパラッパーファンの私が贔屓目に見ても、5,000円以上のフルプライスであればかなり割高感は否めない気がします。
もちろんパラッパラッパーが音ゲーの文化を作り世界に知らしめた功績はそれはもう周知の事実でありルーツでもあるわけですが、あるいは追加要素の量や内容によっては3,000〜4,000円でも高いと感じるかもしれません。
無料体験版はステージ1のみです
価格や追加要素によっては、未プレイの人はPS1のソフトを中古で1円で買って、PS3でプレイするのも一つの手かもしれません。いずれにしてもオシャレでポップで曲が良い!ということは間違いないのですが。
「未プレイの方向け」というよりは、かつてハマった人、好きな人のファンアイテムになりそうな気はします。せっかくなら今更移植ではなく、新作を作ってもらえたら…と思いましたが、このタイミングでこの人気作を移植するということはつまり、もしやこれは新作が出る予兆なのか?という淡い期待を抱いております。
七音社さま、何卒よろしくお願いします!