ゲームボーイカラーをIPS液晶化した感想。改造難易度は?


ゲームボーイカラーのボタンの効きがついに悪くなってしまった。

けれど、不朽の名作ソフトの数々は今でも大事に持っている。

ここは界隈で賑わっている液晶カスタムを試す時が来てしまったのかもしれない。

しかし、本体を分解して基盤をむき出しにするなんてことは抵抗感が凄い。しかもはんだごてが必要だと一気にハードルが上がる。不器用な私はそんなことができるのか?失敗してしまったら、ただ破壊しただけになってしまう。初めての試みはドキドキでいっぱいなのだ。

けれど、意外となんとかなっちゃったのでご報告です。

ゲームボーイカラーIPS液晶カスタムの難易度は?改造した結果!

ゲームボーイなどレトロゲーム機のIPS液晶化はもっと細かく器用な方々の記事がそこかしこで見ることができるので、ど素人めが実際に施工してみた感想と遊んでみた所感についてのご報告でございます。

際どい商品故Amazonなどでは流石に売ってなかろうと思っていたけれど、普通に売ってるのね。

そしてはるばる海を渡って来てくれました、ゲームボーイカラーIPS液晶キット。

ようこそ日本へ。

いきなり難易度について感覚で申し上げますと、そうだな、5段階中3という感じでしょうか?

適当に指標を掲げたくせに3とか判断に迷う回答で申し訳ない気持ちでおりますが、今回ご紹介するものははんだごてを使って完全に固定された配線を繋げたり分離したりという工程は無く、ほぼほぼワンタッチかつネジ程度の作業で行え、イージーだった。

一方でさすが中華製だけあってマニュアルなど気の利いた書類は一切入っておらず「やり方はオンラインショップにざっくり載せているので適当に見るアル。」と言わんばかりにパーツの配置が不明瞭で、表裏、上下左右をくるくる回転させながら、ああでもないこうでもないしながら進めていくので、そういうのが苦手な方は、パーツを、あるいは体や首を回転させたりしながら取り組む必要がありそう。

入っていたパーツはこんな感じ。

液晶とガラスカバー、外装シェル、ボタンの他に、任天堂の商標シールもバッチリ同梱。大丈夫なのか?いや大丈夫なわけ無いのだけれど、こんなもの入ってるなんて知らなかったですし!とかアホなフリして進めて行かせていきます。

まずはこれまで慣れ親しんで思い出の詰まったゲームボーイカラーを分解する。

ゲーム機を分解したのは初ではない。

「分解したら修理対象外になるから絶対やるなよ!」

熱湯風呂みたいな釘を刺すメーカーの忠告も聞かず、少しボタンの効きが悪いな?と思ったら、ためらいもなく分解し、エアダスターをかけては「全然だめだな」と何事も無かったかのようにネジをまた閉めたりした。ダチョウ倶楽部もびっくりである。

けれども今回は違う。

剥き出しの基盤からパーツを分離させるのだ。

緊張しながら基盤と古い液晶パネルとを繋いでいた薄い配線をスッと外し、ついに私のゲームボーイカラーは、本体とディスプレイとで完全に分離されたのだ。

さよなら私のゲームボーイカラー。

私が小学生だった頃の話である。

父は趣味で釣った魚をよく捌いてくれた。

最後の抗いを見せまな板の上で飛び跳ねていた魚は父がスッと刀を入れたその瞬間動かなくなった。

手際良く片付けをする父の背中を見ながら食べるその魚は、皮肉にも美味しかったのである。

そんなことを思い出しながら、着々と作業は進んで行く。

ここで新しいIPS液晶が登場する。

いわば、分断された魚の頭に別の魚の頭を結合し、新しい生命を生み出すような作業になる。 何か今私はとんでもない冒涜を冒してしまっているのではないか?

だがしかし、新しい価値観を生み出すためには多少の犠牲はつきものなのである。

走り出した汽車は止まりゃしないぜと秀樹も歌っていたしね。

割と簡単に結合。

初の試みにドキドキしながらも、ゲームボーイカラーのマザーボードと新しいIPS液晶はワンタッチで繋がった。

と、言うことは?

電源とマザーボード、そして液晶が全て接続された。

理屈で言えば画面にゲームを映し出すことができるのではないか?

何も分からないまま電池を入れて電源をオンにする。

すると…!

点いた!

画面が映った!

明るい!

明るいというより、ま、眩しいッ!

この瞬間、価値ありと確信。

この作業を開始する時にドキドキしすぎて改造前の画面の暗さを写真に納めるのを忘れていたけれど、この感動をどうお伝えしたら良いのか。初めて家に大型テレビが来た時のような衝撃というか、違うな、iPhoneくらいのクリアな画面でゲームボーイを動かすような明るさというか、そんな感じ!

外装のシェルをネジで止めて完了!液晶に若干の傾きがある?

IPS液晶画面にゲームを映し出したら満足感でいっぱいになった。

いっそのことこれで完成!としてしまっても良いのではないか?と考えたけれど、さすがに基盤剥き出しでゲームをしたら故障のリスクも多ければ、基盤のトゲトゲで怪我をしてしまう。

それは痛そうなので、ここは素直にシェルをネジで止めて完成。

それでは適当な不朽の名作をセットしてみようと思う。

恥ずかしながら、私にとっての不朽の名作はときめきメモリアルだ。

現実世界ではてんでダメだが、ときメモの世界ではなかなかのモテ男なのです。

ですので、もしも恋愛に悩むことがあれば、ぜひ問い合わせフォームからお問い合わせくださいね、ときメモに限ってですけども。

それでは20年超えの時を経て、甦れ我が青春!

できてしまった…。

ちなみに最初にゲーム画面を映した写真で液晶から飛び出している2つのコードをタッチすると、明るさと色味を数段階で変更することができる。

これをシェルの上部内側に両面テープでくっつけることで、本体外部からタッチすると反応するようになる。なんというテクノロジー。

また、特定の配線をはんだごてで繋ぐことで細かいコントラスト調整機能が付くようだけど、今後もしもまたシェルを交換したりとお引越ししやすかったり、はんだごてで失敗したら全て水の泡になってしまうので、素人はやめておくことにする。

ただ、納品されたシェルの内側は人力で削られているため、物によっては液晶部分がシェルとぴったりハマらなかったり、削られている部分がわずかに斜めになっていたりする。これはもう仕方が無いのだとか。

確かに液晶下部が少しだけ奥まっているため傾きが見られるのが分かりますでしょうか?

ただし画面を正面から見る分には全く問題なく遊べるので、下手にシェルに手を加えずにまずはこれで楽しませていただくことにしよう。

そして、これまで長い間ゲームボーイのソフトを楽しませてくれたゲームボーイカラー、20年前、学生の頃からたくさんの思い出を一緒に過ごしてきたね、本当にありがとう。お疲れ様でした。

IPS液晶化させたカスタムゲームボーイカラーをバッグに入れて、街へ出かけよう!

そんな矢先、娘の用事で珍しく妻と二人で時間を潰すことになり、カスタムに大成功したゲームボーイカラーを早速外へ持ち出してみることにした。

朝のマクドナルドに到着し、おもむろにゲームボーイを取り出す。

明るいっていいね。

マクドナルドへ持っていっておもむろにゲームボーイを取り出すと、妻は苦笑いし、東野圭吾の本をペラペラとめくっていた。

そんな目をしなくても良いじゃないか。期せずして久しぶりに二人でお茶することになったけれど、あの頃はそんな目をしなかったはずだ。俺だってね、もしも君が似たようなことをしていたらだね…そうだね、ちょっと不気味で引いていたかもね。ゲームボーイとか出しちゃってキモいよね。妻は正しい。

お店も混んできたのと朝マックセットで何時間も粘ることができず、サイゼリヤへ。

到着するやいなやすかさず取り出す。

妻はもうどうでも良さそうだった。

私が夢と希望を胸にカスタムしたゲームボーイよりも、前回来た時から更新されていないか娘が楽しみにしているサイゼリヤの間違い探しの方が気になっていた。

マックとサイゼ。

あれから色気の無い場所でお茶をすることになってしまったけれど、いつもありがとう。とか思いながらゲームボーイをいじっていた。

そこへ注文してきたパスタがやってきてしまった。

あ、スイマセン、アラビアータそっちです…

キモイ客が来たもんだと思われたかもしれないけれど、店員さんはガン無視して注文を復唱してくれた。妻は「娘がやがて巣立ったら、食事の支度をサボってサイゼリヤで昼酒でも飲もうよ」と話していた。サイゼリヤ、素敵なお店です、ごちそうさまでした。

しかしカスタムゲームボーイ、明るい。そして、軽い。

液晶の明るさで言えばiPhoneと変わらないほどクリア、おまけにゲームボーイはまだまだ名作の宝庫なのだ。これでまたゲームボーイで遊ぶ理由ができてしまった、ニンテンドーSwitchも良いけれど。

みんな、ゲームボーイで遊ぼうぜ!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。