龍が如く8クリア後の感想。シリーズで一番◯◯だった。


龍が如く8クリアしました。

面白かった。あれほど抵抗感のあったコマンド型バトルもすっかり「これはこれで」と受け入れられるようになった。ボリュームも申し分なし。やり込みフェーズに突入したが、キャバクラに当たるマッチングアプリもポケモンに当たるスジモンも未だ未着手なほどだ。まだまだ遊べる。

が、ストーリーについては個人的に過去最低と評価させていただきたく。

完成披露会では春日一番の声優中谷一博さんが男泣きしていた雰囲気に水を差すようで悪いのだけれど、ナンバリングを全てプレイしてきた身としては毛色も違えばキーキャラクターのせっかくの重要な局面は深掘りされず、いっそのこと7外伝の方がまだナンバリングとしての必要性を感じられたりした。

キリが良いので一旦感想を。

※最後にネタバレを含みます。

龍が如く8、80時間以上でクリア、まだまだ遊べる!

龍が如く8、クリア時間は80時間以上。

何か画期的なものがあるわけではないけれど、バトルは特に不満無し。作り手側としては「新ライブコマンド型バトル」に並々ならぬ思いやこだわりを持って作ったのだろうけれど、昔ながらの素朴なコマンド感を覚えた。エンカウントが多い一方、回避できるアクセサリーも設定も何も無いので、せっかく精巧に作られ無数のイベントが散りばめられたハワイの街を散策するのに煩わしくはある。

サブコンテンツも豊富。

ドンドコ島だけでも20時間近く遊んでいたかも。レベルを上げれば上げるほどせっかくの南国ビーチ感はどんどん薄れ、場末の下品なネオン街に姿を変えていくことに疑問も抱いたが、そういうものかと割り切って最後まで強化。

行く先々で発生するサブクエストもスキップするのが勿体ないくらいどれもオモロい。「一番カス太郎」とか、誰だこんな呼び名考えたのは。このサブクエだけのために作られた名前なんじゃないか。。

やり込むためには課金しろ精神が露呈?

前作に比べてジョブも豊富。

豊富ではあるのだけれど。

キャラクターレベルもジョブレベルも、やがてレベルアップするのに億単位の経験値を要するそう。ところが、DLC無しだと一戦で獲得できるのはいいとこ10万程度。

「そんなイかれた設定すらコツコツ貯めて到達してこそ真のやり込みでしょう!」

というお考えが制作側におありなのかもしれんけれど、これじゃジョブひとつマスターするのだって現実的ではない。過去数あるジョブシステムを持つRPGたちのそれとはバランスに大きな隔たりがある。

しかしながら、やがて一度の戦闘で数千万以上もの経験値を獲得できるモードがある。

ファイナルハワイダンジョン。そう、DLC。

まあ本編を楽しむ分には必要ないのだけれど、データ引き継ぎ周回プレイまでバッチリ課金とは。とか散々文句を言いつつ買ってしまいましたが。

[ネタバレあり]ストーリーはシリーズ過去最低。6〜7の結末すら度外視のハワイ仲良しドタバタ珍道中。

とか言いながら迎えたエンディング。「んなアホな」というご都合主義も多かったけれど、これまでだって大阪城を真っ二つに割ったり地下カジノがあったりと今に始まったことではない龍が如くの様式美みたいなもんだ。そこまでのストーリーは悪くない。エンディングまでの点数は100点満点中80点!ますます高まる好奇心、心が張り裂けそうだ。そして物語はクライマックスへ!

エンディングを見終わっての感想、

50点。

章ごとの私の気持ちの高まりを直感的なグラフにしてみましたよ。

エンディングまでのストーリーは良かった。

ガンの余命宣告をされた桐生さん。走馬灯みたいに集まってくる懐かしい仲間たちとの思い出。終盤にかけて加速度的に盛り上がるストーリーに、不安と期待が渦巻いていた。

・離れて暮らしていても血の繋がりは切り離せないよね、茜さんと春日一番…!
・春日一番と海老名、二人は兄弟。これから手を取り合って向かう未来は無いのか…?
・桐生さん…これでお別れなんて俺は嫌だよ!

ところが、シリーズの歴史をも揺るがすようなこれらのテーマは、エンディングでいずれもほぼ深く描かれず。

「いやー、一番よく頑張ったよな」なんつって旅の思い出話に花を咲かせる一行。

春日一番の実母や異母兄弟というある種切り札的キャラを出しておきながら、日本に連れてきてから一切その後が描かれず。

実母である茜さんも、「パレカナに戻るらしい」とか登場キャラの思い出話でサクッと語られる。苦楽を共に過ごしてきたわけではないので二人とも春日にとってはどうだっていい人間か。作中でも茜さんに「母親と言うよりも、親父の大切な人」とも言っているしね。

ラスボス海老名に至っては実は春日一番の異母兄弟であったことが明かされて以降春日との絡みはほぼ無し。

しょっぱいのが桐生さんのその後。

再度入院することになった彼は「鈴木太一」から桐生一馬に戻ったらしい。なんで?大道寺一派との取り決めは?そこにいたる過程が描かれずチンプンカンプン。6の桐生さんの覚悟って何だったのか?桐生さんガンで余命宣告受けたけれど治療に戻り「名前を消すのやっぱやめまーす」状態に。

結局龍が如く8とは、春日御一行様がハワイでバケーションを満喫し、帰ってから春日がサッちゃんに告ってカップル成立、という話でいいんですかね。

いい大人たちが春日の告白シーンを間近でジロジロ見ているとか。

なんていうか龍が如く7外伝の方が重要なストーリーを描かれていて、今回の8はやってもやらなくてもこの先の龍が如くに大きな影響を及ぼす展開では無さそうだった。龍が如くも寅さんとか裸の大将とか釣りバカ日誌みたいな、途中から見てもまあこんな世界観なんだなと楽しめるような方向にシフトしているのかな。

そもそも考えてみれば、素人のホームレスやチーママが傘やバッグ片手に武装したヤクザと互角にやり合っている時点で察しろよ」「龍が如くってそんな世界線だろうよ、そんなマジになるなよ」と言われれば確かにその通りなのだけれど。

ゲームプレイは面白いので、せっかく買ったDLCを引き続きプレイしてみようかと。(これがまた仲良しバケーションなのだが)

今後もアウトレイジの新作が出たら見てしまうようなノリで購入すると思います。が、いつか9が出たとして、本作を飛ばしても大きな影響は無いんじゃないかな?とも踏んでおります。

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