散々3D酔いで散々苦しんだPS4「infamous second son(インファマスセカンドサン)」も大分体が慣れ、小一時間程度では全く酔わなくなりました。やっぱり3D酔いの対策は「慣れ」が一番かもしれませんね。そして無理せず少しずつが楽です。
娘も寝てくれたことだしちょっとインファマスでもやろうかとPS4を動かしたところへ、過去にシリーズ「5」を生まれて初めてクリアした妻が「久しぶりに龍が如く極でも見たい」と言ったため、未クリアの同作をプレイすることに。ここ数日インファマスをメインにプレイしてきた矢先の龍が如くに、和洋のギャップを強く感じました。
龍が如くはやっぱり面白い。面白いんだけど…
龍が如くに感じた狭苦しさ?
龍が如くは日本を代表する据え置きゲームの大作のひとつですが、やがて妙な狭苦しさを感じました。…なんか窮屈。龍が如くとインファマス、もちろん全く同じジャンルかと言われればもちろんそんなことは無いのですが。どちらもオープンワールド型のアクションで、インファマスの直後にプレイした龍が如くに共通するものを感じた故の違和感でした。
決してどちらが面白いとかつまらないとかではないんです
龍が如くは世界がだだっ広くないからこそコンパクトに纏まっていて、寄り道しても常に深みのあるストーリー本編がちゃんと隣で息づいています。ただインファマスの圧倒的な仕掛けの多さや世界の広さを目の当たりにすると、龍が如くはどんなにミニゲームが充実していたとしてもとても綺麗に舗装された一本道をガイドに従って進めている感じがしました。
「洋ゲー=大味」のイメージはもはや皆無
ビジネスでも文化でも、テレビなど各種メディアで「アメリカは進んでいる!日本は全然ダメ。」みたいな記事をよく目にしますが、得てして私はその手の内容に懐疑的です。いやいやお客様のご意見を優先する生真面目な日本製のクリエイティブはユーザー、プレイヤーの事を熟考して作られているはず。と思いきや、ゲームユーザビリティ面でインファマスも龍が如くと同じかそれ以上に親切丁寧に作られている気がします。
とにかく触っていて気持ちがいいインファマス
昔の洋ゲーといえばグラフィックもシステムもとにかく雑な作りで、「こりゃ海外では日本のゲームがずっと人気があるわけだ。」などと高をくくったり勘違いしたりしてしまいそうなイメージでしたが、ダイナミックな設計でありながら、その世界でどのようにプレイヤーを気持ちよくするか?というエクスペリエンスデザインを緻密に計算されて作られている印象です。
昔の洋ゲーのイメージはこんな感じ。妙にリアルなテクスチャが貼られただけの、ダンボールみたいなキャラが不自然に動き回る感じ。
グラフィックの違いは邦画と洋画のそれに近い?
近年の洋ゲーのグラフィックはとにかく派手。「侘び寂び」精神を持つ日本人はとにかく派手な程テンションが上がる!という人種では無いせいか、龍が如くのグラフィックはインファマスに比べるとちょっと地味な印象です。もちろんヤクザ映画特有の暴力シーンは派手さはさておいて独特の緊迫感があって良いのですが。
派手さはなくともその背景にある人間ドラマを感じるのが日本的?
そういえば映画においても邦画と洋画ってかなり見た目の印象に違いがありますね。アクション映画は特に顕著で、日本のアクション映画って特にアメリカ映画は昔から「とにかく爆発させときゃお客さんが喜ぶ」と揶揄される程その演出は派手そのものです。
あぶ刑事など日本のアクション映画にも派手な爆発シーンはありますが
洋画は規模が違います
そしてイベントシーン等の演出はまるで大作ハリウッド映画でも見ているかのようにリアルで臨場感があります。龍が如くの「静と動」の抑揚、沸々と沸き上がる展開もドラマティックで良いのですが、インファマスの終始手に汗握るドキドキ感は洋画さながらです。
龍が如く極はPS3、PS4のハイブリッドなのでグラフィックの善し悪しはあるとして、インファマスはとにかくドーンといってガーンとやる展開!
心情の描写なのかリアリティなのか、文化の違いにより重視するポイントが違うこともあるのかもしれません。「どちらが面白くてどちらが面白くない」ということではなく、それぞれ違った魅力があります。
私がまさにその典型だったのですが、かつてのように「とりあえず洋ゲーは作りが雑」とか、「取っ付きにくそう」といった先入観でやらず嫌いをしているのであれば勿体無いかもしれません。最近の洋ゲーはとにかくボリュームが大きくローカライズもとても丁寧に作られていますので、ぜひ機会があれば洋ゲーにも手を出してみてください。
※そもそも「洋ゲー」とくくってしまうのもなんだか損をしているようです。旧ブログで書いたとおり、フランス産の「Child of Light」はまるで絵本のような芸術的な表現、独特の雰囲気で心が洗われる程魅力的でした。