その昔、穴が開くほど遊んだゲームボーイソフトがあります。「レッドアリーマー 魔界村外伝」。
魔界村のあの「赤いやつ」を操作し、得意なホバリングと様々な攻撃でステージを進んでいくアクションRPG。あれこれ新作ソフトを買い漁るほど金も無かった小学生の私は、それは何度も繰り返し遊んだものです。今思えば一体何があんなに面白いと感じたのかよくわからないけれど、周囲でも遊んだ同世代の人間も少なくなく、実際バーチャルコンソールでも高めのランキングを維持しており、当時の人気を伺い知ることができます。
その後、続編にあたるファミコン「レッドアリーマー2」の存在を知りつつも当時はすっかりスーファミにのめり込み、そうしてやらないままアラフォーになってしまいました。が、あの時遊べなかったこのモヤモヤを今こそ晴らすべきでは?と思いVC版を購入!早くもクリアすることができましたので、感想についてご報告いたします。
FC版レッドアリーマー2ここが面白い!GB版と比較した感想
そもそもこのレッドアリーマーはどこが面白いかというと、ストーリーを進める中でジャンプ力、滞空時間などのアクションの強化、攻撃のバリエーションを増やしていき、その力を使って新しいステージを進んでいくというもの。
レッドアリーマー2においても全く同じで、横スクロールのアクションステージをクリアしたら見下ろし型のRPGフィールドを移動して次のエリアへ進む流れ。
ただしフィールド移動中においては敵とのエンカウントは一切無く、単なる雰囲気作りに終わっているところがなんとも。雰囲気づくりのはずなんだけど、この見下ろし視点の移動があるというだけで、「ああ、今自分はRPGをやっているんだ。」感が出てくるから不思議。見下ろし視点マジック。
道中のパワーアップについても前作と同じく、基本的にはステージをクリアしてそれをエリアの長に報告することで力を強化してくれる、みたいなパターンが多め。
なので実際にはパワーアップした能力を使い、これまで進めなかったルートを探索!開拓!というわけでもなく、やっていることは一本道のステージクリア型アクションゲームだったりする。けれど、このパワーアップすることで動きに変化が生まれるだけでなんと心踊ることか。
アクションのパワーアップに加えて攻撃の種類が増えていくのも楽しい。ベーシックな火球である「ファイアー」、2連写になり、岩を壊すことができる「バスター」、トゲ型の壁に付着させると足場として利用できる「クロー」、連射はできないものの威力は高く、敵の弾をかき消すことができる「ダークファイアー」に加え、今作からは竜巻を生み出して足場として使用することができる「トルネイド」が追加。
さて、難易度はというと、全体を通してみると少し難しめかなという印象ですが、ボスの強さによくわからないムラがあり、これは本当にボスなのか?という攻撃パターンの単調なものから、異常に難しいボスもいる。
特に「ドッペルゲンガー」というボスは、レッドアリーマーに姿を変え、そのタイミングで攻撃を与えるとダメージが自分に跳ね返り、本来の姿に戻ったかと思うとのんびり動くレッドアリーマーに対してとんでもないスピードと予測不可能な軌道で飛びかかってくる。
基本一度訪れたダンジョンを二度三度新しいアクションでもって繰り返したり探索したりといったやり込み、寄り道要素はほぼ皆無ですが、こういったアクションのバリエーション変化を加えていくあたりはカプコンお家芸といったところか。
初代ゲームボーイ版レッドアリーマーと比べてみると、気持ち難易度が少し上がった以外、システム自体これといって改善点は無し!悪い部分もさることながら、良い部分も特にないときたもんだ。
だけどそれでいいじゃないか。純粋にレッドアリーマーをもう一度あの日と同じように違うシナリオとカラー画面で楽しめる。あの頃と変わらない気持ちで向き合うことができました。プレイ時間5〜6時間ほどでクリア。短めですが、当時を懐かしむ忙しい我々世代にはこのくらいのボリューム感でちょうどいい。
ラスボス、エンディングは?
本作のストーリーは、今から遥か昔、魔界の町エトルリアの住人であるレッドアリーマーは、魔界の戦士になる事を夢みて戦士の訓練場へと通っていた。
が、訓練場の卒業を迎えた時、伝説の黒き光とともに謎の軍団が来襲。レッドアリーマーは魔界を救うために一人旅立つ事となった。という、なんともドラクエの主人公にでもありそうな始まり方は、魔界が舞台でありながら意外と親しみを感じる。
その後各地を巡りながら黒き光へ向かい、長の病や憂鬱を解決して回るレッドアリーマー。どの長もやれ声が出なくなっただ力を失っただで、体だけはデカいのにとにかく頼りない。
それにしても魔界に突如現れる悪役だなんて、混沌とした世界だ。もう何が悪者で誰が正義なのかすらよくわからなくなってくるけれど、魔界同士では色々レッドアリーマーのためにたましいとやみのちからを交換してくれたり、道を教えてくれたりと、魔界であってもそういう親切心があるのだねとちょっとほっこり。
そしてこちらがラスボス「キングブレーガー」。前作もこの人だったけれど、割とワンパターンで、じっくり避けては当ててを繰り返すことで難なく撃破。
キングブレーガーを倒すと、レッドアリーマーは自分の力を全て解放し、その瞬間魔界は赤い炎に包まれ、黒き光はキングブレーガーの軍団と共に消え去った。そして魔界は元の姿を取り戻し、レッドアリーマーは魔界の英雄として赤き炎と呼ばれ魔界中で語り継がれた、というお話。
その後、エトルリアに戻ると、その血を統治する長から人間界という美しい世界があるので、自分で勝手に奪って王様になったらいいんじゃないの?的にとレッドアリーマーに話す。
とんでもない、こちらこそ
ゲームボーイのレッドアリーマーと手触りは同じ、懐かしい!
ゲームボーイの初代レッドアリーマーにはファンが結構いるようですが、このレッドアリーマー2は1992年7月17日とファミコン超後期にリリースされたこともあり今更感も拭えず、密かな人気タイトルにも関わらずあまり出回ることもなく。そりゃ同時期にドラクエⅤやFF5が発売されりゃ、どちらが選ばれるかは推して知るべし。
現在ファミコン、スーパーファミコンなどのレトロゲームカセットは店頭で買えば結構な価格。隠れ名作でありながら人知れず発売され、販売本数も鳴かず飛ばずで世に出回ることもなく、結果このレッドアリーマー2も然りでなかなかの高額商品。PS4のゲームよりも高い価格設定。
だけど遊んでみたらあの懐かしいゲームボーイのレッドアリーマーそのまま。そんな中でのバーチャルコンソール514円(税込)。過去なかなか遊ぶタイミングを失ってしまったゲームボーイ世代の方は、この機会にあの頃の忘れ物を取りに行ってはいかがでしょうか。
参考価格としてならAmazonはほとんどデタラメで当てにならない
せめて駿河屋かヤフオクの平均落札価格を見た方が参考になる
自キャラのパワーアップが 先に進めるフラグとなるゲームって 進めなかった時マップを右往左往したりしますが そこで省略できることを見極めて最短攻略をやってみたくなる… 同社のロックマンシリーズはその権化ですね
レッドアリーマー2はアクション以外の部分で
手順があるようで それがストーリーを昇華させて赴き深さに繋がってますね
スムーズな進行にたちはだかる
長の願いが微笑ましいです(*´ω`*)